【お悩み相談】「繰り返す口角炎をどうにかしたい!」#毒出し保健室

 【お悩み相談】「繰り返す口角炎をどうにかしたい!」#毒出し保健室
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アーユルヴェーダの中で大切にされている考え方をシンプルに言うと、"体に毒を溜めない/毒を排出する"という『毒出し』。「大きな声ではちょっと言えない」「身近な存在の人には知られたくない」と言った悩み事を抱えていませんか? 体調や心の悩み、人間関係やら恋愛、夫婦やパートナー間のあれこれまで、皆さまの悩ませている毒を溜めずに排出するべく、アーユルヴェーダアドバイザー/ヨガ講師の桑子麻衣子がアーユルヴェーダとヨガの智慧をベースにお悩みに答えます!

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今回「毒出し保健室」を訪れてくれたのは、唇の端がよく切れてしまうという口角炎に悩まされているN実さん(35歳)。「地味に痛いですし、しかも治ったかと思えば、またできてしまうんです」と言います。食生活や睡眠、また運動など生活まわりのことを伺いながら、解決策を探りました。

【お悩み相談】「繰り返す口角炎をどうにかしたい!」

N実さん: 唇の端っこが、切れることがよくあって困ってます。口角炎だと思います。

桑子: 辛いですね。

N実さん: 地味に痛いですし、しかも治ったかと思えば、またできてしまうんです。できないようにするにはどうすればいいんでしょうか。そして、できてしまった時の対処法を教えてほしいです。

桑子: 分かりました。まず最初にどんな時に、口角炎ができるか分かりますか?唇が乾燥している時や、風邪気味の時あるいは体調を崩している時など、気づくことがあれば教えて下さい。

N実さん: 生理前から生理期間にかけてが多いです。それが3-4日とか、長い時は1週間近く続いて…生理が終わるとともに治ってきます。

桑子: 生理時に何か他に気になる症状はありますか?生理痛があるとか、量が多いとか、あとは便通なんかも教えてほしいです。

N実さん: 量はそんなに多くないです。けど生理痛はあるかな。1-2日目は、鎮痛剤を飲みます。あとはその期間は特に便通も悪いです。

桑子: 便通がどのように悪いんでしょう?

N実さん: コロコロ便です。踏ん張って出さないと…って感じで。

桑子: 普段のお食事を簡単に教えていただけますか?

N実さん: 朝はコーヒーで済ませます。昼は、お弁当でサンドイッチを持っていきます。片手でぱぱっと食べられるものの方が都合がよくて。夜は、パスタとか短時間で作れるものが多いですね。何しろ時間がないので、食事にはあまり気を遣えなくて…

桑子: 睡眠はどうでしょう?

N実さん: 眠れないということはないです。けど、生理前はよく夜中に目が覚めます。朝もいつもは6時起床なんですが、4時とかに目が覚めてそこから眠れなくなったりすることが多いです。

桑子: 運動などはしてますか?

N実さん: うーん、買い物とかで歩くようにはしてるんですが。そんなにしっかり運動はしてないです。

桑子: 体は冷えやすいですか?

N実さん: そうですね。冷え性です。

アーユルヴェーダアドバイザーのアドバイス

原因: 体が冷えて消化不良を起こしている可能性あり

唇は、顔の中でも特に皮膚が薄くて敏感だと言われます。また、口角炎になると発話や、食事の際に、口元を動かすたびに痛みを伴うため、QOLが下がってしまいますよね。私にも何度か経験があります。

口角炎は、口角に炎症が起き、唇の端が赤く腫れた状態になり、皮がむけたり、かさぶたになるなどの症状が現れます。また、唇が乾燥し、深く亀裂するなどの症状もあらわれます。

唇の乾燥や、免疫力の低下、喫煙、また感染症など、口角炎には様々な原因が考えられますが、N実さんのお話から推測するに、栄養が偏り体が冷え、消化器系の不良になっているのではと考えています。特に生理前から生理期間は血行不良も重なりますので、体は余計に冷えやすくなり消化不良を起こすことも増えます。すると体の内側から乾燥してしまい口角炎ができやすくなることが考えられます。

予防策: 体を潤し温めよう

コーヒーや小麦粉系(パンやパスタ)などは、体を冷やし、乾燥させる性質があるため、できれば体を潤し温める性質を持つ食材に切り替えると◎。例えば、朝はスパイスティー(ジンジャーティーは体を温めてくれる上、ピリっとした刺激で朝の目覚めを手伝ってくれます)、昼はおにぎり(水分を多く含む白米はグッとチョイス)、夜はお粥などにシフトするのはおすすめです。

また、運動も定期的に行うことを意識すると、体も温まりますし、睡眠の質も改善するかもしれません。寝る前に、ベッドの上で軽くストレッチをするだけでも充分。

できてしまった口角炎には…

口角炎ができてしまった時におすすめなのが、ギーを塗るということです。気になりつい舐めてしまうことあるかもしれませんが、それはNG。ギーは食べものですが、スキンケアとして使えば、保湿や抗炎症作用も期待できると言われています。もちろん保湿力の優れたリップクリームでも◎。

体の外側に出る症状というのは、体の内側からのSOSサインのことが多いため、外側から保湿をするとともに、内側からのケアもしっかり行っていくと良いかもしれません。お忙しいとは思いますが、負担のない程度にできることからはじめてみて下さいね。

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AUTHOR

桑子麻衣子

桑子麻衣子

1986年横浜生まれの物書き。2013年よりシンガポール在住。日本、シンガポールで教育業界営業職、人材紹介コンサルタント、ヨガインストラクター、アーユルヴェーダアドバイザーをする傍、自主運営でwebマガジンを立ち上げたのち物書きとして独立。趣味は、森林浴。



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