管理栄養士が教える、お肉だけじゃない!「たんぱく質が豊富な野菜」ベスト3
たんぱく質は肉や魚に豊富に含まれているイメージの強い栄養素ですが、実は現代人が不足しがちな栄養素でもあります。そこで、今回はたんぱく質不足を防ぐためにも、たんぱく質を豊富に含む野菜をご紹介します。
たんぱく質とは
糖質と脂質とともに三大栄養素のひとつであるたんぱく質は、筋肉や皮膚、髪の毛、内臓、血液など私たちの体を作る大切な材料になります。人の体の約16%はたんぱく質でできています。
たんぱく質はなぜ必要?
たんぱく質は体のさまざまな働きをサポートするホルモンや代謝の仕事に必要な酵素、免疫抗体を作るための材料などさまざまな部分で必要とされます。しかし、たんぱく質の材料となる必須アミノ酸は体内で合成できないため、日々の食事から取り入れることが必要です。加えて、体の中で貯蔵することができないため、毎日の食事でこまめに取り入れることが大切です。
植物性たんぱく質と動物性たんぱく質のそれぞれの特徴
植物性たんぱく質の特徴
植物性たんぱく質は、米や小麦、大豆、果物など植物由来のものです。動物性のものと比較すると必須アミノ酸の含有量が少なく、消化吸収率も87%と低めです。ただし、脂質の含有量が少なく、不足しがちなナトリウムやカリウムなどのミネラルが豊富に含まれています。
動物性たんぱく質の特徴
動物性たんぱく質は、肉や魚、卵、乳製品など動物由来のものです。植物性のものと比較するとほとんどの食品に必須アミノ酸がバランスよく豊富に含まれており、消化吸収率も97%と高いです。ただし、脂質の含有量は多いため、食べ過ぎには注意しましょう。
たんぱく質豊富な野菜ベスト3
第1位:枝豆
その見た目から別物と思われがちですが、大豆の未成熟のものが枝豆です。実は、茹で枝豆は100g中11.5gがたんぱく質です。また、カリウムやカルシウムなどのミネラルやビタミンも豊富に含まれています。
第2位:芽キャベツ
食べたことがないという人もいるかもしれないコロコロと一口サイズの球状の形をしたキャベツの仲間です。100g中5.3gのたんぱく質が含まれています。他にも、キャベツ以上に食物繊維やビタミンC、B2、β-カロテンなどが豊富に含まれているため、見つけた時には、サラダやグリル、煮込み料理などにして食べるのもおすすめです。
第3位:ブロッコリー
90g以上が水分からできているにも関わらず、たんぱく質の量が3.9gととても多いです。この含有量は、茹でたブロッコリーのものですが、水溶性のビタミンCを豊富に含んでいるため、栄養素が流出しないためにもグリルや蒸し焼きにして食べるのもよいでしょう。また、食物繊維も豊富に含んでいるため、腸内環境を整えるためにもおすすめです。
圏外だけど意外と多い野菜
今回ベスト3に負けず劣らずたんぱく質が豊富な野菜がいかです。ぜひ、日々の食事の中で取り入れてみてはいかがでしょうか?(100g中)茹でとうもろこし:3.5g/茹でアスパラガス:2.6g/茹でほうれん草:2.6g/生のアボカド:2.1g
たんぱく質が豊富な野菜のおすすめな食べ方
ヘルシーで健康的そうという理由で、野菜を中心とする植物性のたんぱく質ばかりに偏るのもあまりおすすめできません。理想は、動物性:植物性=1:1といわれています。それぞれをバランスよく取り入れてあげるとよいでしょう。また、たんぱく質が豊富な野菜は、水溶性のビタミンなども豊富に含んでいるものが多いです。栄養を逃すことなく、丸ごといただくためには、スープなどにしていただくのもおすすめです。
ライター/管理栄養士 亀崎智子
管理栄養士×セラピスト(野菜ソムリエ・中級食品診断士 )。食に関する講演や記事執筆・監修、体の本来の機能を取り戻すお手伝いをする整体のセラピストとして、家族丸ごと体の内と外にゆとりをつくるサポートを行っている。また、満月の日に、乾物と塩で作るふりかけと即席スープの素の製造販売も行っています。インスタグラム:kamegohan0528
AUTHOR
NS Labo(栄養サポート研究所)
全国の栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康やダイエット、美容関連の 商品開発や監修、講演やコラム執筆、メディア出演などウェルネス分野を中心に幅広く事 業を行っている。 また、2020年に「ウェルネスライフコーチ協会」を立ち上げコミュニティを通して健康貢 献活動を行っている。
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