「こんにゃくを食べ過ぎると危険?」こんにゃくをダイエットに活用するときに注意すべきこととは?

 「こんにゃくを食べ過ぎると危険?」こんにゃくをダイエットに活用するときに注意すべきこととは?
鈴木亜子
鈴木亜子
2024-12-26

低カロリーで食物繊維が豊富なこんにゃくは、ダイエット向きの食品としても知られていますよね。とはいえ「こんにゃくを食べ過ぎるとどうなるの?」「本当に痩せる効果があるの?」といった疑問を抱いている方もいるかもしれません。 この記事では、こんにゃくを食べすぎた場合の影響や、ダイエットや健康維持に役立てる方法などをご紹介します。

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こんにゃくってどんな食べ物?

こんにゃくの原料は、サトイモ科の植物「こんにゃく芋」。こんにゃく芋をすりおろしたもの、もしくは乾燥させて粉末にしたものに消石灰(水酸化カルシウム)を加えて固め、ゆがいたものがこんにゃくです。

糖質や脂質などエネルギーとなる栄養素がほとんど含まれていないこんにゃくは、100gあたり5kcalと低カロリー。このことから、ダイエットにも役立つ食材として重宝されています。

低カロリーである一方で、豊富に含まれているのが食物繊維の一種であるグルコマンナン。水溶性食物繊維のグルコマンナンは、整腸作用や血糖値の上昇抑制などさまざまな健康効果が期待できます。

健康に役立つことはもちろん、料理の用途が広いことも特徴の一つ。こんにゃくそのものの味わいは淡白なので、さまざまな料理にアレンジできます。

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こんにゃくを食べるメリット

こんにゃくを食べるメリットはたくさんありますが、主なものは以下のとおりです。

●満腹感を得やすい

●便秘の解消が期待できる

●血糖値の急上昇を防ぐ

●ダイエットに役立つ

こんにゃくの主成分であるグルコマンナンは、水分を吸収して膨張する性質があり、少量の摂取でも満腹感を得やすいことが特徴です。食べすぎを防げるため、ダイエットへの効果が期待できるでしょう。

また、腸内の善玉菌を増やし腸内環境を整えることで、便秘の解消につながる可能性も。さらに、グルコマンナンの血糖値の急上昇を抑制する作用は、高血糖や肥満対策にも有効です。適切な摂取を継続すれば、生活習慣病の予防にも役立つでしょう。

こんにゃくを食べすぎるとどうなる?

こんにゃくを食べすぎると、食物繊維の過剰摂取により体に悪影響をおよぼすことがあります。食物繊維の過剰摂取で起こる症状は、下痢や軟便です。

また、食物繊維は豊富であるものの、こんにゃくの栄養価はそれほど高くはありません。そんなにこんにゃくばかりを食べていると、栄養不足に陥り健康を害する可能性もあります。

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こんにゃくをダイエットに活用する方法

こんにゃくをダイエットに役立てるためには、栄養バランスのよい食事を基本に適切な量を取り入れることが重要です。

こんにゃくの適切な摂取量の目安などは設けられていませんが、100〜200g程度を目安に食事に組み込んでみるとよいでしょう。野菜類やきのこ類、海藻類とあわせて、こんにゃくの摂取量を意識すれば、食物繊維の摂取量が増えダイエットや健康維持に役立つ可能性があります。

こんにゃくを活用した麺やおやつがわりになるものも販売されています。ダイエットにこんにゃくを活かすなら、このような食品も利用しつつ栄養バランスを考慮した食事を意識することが大切です。

まとめ

低カロリーで食物繊維が豊富なこんにゃくは、適切に摂取すればダイエットや健康維持に役立つ食品です。しかし、食べすぎると体調不良につながる可能性も否定できません。

こんにゃくを食べることで得られるメリットと食べすぎのリスクを理解し、バランスのよい食生活で健康的なダイエットを目指してくださいね。

参考文献:

芋のルーツ・栽培方法:一般財団法人 日本こんにゃく協会

一口知識:一般財団法人 日本こんにゃく協会

こんにゃくの作り方:一般財団法人 日本こんにゃく協会

日本食品標準成分表(八訂)増補2023年:文部科学省

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鈴木亜子

鈴木亜子

管理栄養士/ライター。大学卒業後、主に医療機関に勤務。チーム医療の一端を担い、生活習慣病などさまざまな疾患の栄養管理に取り組む。得意分野は糖尿病で、療養指導や透析予防、重症化予防などを担当した経験も。現在は豊富な栄養相談経験を活かし、ウェルネス関連の記事執筆および監修に携わる。



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