管理栄養士が教える、だいこんの下処理|皮剥きから使い分けまで、覚えておいて損はない【料理の基本】
おでんやサラダなど調理法が豊富なだいこんは、食卓にも馴染みの深い野菜です。今回はだいこんの簡単な下処理の仕方についてご紹介いたします。
だいこんの皮のむき方
1本丸ごと使用する場合は、適度な大きさに切り分けてから皮をむきます。
包丁を使って皮をむく場合は、だいこんを回しながら皮をむいていきます。ピーラーを使って皮をむく場合は、縦方向にピーラーを滑らせてむいていきます。
このとき、皮の下の筋が固いため、煮物など味をしみこませたい場合は、皮をやや厚めにむくのがおすすめです。
だいこんの面取りの仕方
輪切りにして皮をむいた後、両面の切り口の角を包丁でそぎます。
おでんや煮物など長時間煮込む場合、中心まで火が通る前に角がやわらかくなり、ぶつかって煮崩れをおこしやすくなります。面取りをするとそのような煮崩れを起こしにくくなるため、仕上がりがきれいになります。
だいこんのかくし包丁の入れ方
だいこんの片面に包丁で十文字の切り込みを入れます。
煮物やおでんを作る際、かくし包丁を入れると火の通りがよくなり、味がしみ込みやすくなります。盛り付ける際は、かくし包丁を入れた面を下にしましょう。
だいこんの下ゆでの仕方
おでんやふろふき大根などに使用する場合は、下ゆでをすることで美味しさもアップします。
皮をむいて、面取りとかくし包丁を入れただいこんを使用します。
1.鍋にだいこんがつかるくらいの米のとぎ汁を入れます。
2.鍋を強火にかけ、沸騰したら火を弱めてだいこんを入れます。15分間ほどだいこんの中心部に火が通るまでゆでます。
3.火を止めてざるにあげ、水で洗ってぬめりを取ります。
とぎ汁に含まれるでんぷんにはだいこんの苦みや辛みの成分を吸着する働きがあります。そのため、だいこんを下ゆでする際に米のとぎ汁を使用すると、だいこんの苦みを抜くことができるのです。
だいこんの使い分け
だいこんは部位によって特徴があるため、料理で使い分けることでより美味さを楽しめます。
葉に近い部分:みずみずしく甘みがあります。サラダや野菜スティック、和え物などの生食に向いています。
中心部:甘みと辛みのバランスが良く、おでんやふろふき大根などの煮物に向いています。
根に近い部分:水分が少なく辛みが強くなります。薬味や漬物、みそ汁の具などに向いています。
また、葉も栄養が豊富なため、葉つきのだいこんを選ぶのもおすすめです。
まとめ
だいこんの簡単な下処理の仕方についてご紹介いたしました。だいこんは年間を通して手に入りやすい野菜です。下処理の仕方を覚えて、おでんや煮物など幅広い料理にお使いいただければと思います。
【参考文献】
AUTHOR
津端奈緒美
管理栄養士/ライター。大学卒業後、病院の管理栄養士として栄養指導などに従事しながら社会人学生として修士課程を修了し、現在は博士課程を履修中。ライターとして栄養や健康に関する分野で科学的根拠に基づいた記事やコラムを執筆している。
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