残暑バテ対策にピッタリ!「モロヘイヤのとろとろスープ」 #管理栄養士のスープレシピ
体の栄養だけでなく、心にも栄養を。心で味わいほっと自分に還ってこられるようなスープのレシピを、管理栄養士の高波紗希さんに連載形式で教わります。
日中外に出るのも億劫になってるほど厳しい暑さだった夏も、そろそろエンディングに差し掛かろうとしていますね。
とはいえ、疲労が蓄積された夏の終盤こそ、夏バテの症状が強く出がち。
エアコンによる寒暖差、冷たい食べ物による腸内環境の乱れや食欲不振、更には睡眠不足と、体がだるく疲れやすくなっている方も多いはず!
今回は、そんな私たちの乱れた不調を整える夏の王様!「モロヘイヤ」を使ったお手軽スープをご紹介いたします。
「夏の王様」モロヘイヤってどんな野菜?
葉野菜なのに、食べるとねばねばする、独特の粘り気が特徴のモロヘイヤ。
夏から初秋の6月から9月ごろが旬になります。
モロヘイヤ(学名: *Corchorus olitorius*)は、アオイ科ツナソ属の植物で、主に熱帯地域で栽培されています。
アラビア語で「王の野菜」を意味する「ムルキーヤ」と呼ばれ、古代エジプト時代に、王族が栄養価の高さを評価し、健康や体力を維持するために好んで食べていました。更には、あのクレオパトラも愛したと言われるほど、美肌促進や滋養強壮など、美容と健康に欠かせないスーパーフードとして、古くから親しまれてた野菜です。
食べなきゃもったいない!モロヘイヤの効果効能5選
1.最強の抗酸化作用「ビタミンACE」
13種類あるビタミンの中でも、特に抗酸化力の強い3種類のビタミンをビタミンACE(エース)と呼ばれています。
このビタミンACEが、細胞を酸化ストレスから守り老化を遅らせてくれたり、癌や心臓病などの慢性疾患のリスクを軽減や、免疫力を上げてくれます。これらのビタミンは、単体よりも、3種類を一緒に摂取することで互いに作用し合うため、より効果を高めることができます。
2.整腸作用
モロヘイヤには主に水溶性食物繊維が多く含まれています。水溶性食物繊維は、消化吸収されにくく、腸内で水分を吸収してゲル状になるため、便を柔らかくすることで排便をサポートしてくれます。更に不溶性食物繊維も含まれているため、腸の働きを活性化させ、消化を促進してくれます。食物繊維は、不溶性と水溶性のバランスが大事!モロヘイヤには、どちらも含まれていることで、腸内環境を快適に維持してくれます。
3.疲労回復
モロヘイヤに含まれる豊富なビタミンB群が、エネルギーの代謝を助け、疲労回復を助けてくれます。
夏バテしやすい方には特におすすめです!
4.むくみ予防と血圧の調整
カリウムが多く含まれているため、摂取しすぎたナトリウムの排出を促し、血圧を正常に保つ働きがあります。
5.貧血予防
鉄分や葉酸が豊富なため、貧血予防や改善に。
貧血になりやすい女性や妊婦さんにもおすすめの野菜です。
そんな栄養満点なモロヘイヤを使って、ねばねばと旨味がちょっぴり病みつきになる、美味しいお手軽スープをご紹介いたします。
残暑バテ対策に!「モロヘイヤのとろとろスープ」の作り方
材料(2人分)
・モロヘイヤ....1袋(70-100g)
・玉ねぎ.... 1/4個
・挽肉.... 50-60g
・にんにく.... 1片
・塩.... 小さじ1/2~
・コリアンダーシード....小さじ1/3(あればでOK)
・オリーブオイル.... 大さじ1/2
・水.... 400ml
作り方
1.モロヘイヤは葉っぱの部分だけ積み、包丁やフードプロセッサーでみじん切りにする。にんにくと玉ねぎもみじん切りにする。
2.鍋に油とにんにくを入れて中火にかけ、香りが出てきたら玉ねぎを加え、中火で淡い飴色になるまで炒める。
そこに挽肉を加えて、火が通るまで炒めたら、モロヘイヤを加えて軽く炒める。
3.水を入れ3-5分ほど煮込んだら、塩とコリアンダーシードを加えて味を整え、器に盛る。
AUTHOR
高波紗希
管理栄養士。11年間に渡る摂食障害を「食とこころ」と向き合い、整えることでありのままの自分を認め克服した経験から【 自分を大切にする、食とこころの栄養学 】をテーマにSNSで発信をしている。食べることに対する罪悪感や、生きづらさを感じている方に向けて、素材を大切にしたグルテンフリーの料理教室やレシピ提供、講座、相談室など多方面で活動している。
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