加齢によって起きる体の衰えを内側から立て直す!骨盤底筋エクササイズ【呼吸を意識すると効果アップ】
骨盤底筋のトレーニングというと尿漏れ予防というイメージがあるかもしれませんが、尿漏れの対策以外にも様々なことに関わっています。そこで今回は、年齢を重ねていくにつれて起きる体の変化、衰えを内側から立て直しアプローチする骨盤底筋エクササイズをご紹介します。
骨盤底筋とは
骨盤底筋とは一つ筋肉の名称ではなく骨盤の底にいくつかの筋肉が集まる筋肉群の総称で、骨盤の底から筋肉や結合組織など3層の構造になり臓器を支えています。骨盤底筋群の主な役割としては、
● 子宮・膀胱・直腸など臓器を支えている
● 排尿・排便出口の開閉
● 腹圧の維持や調整
● 体幹・骨盤の安定
● 姿勢を保つ
● 性的な反応
など、排尿や排便、生殖に関わり、骨盤の底を支えています。
日常生活からスポーツ動作にまで関わる骨盤底筋
骨盤底筋は体幹のコアと言われる深部筋で、横隔膜・多裂筋・腹横筋とユニットとなります。肋骨から骨盤の間には背骨しか支える骨がないので体幹の深部の筋肉の働きが大切です。
建物に例えると、肺の下にある横隔膜は天井、背骨に付着する多裂筋は柱、肋骨の下を包むような腹横筋は壁、骨盤の底を支える骨盤底筋は床のようになり、体幹の深部の安定を保つ重要な役割を果たします。
建物の基礎部分がもろいと表面にも影響が及ぶため、
● 腰痛
● 疲れやすい
● 不良姿勢
● 排泄コントロールに支障をきたしやすくなる
● スポーツやトレーニングの効果が出にくい、ケガをしやすい
などにつながってしまうことがあります。特に女性は、月経や出産、閉経による影響を受け骨盤底筋は弱化しやすく、咳をした時や不意な尿漏れや不調などが表れることがあります。
ですので、日常生活や運動をする上でも体幹の深部をしっかりと機能させておくことは重要です。
IAP呼吸法(Intra Abdominal Pressur)
今回は骨盤底筋を鍛えるエクササイズをご紹介しますが、ポイントは呼吸法です。今回のエクササイズでは、IAP呼吸法(Intra Abdominal Pressur)と呼ばれる腹式呼吸のようにお腹を凹ませず、腹腔内圧を保ちコントロールをする呼吸法を合わせてご紹介します。この呼吸法を取り入れることで、インナーコアユニットを機能させ、腰痛予防、疲労回復、体幹の安定など様々な効果が期待できます。
<やり方>
1)仰向けに寝て膝を立て、両手は下腹あたりに置く
2)ゆっくりと5秒ほど息を吸い、お腹を凹ませないようにしながら5〜7秒息を吐く。この時、肩、や首に力が入らないよう意識し、上半身や腰を反らせないようにしましょう
3)この呼吸法を5回×3セット行う
骨盤底筋&インナーコアユニット活性のエクササイズ
今回は骨盤底筋の弛緩と収縮を促すエクササイズを、仰向けで行うパターンと四つん這いで行うパターンの2つをご紹介します。
仰向けパターン
<やり方>
1)仰向けになり両膝を立てて腰幅に広げ、つま先と膝は同じ方向にする
2)ゆっくりとお尻を持ち上げる
3)息を吐きながら骨盤底筋(肛門の前あたり)をゆっくりと引き上げる。この時、息を吸いながら肛門の前あたりを緩めて、吐きながらゆっくりと引き上げましょう
4)呼吸を意識しながら5回×3セット行う
四つん這いパターン
<やり方>
1)四つん這いになり、肘をつく
2)息を吐きながら、ゆっくりと肛門の前あたりを引き上げる。この時、肩や首に力が入れず、腰を反らせないようにしましょう
3)呼吸を意識しながら5回×3セット行う
参考資料:日本ホリスティックコンディショニング協会 安田徒手医学アカデミー資料
AUTHOR
竹内結子
ヨガインストラクター 。ホットヨガやスポーツクラブでヨガを体験し、もっと学びを深めたいとの思いから様々な流派のヨガメソッドを経験、さらには指導者資格を取得するに至る。ヨガへの学びを深める中で中医学と出会い、中医学関連の資格も取得。見えない心や感情、身体への理解を求めて東洋、西洋の視点で勉強中。RYT200、ケン・ハラクマのアシュタンガヨガプライマリーシリーズTT、シニアヨガ、中医養生ヨガ®初級中級、中医学女性の体とマタニティ、四季養生ヨガ、JOPHEE中医学骨盤モジュールTT修了。
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