【お悩み相談】「雨の日の偏頭痛をどうにかしたい!」#毒出し保健室

 【お悩み相談】「雨の日の偏頭痛をどうにかしたい!」#毒出し保健室
Photo by Mehrpouya H on Unsplash

アーユルヴェーダの中で大切にされている考え方をシンプルに言うと、"体に毒を溜めない/毒を排出する"という『毒出し』。「大きな声ではちょっと言えない」「身近な存在の人には知られたくない」と言った悩み事を抱えていませんか? 体調や心の悩み、人間関係やら恋愛、夫婦やパートナー間のあれこれまで、皆さまの悩ませている毒を溜めずに排出するべく、アーユルヴェーダアドバイザー/ヨガ講師の桑子麻衣子がアーユルヴェーダとヨガの智慧をベースにお悩みに答えます!

広告

今回「毒出し保健室」に来てくれたのは、雨の日は必ず偏頭痛になるというTさん(42歳)「痛み止めを飲んで乗り切っていますが、この先もずっと痛み止めに頼って生きていくかと思うと怖いです」と言います。

【今回のお悩み】「雨の日の偏頭痛をどうにかしたい!」

桑子: こんにちは!今日はどういったお悩みですか?

Tさん: 雨の日は必ず偏頭痛があります。MRIで検査してもらったこともあるくらいなんですが、特に異常は見られませんでした。

桑子: 辛いですね。具体的にどんな症状ですか?

Tさん: 頭が痛いのと、肩こりがあることもあります。

桑子: 雨の日以外は、ないですか?

Tさん: 毎回ではないですが、生理前に頭が痛いことはありますね。

桑子: 頭が痛い時に、冷えていると感じることはありますか?

Tさん: そう言えば、冷えているかもしれません。

桑子: お食事は三食食べられますか?

Tさん: ちゃんとは食べてないですね…。朝はコーヒーだけで済ませることも多いですし、昼は出来合いのものを食べることも少なくありません。夜はなるべく作るようにしています。

桑子: お酒は飲みますか?

Tさん: 飲みます。赤ワインが好きです。

桑子: 頭痛がある時は、どのように過ごしていますか?

Tさん: 仕事は休めないので痛み止めを飲んで乗り切っていますが、この先もずっと痛み止めに頼って生きていくかと思うと怖いです。

アーユルヴェーダアドバイザーのアドバイス

自律神経の乱れによる頭痛の可能性も

ご相談ありがとうございます。雨の日が多い今の時期は、体が重くなったり呼吸が浅くなり疲れやすくなりますが、それに加えて偏頭痛に悩まされる方もとても多いと言われています。

Tさんのように雨の日に偏頭痛がある方は、天候の変化によって、自律神経のバランスが乱れている可能性が考えられます。生理前もホルモンバランスの影響により自律神経が乱れやすくなっていますので、その影響があり得るかと思います。

ある研究で、気象要素の中でも、特に気圧の変化が天気痛の大きな引き金になっていることが示唆されています。私たちの体の中で気圧を感知するのが、体の平衡感覚をつかさどる内耳と呼ばれる部位です。気圧の変化に内耳のセンサーが過剰反応し、その情報が脳に伝わって自律神経のバランスが乱れることが同研究で示唆されています。

アーユルヴェーダ的偏頭痛のトリートメント

■耳マッサージ

特に、寒暖差の激しい梅雨の時期などは、温めるのが重要です。血液循環が悪くなっていることも自律神経のバランスを乱すことにつながりますし、特に耳の周りの血行が悪くなると、内耳が過敏にってしまう可能性も。耳に温めたタオルを当てるだけでも◎

また、アーユルヴェーダでは、オイルマッサージが推奨されており、太白胡麻油を使ったマッサージは、体を温めてくれる効果が期待できると言われています。温めた太白胡麻油を指先につけて耳の内側に塗布して下さい。

■食事法

食事は、健康を大きく左右する習慣の一つです。もちろん、片頭痛に対処する際も例外ではありません。偏頭痛の対処においては、以下の食品は避けたほうが◎参考にして下さい!

  • ベーコン、ソーセージ、惣菜の肉
  • チーズ、チェダーチーズ、フェタチーズ、ブルーチーズ
  • チョコレート
  • アルコールの摂取を制限(赤ワインは禁忌)
  • アイスクリームや冷たい飲み物など、極端に冷たい食べ物
  • 豆類
  • 加工食品
  • ピクルス
  • バターミルク、ヨーグルト
  • ドライフルーツ

■ヨガの練習

呼吸法やポーズの練習をとして、リラックスを促し、自律神経のバランスを整えましょう。

特定のヨガのポーズは、血行を促進し、特に脳への血流を増加させる効果が期待できます。

特に片頭痛の緩和に効果が期待できるのは以下のポーズです。

  • 子供のポーズ
  • 下を向いた犬のポーズ
  • 橋のポーズ

■ラベンダーオイル

ラベンダーオイルは、片頭痛の痛みを管理するのに役立つと考えられています。オイルをこめかみに塗布するなどして、片頭痛を和らげることができるかもしれません。

2016年に行われた研究では、3ヶ月間のラベンダー療法が偏頭痛の痛みの発作の頻度と重症度を減らすのに役立ったと結論付けられています。

また2020年に発表された別のレビューでは、偏頭痛に対するラベンダーオイルの効能にまつわる研究も紹介されています。結論は、片頭痛の管理に役立つ可能性があることを示唆されました。(ただし今のところ、さらなる研究が必要な段階です)

■休息

休息は、偏頭痛を誘発したり悪化させたりする原因となるストレスや緊張を軽減することができるため、偏頭痛の対処法として効果的。静かで暗い部屋で、気が散ることなく休息することができます。睡眠不足も片頭痛の引き金になることがあるため、夜間は十分な安眠を確保し、必要であれば日中に仮眠をとることも◎。

■片頭痛があるときにやってはいけないこと

片頭痛が起きている場合、症状を悪化させる可能性があるため、避けた方が良いこといくつかります。参考にして下さい。

  • 食事を抜くと低血糖になり、片頭痛の引き金になることがあります。規則正しい食生活を心がけ、栄養価の高い食品を摂取することが大切です。
  • 前述した通り、チョコレート、チーズ、カフェイン、アルコールなど、特定の食品は偏頭痛を誘発する可能性があります。自分の引き金となる食品を特定し、それを避けることが重要です。
  • 激しい運動は、偏頭痛の症状を悪化させることがあります。
  • 喫煙は片頭痛の症状を悪化させることがあります。喫煙や副流煙にさらされないようにすることが大切です。

*頭痛は重篤な病気の前兆であることも考えられるので、ケアしても痛みが続く場合やこれまでにない痛みを感じた場合は、すぐに病院で医師の診断を仰いでください。 

広告

AUTHOR

桑子麻衣子

桑子麻衣子

1986年横浜生まれの物書き。2013年よりシンガポール在住。日本、シンガポールで教育業界営業職、人材紹介コンサルタント、ヨガインストラクター、アーユルヴェーダアドバイザーをする傍、自主運営でwebマガジンを立ち上げたのち物書きとして独立。趣味は、森林浴。



RELATED関連記事