全米で増える「妊活ヨガ」クラス、ストレスと不妊とヨガの関係とは?
ヨガはストレスの軽減に役立つ
もちろん、ヨガは特効薬ではない。特に、卵管閉塞といった問題がある場合、ヨガで解決とはいかない。「ホルモン調節やストレスレベル、血流などの改善に関してお手伝いすることができます」とヨガ講師でありプリング・ダウン・ザ・ムーン(Pulling Down the Moon)の共同設立者タミ・クインは言う。しかし、クインは、女性たちに医師の診察をきちんと受けるよう勧めている。「東洋と西洋のいいところを取り込んだアプローチこそ、目標に到達するために最良かつ最短の方法です」
生殖能力にかかわる健康状態を良くしたいと考える女性なら――不妊という診断されている人でも、そうでない人でも――ヨガによって利益を得ることができる、と語るのはエデン・フロムベルク。彼女はソーホー産婦人科(Soho OB-GYN)の産婦人科医で、ニューヨーク市のリラヨガ・ダルマ&ウェルネス(Lila Yoga, Dharma & Wellness)の設立者だ。「ストレスは、端的に言って生理的活動のすべてにたいして有害です」と彼女は言う。「体は、エネルギーが十分にないと感じると、生命維持にとって重要性の低い機能からシャットダウンし始めます。そのひとつが生殖です」
フロムベルクは自身が開催する妊活ヨガのワークショップで、生徒たちにファーティリティ・アウェアネス(Fertility Awareness)を紹介している。内容としては、体の出しているサイン(体温や頸管粘液などについて)を日々記録して、いつが受精可能な日なのか分かるようになるための実践的な方法を教えている。研究の示すところによれば、妊娠しようとトライしているカップルのうち、女性が受胎可能な時期がいつなのかを知っている場合の方が、妊娠確率がはるかに上がるという。それに女性のなかには、自分自身の妊娠サイクルをしっかりと把握することに、エンパワメントの感覚を見出す人もいる。
レズリー・パールマンが4年前に夫と一緒に妊活を始めたとき、彼女は「もし~だったらどうしよう?」という疑問を頭から追い出すのに非常な労力を使った。パールマンは、当時35歳、ニューヨークのハンプトン・ベイ出身のヨガインストラクターだった。「妊娠に問題があったらどうする?」「もっと悪いことに、もしまったく受胎すらできなかったらどうする?」などなど。彼女は、自分の体が発する受胎可能性のサインを読み取ることができるということによって、安心することができるようになった。「私には活用できる知がありました」彼女が言う。3ヶ月後、彼女は妊娠した。その子は、今はよちよち歩きの女の子、名前をマヤという。
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