運動後には何を食べるのがベスト?運動の効果を最大限受けるために必要な食事のポイントとは

 運動後には何を食べるのがベスト?運動の効果を最大限受けるために必要な食事のポイントとは
中村友也
中村友也
2025-04-24

ダイエットや体力づくり、ボディメイクなどのために運動をしているという方、「運動後に何を食べるか」を意識していますか? 運動には筋力向上や基礎代謝量アップ、睡眠の質改善など多くのメリットがあります。しかし、運動の効果をしっかり得るためには、運動後の栄養補給が欠かせません。 この記事では、運動の効果を最大限受けるために運動後に摂取すべき栄養素や、それらを含む食品について紹介していきます。

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運動後の栄養補給はなぜ重要か

運動後の栄養補給は、筋肉の損傷修復やエネルギー回復のために重要な役割を果たしています。

運動後は、筋肉のエネルギー源として貯蔵されているグリコーゲンという糖が消費され、筋繊維が損傷を受けます。

筋肉はこの損傷を修復する過程で太く強くなりますが、筋肉の材料となるたんぱく質やエネルギー源である糖質が不足すると回復が遅れます。

運動の目的として、「消費カロリーを増やしてダイエットしたい」、「ボディメイクをしたい」、「運動能力を向上したい」などがあると思いますが、これらはすべて筋肉量を増加させることで達成できます。そのため、運動後は適切な栄養補給を行うことが重要です。

また、運動後45分は、「食事のゴールデンタイム」と呼ばれ、栄養素の吸収率が向上し、筋肉への糖の取り込みや筋たんぱく質の合成が増大すると言われています。

運動直後の栄養補給は、不足する栄養素を補給する目的に加え、筋肉量の増大にも効果的です。

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栄養補給を疎かにすると

運動後に栄養補給をしなかったり、内容が不適切だったりすると、返って筋肉量が低下したり、疲労感を感じる可能性があります。というのも、筋肉は急激な運動や飢餓時にはエネルギー源として分解されてしまうという特徴があります。

運動後に栄養補給をすれば、筋肉の分解を上回って合成することができますが、たんぱく質や糖質の補給ができていないと、返って筋肉量が低下する可能性があります。そのため、特にランニングや筋力トレーニングなどの高強度の運動をした後は、栄養補給に努めましょう。また、糖質の補給をしないと、筋肉内のエネルギー源であるグリコーゲンの再合成が進まず、エネルギー不足が続くことで疲労感を感じやすくなります。

運動後に摂るべき栄養素とおすすめの食品

運動後に栄養補給をする重要性について紹介したところで、具体的にどのような栄養素や食品を摂取するべきなのでしょうか?

たんぱく質を多く含む食品

運動後の栄養補給では、筋肉の修復に必要なたんぱく質を多く含む食品を積極的に取り入れましょう。たんぱく質の多い食品には、鶏むね肉や卵、鮭などがあげられます。

他にも、豆腐や納豆などの大豆製品にも植物性のたんぱく質が含まれているためおすすめです。また、動物性のたんぱく質の方が植物性たんぱく質よりも体内での利用効率が高いため、可能であれば動物性のたんぱく質を優先して取り入れましょう。

ただし、植物性のたんぱく質を多く含む食品は、食品そのものの脂質含有量が少ないため、比較的低カロリーであることが多いです。筋肉量増加を目的とする場合は動物性たんぱく質を、ダイエットを目的とする場合は植物性たんぱく質を選択するというのも方法の一つです。

また、たんぱく質の摂取量は、体重×1.0〜1.5g程度を目安とし、この範囲内で運動強度に比例して必要量を増やしましょう。ただし、たんぱく質の過剰摂取は腎機能に影響を与えます。たんぱく質の多い食品の食べ過ぎや、プロテインの飲み過ぎなどには注意が必要です。

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糖質を含む食品

運動後には、エネルギー源となる糖質を含む食品の摂取も必要です。

糖質は、米やパン、麺、果物などに多く含まれています。これらの食品はついつい食べすぎてしまうことも多いため摂取量には注意が必要ですが、糖質が不足すると疲労感につながるなど、適切に摂取したい栄養素でもあります。

3食の食事以外で栄養補給をするのであれば、おにぎり1個やパン1個などを基準に摂取するようにしましょう。また、ダイエットを目的としている方は、菓子パンなどの砂糖や脂質を多く含むカロリーの高い商品はできるだけ避けましょう。

ビタミンやミネラルを含む食品

運動後は、ビタミンやミネラルを含む食品の摂取も必要です。

ビタミンやミネラルは、体内で代謝を助ける作用や、身体の正常な機能を維持する作用をもっています。特に、激しい運動時は急激なエネルギー代謝や発汗などによりビタミン、ミネラルが消費、排泄されるため、補給が必要になります。

特に必要なのは、糖質の代謝を助けるビタミンB1や、たんぱく質の代謝を助けるビタミンB6、発汗により失われやすいナトリウムやカリウムです。

それぞれの栄養素は、以下の食品に多く含まれています。

栄養素/多く含む食品:

ビタミンB1/豚肉、玄米、大豆製品

ビタミンB6/鶏むね肉、鮭、バナナ

ナトリウム/味噌、漬物など塩分を含む食品

カリウム/バナナ、ほうれん草、じゃがいも

運動後は、たんぱく質や糖質だけではなく、これらのビタミン、ミネラルの摂取も同時に行うことで、効率的に栄養補給ができます。

まとめ

運動後に摂取すべき栄養素とその必要性について紹介してきました。

ダイエットやボディメイクなどのためには、運動習慣をつけることが重要です。

しかし、ただ運動をしているだけではその効果を十分に受けることができません。

運動後には、今回紹介したポイントを踏まえた上で、適切な栄養補給を心がけましょう。

 

参考文献:

jstage 「アスリートのための適切な栄養摂取」

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