疲れ気味の胃腸ケアに「かぶのすり流しわさびだしスープ」 #管理栄養士が教える心と体を整えるスープ
体の栄養だけでなく、心にも栄養を。心で味わいほっと自分に還ってこられるようなスープのレシピを、管理栄養士の高波紗希さんに連載形式で教わります。
「年末年始くらいいいよね!」と、つい羽目を外した日々だったのは、きっと私だけじゃないはず。
年末年始だけのはずが、気づいたら習慣化してしまい、なかなか胃腸を休められない日々が続いている方も多いのでは?
今回は、新しい年の始まりに、かぶのやさしい旨味と共に、忙しい年末年始の疲れを整えてくれる、シンプルだけど味わい深い一杯をご紹介いたします。
かぶのデトックスパワー
寒い時期は、濃い食事や甘いもの欲は増す一方なのに、野菜や運動は不足しがち。
これでは、代謝が下がり、塩分や水分を溜め込んでしまうのも仕方ありません。
今回メインのかぶには、乱れた胃腸を整え血糖値の上昇を朝得てくれる「食物繊維」、浮腫を撃退してくれる「カリウム」、免疫力をアップしてくれる「ビタミンC」がたっぷり含まれています。カリウムは葉と根と共に多いため、葉は捨てずにスープに入れたり、又は刻んでごま油で炒めて、ごまと七味唐辛子、醤油で調味したものをごはんに乗せていただくのもおすすめです。ビタミンCは、かぶ1個で女性の1日の推奨摂取量の1/3を摂取できるほど豊富に含まれています。
すり流し汁のメリット
長芋やれんこんなどをすりおろして、だし汁や卵で伸ばしていただくすり流し汁。
食材をすりおろすことで食物繊維が細かくなり消化しやすくなるため、胃腸に優しく、便通をサポートしてくれます。
今回のように、食生活の乱れで胃腸が弱った時ももちろんですが、風邪などで体調が悪いときにも、消化にエネルギーを使わないことで回復に向けてエネルギーが使われるためおすすめです。
火を通すだけで、とろっとろに甘くなるかぶはシンプルにいただくのがおすすめ。
是非、かぶの美味しい時期に、すり流しで胃腸をやさしくおいしく労っていきましょう。
わさびとの相性もばっちりなので、わさびが苦手でない方は試してみてくださいね。
材料
・ かぶ....300g(皮付きの状態で)
・塩....小さじ1弱
・昆布....5cm
・鰹節....10g
・水....400cc
・わさび....お好みの量
・オリーブオイル....大さじ1
・ブラックペッパー.....お好み
作り方
1. 昆布は水につけて15分以上置いておく(前日からつけて冷蔵庫に入れておいても◎)。鍋に昆布を入れた水を火にかけ(一晩つけた場合は火にかける前に取り出す)沸騰直前に昆布を取り出し火を止めたら鰹節を入れて、鰹節が沈んだらザルで漉す。【だし汁の完成】
2. かぶの皮をむき、鍋に入っただし汁の中へすりおろしながら加える。5分ほど弱めの中火にかける。
3. アクが出たら上澄みを軽く取り除く。(アクは旨味のため取り除くのは1回だけでOK)
だしが良く馴染み、かぶ自体がとろっと甘くなったら、塩で味を整え、器に盛る。
4. わさびを添えて、ブラックペッパーとオリーブオイルをかけて完成。トッピングに茹でて刻んだかぶ葉を載せても◎
AUTHOR
高波紗希
管理栄養士。11年間に渡る摂食障害を「食とこころ」と向き合い、整えることでありのままの自分を認め克服した経験から【 自分を大切にする、食とこころの栄養学 】をテーマにSNSで発信をしている。食べることに対する罪悪感や、生きづらさを感じている方に向けて、素材を大切にしたグルテンフリーの料理教室やレシピ提供、講座、相談室など多方面で活動している。
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