魚肉ソーセージに栄養はある?素朴な疑問に管理栄養士が回答!

 魚肉ソーセージに栄養はある?素朴な疑問に管理栄養士が回答!
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パッケージを開けるだけで、そのまま食事やおやつなどに気軽に食べられる魚肉ソーセージ。名前の通り魚から作られたものですが、どんな栄養があるのでしょうか?この記事では、魚肉ソーセージにはどのような栄養が含まれているのか、さらにおすすめの食べ方などについてご紹介します。

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魚肉ソーセージの原料は?どうやって作られる?

魚肉ソーセージは、スケトウダラなどの白身魚のすり身を原料に調味料や油脂、でんぷん等を加えて作られています。

諸説ありますが、発祥は昭和初期の日本。当時の農林水産省の関係者がマグロを使ったハムを開発したところから始まったようです。最初はマグロやクジラなどで作られていたため高級品でしたが、昭和30年代後半から原料に白身魚を使いはじめてから生産量が大幅に増え、広く普及するようになったそうです。

現在はDHAやカルシウムなどの栄養成分を添加したものや、開けやすいパッケージのものが増えてくるなどどんどん改良が重ねられています。

魚肉ソーセージと豚肉ソーセージの栄養素を比べると…?

では、魚肉ソーセージと豚肉を使ったソーセージの栄養素を比べてみましょう。それぞれ100gあたりの栄養素は以下の通りです。

魚肉ソーセージ

エネルギー:158kcal

たんぱく質:11.5g

脂質:7.2g

炭水化物:12.6g

ナトリウム:810mg

カルシウム:100mg

EPA(イコサペンタエン酸):18.0㎎

畜肉ソーセージ

エネルギー:319kcal

たんぱく質:11.5g

脂質:30.6g

炭水化物:3.3g

ナトリウム:740mg

カルシウム:6mg

EPA(イコサペンタエン酸):4.0㎎

EPA(イコサペンタエン酸)とは?

魚類、特にいわしやアジなどの青魚の脂質に多く含まれる脂肪酸の一種です。血液をサラサラにする働きがあるほか、アレルギー反応を抑制する働きもあるとされています。人間の体内では合成することができないもので、食事から摂取する必要があります。

豚肉を使ったソーセージと比較すると、たんぱく質量は同じ程度ですが魚肉ソーセージのエネルギーはほぼ半分、脂質は約1/3であることが分かります。原料が魚のすり身なので、豚肉を使ったソーセージよりもカルシウムやEPAが多く含まれていますね。

ただし、炭水化物やナトリウムが多く含まれるので食べすぎには注意しましょう。

魚肉ソーセージ
魚肉ソーセージ photo by PhotoAC

魚肉ソーセージのおすすめの食べ方

ビタミンDが含まれる食品と一緒に食べる

魚肉ソーセージに含まれるカルシウムを効率よく吸収するために、ビタミンDが多く含まれるきのこや卵を組み合わせましょう。

カリウムが含まれる食品と組み合わせる

魚肉ソーセージにはナトリウムが多く含まれるので、カリウムが含まれる野菜や果物、海藻類と一緒に食べることで塩分の過剰摂取を防ぐことができます。

豚肉を使ったウインナーの代わりに食べる

普段の食生活で豚肉を使ったウインナーを多く食べる場合は、代わりに魚肉ソーセージを取り入れてみましょう。あっさりした味わいで趣向も変わりますし、摂取カロリーを抑えることができますよ。

まとめ

今回は、魚肉ソーセージに含まれる栄養素やおすすめの食べ方についてご紹介しました。魚肉ソーセージはそのまま食べられてたんぱく質が効率よく摂れる便利な食材ですが、炭水化物やナトリウムが多く含まれているので食べすぎには注意が必要です。健康を維持するために、同じ食材ばかりを選ばずにバランスのよい食生活を意識してみましょう。

 

参考サイト

マルハニチロ 魚肉ソーセージの歴史

食品分析データベース 

魚介類/<水産練り製品>/魚肉ソーセージ

肉類/<畜肉類>/ぶた/[ソーセージ類]/ウインナーソーセージ

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AUTHOR

管理栄養士 野口久美子

野口久美子

管理栄養士/調理師。大学卒業後、保育園栄養士と食品開発の仕事を経てフリーに転身。現在は子育てをしながらライターとしてレシピ紹介や栄養に関する分野でコラムを執筆している。



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