50歳からの【重力に負けない体づくり】抗重力筋を鍛えて凛とした姿勢をキープする膝立ちスクワット
最近、気づくと背中が丸まっているという方はいませんか?それは、重力に負けて体が丸まってきているからかもしれません。背中が丸まるだけでも5歳は老けて見えてしまいます。老け見えしないために鍵になるのがシャキっとした姿勢を維持するための「抗重力筋」です。
抗重力筋とは
立ったり歩いたり姿勢を維持したりといった日常動作の基盤となる筋肉がQOL(Quality Of Life:生活の質)に強い影響を与えると言われていますが、その筋肉は加齢や運動不足によりどんどんと衰えていきます。特に、抗重力筋と呼ばれる地球の重力に対して姿勢を保持するために働く筋肉が衰えると、立つ・歩くの動作が疲れやすくなったり、姿勢維持ができず背中が丸まっていくという見た目的な老化にもつながります。(厚生労働省e-ヘルスネットより)
抗重力筋とは主にこの5つの部位に分けられます。
● 背中:脊柱起立筋
● 腹筋:腹直筋・腸腰筋
● お尻:大殿筋
● 太もも:大腿四頭筋
● ふくらはぎ:下腿三頭筋・前脛骨筋
抗重力筋全体はお互いに引っ張り合ったり助け合ってバランスを取りながら働いています。しかし、悪い姿勢を長時間続ける、片方の脚だけ組んでいるなどで、お互いの筋肉の張り(張力)がアンバランスになったままでいると、抗重力筋は癖のある悪い姿勢を記憶して身体の歪みを作り、慢性の肩こりや腰痛を引き起こします。また、長時間座っている、日常で歩く歩数が少ないなどにより下半身の筋力が低下すると、下半身の抗重力筋を退化させ抗重力筋同士のバランスを崩して全身姿勢が崩れを引き起こすことも。
日常のちょっとした癖が抗重力筋のバランスを崩してしまうことにもなるため、日々のコリや硬さをストレッチやマッサージで取り除くことと筋力トレーニングの両方を継続して行うことが大切です。
抗重力筋を鍛えよう!膝立ちスクワット
①背中、②お腹、③お尻、④太もも、⑤ふくらはぎの5つの部位を1つのエクササイズで使うことができる万能トレーニング。それがスクワットです。しかし、スクワットは正しい姿勢で行わないとつらい運動になってしまったり、逆に腰痛を引き起こす原因にもなります。
そこで今回は、初心者の方でもできる膝立ちスクワットをご紹介します。膝立ちスクワットで①~④の筋肉をトレーニングしましょう。
<やり方>
1)膝立になり、つま先は立てて置く。膝が痛い場合は、タオルやクッションを膝の下に敷きましょう
2)背筋を伸ばし、腕を前に伸ばして前ならえの姿勢になり、カカトの上に座るようなイメージでゆっくり腰を下ろす
3)腕を前に伸ばしたまま、膝から頭頂までが一直線になる位置に体を引き起こす
4)2)と3)の動きを10回~20回繰り返す
体を引き起こした時に腰が反ってしまいやすいため、お腹に力を入れて背筋をまっすぐにキープするように意識しましょう。⑤ふくらはぎまわりのトレーニングを行いたい場合はつま先立ちになってカカトを上げ下げするカーフレイズのトレーニングも追加で行ってみましょう。
AUTHOR
伊藤香奈
股関節ヨガインストラクター。会社員歴20年の長年の座り仕事&長時間通勤で、股関節と腰の痛みに悩まされる。解剖学とヨガ・ストレッチ・筋膜リリース・骨格調整などを学び自らの痛みを克服した経験をもとに、オリジナルメソッド「股関節ヨガ」を考案。「立つ・歩く・家事をする・仕事をする」といった日常の動きが楽になるほか、股関節が整うことで、美脚・美尻・むくみ解消・ボディメイクの効果や便秘解消といった女性に嬉しい効果もあると人気が広まっている。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く