【お悩み相談】「更年期真っ只中、ここ2年で体重が7キロ増えた…どうすれば?」 #毒出し保健室
アーユルヴェーダの中で大切にされている考え方をシンプルに言うと、"体に毒を溜めない/毒を排出する"という『毒出し』。「大きな声ではちょっと言えない」「身近な存在の人には知られたくない」と言った悩み事を抱えていませんか? 体調や心の悩み、人間関係やら恋愛、夫婦やパートナー間のあれこれまで、皆さまの悩ませている毒を溜めずに排出するべく、アーユルヴェーダアドバイザー/ヨガ講師の桑子麻衣子がアーユルヴェーダとヨガの智慧をベースにお悩みに答えます!
今回「毒出し保健室」に来てくれたのは、食生活や活動量に変化がないにも関わらず、ここ2年で7キロ増えてたというW子(49歳)さん。ベジタリアンなどを試してみても、なかなか効果がないとのこと。特にお腹周りの肉付きが気になると話します。
【今回のお悩み】「更年期の体重増加を何とかしたい!」
桑子: こんにちは!今日はどういったお悩みですか?
W子さん:こんにちは。今日は体重の増加についてご相談したいんです。
桑子: 分かりました。体重が増えてしまったということですね。どれくらいの期間で、どれくらい増えましたか?
W子さん: 2年の間で7キロ増えました。
桑子: 2年以上前は、こうした体重の増加が気になったことはありますか?
W子さん: いいえ。若い頃から比較的、体型はキープしていた方なんです。
桑子: ここ2年で食生活や活動量などに変化はありましたか?
W子さん:いいえ。基本的には変えていないので、余計に心配で…。なので、ベジタリアンを試してみたんですが…全然効果が出なくて。特にお腹周りに集中的に肉がついているのも悔しいです。
桑子: ここ2年で体重増加以外に、何か変化はありますか?
W子さん:大きいのは更年期に突入したということでしょうか。
桑子: どんな症状に気づかれていますか?
W子さん: ホットフラッシュは顕著ですね。夜中にすごい汗で目覚めることもあります。あと怒りっぽいことなども更年期の症状なのかな…全身鏡の前に立って、自分のお腹周りを見る度に、どうしようもなくイライラするんです。
アーユルヴェーダアドバイザーのアドバイス
更年期の体重増加
お悩み相談、ありがとうございます。 こういった悩みを抱えている方はとても多くいらっしゃるので、同じ悩みを持つ方にとっても参考や励みになるのではないかと思います。
これまで体型をキープされており、これといった変化がないにも関わらず急激に体重増加が気になるようになった、またホットフラッシュなどの症状もご経験されているとのことで、W子さんのケースですと更年期による影響が多いのではないかと推測します。
アーユルヴェーダ的に更年期の体重増加の原因を考察すると、消化力のスピードがとてもスローになっている可能性が考えられます。プレ更年期から更年期にかけて女性ホルモンの分泌が減ると、代謝が低下します。 その結果として体重増加につながります。
ただし、アーユルヴェーダの的な方法で、消化力や代謝を高め、これ以上太るのを防ぎ、すでに蓄積された体重を減らすことも期待できます。
更年期の体重増加に対するアーユルヴェーダのヒント
1. 食事の摂取量を全体的に減らす
更年期のホルモンバランスの変化により、代謝が低下するということは、すでにお話ししました。 ホルモンバランスの分泌については、コントロールのできないことになりますのでこの変化に対応するためには、食事の摂取量を減らすことが有効であると考えられます。そこで、意識して食べる、食事量をコントロールする、食べ過ぎをなくすなどして、全体の食事量を大体20%程度減らすことから始めるのがおすすめです。
2. ランチが重要
3度の食事の中で最も重要なのが、ランチ。特にW子さんのような消化がスローになっており、代謝の低下、体重増加の問題を解決するために忘れないでいただきたいポイントです。 アーユルヴェーダでは消化の力は12~13時に最も高くなると考えられており、この時間に最も栄養価の高い食事を摂ることがベスト。肉や乳製品など重いものを食べる場合は、この時間に食べるようにし、それ以外の時間は避けるのが◎。
3. 間食や食べ残しはNG
代謝の低下により、食べ物の消化に時間がかかるため、 食事と食事の間に間食をすると消化に負担がかかります。結果として、毒素が蓄積されて太りやすくなるというスパイラルにはまってしまう恐れあり。
4. 毎食後15分ほど散歩をする
食後の散歩は、消化を高めるのに最適な方法。 また、食後に横になることはNG。激しすぎる運動はNGですが、15分程度ゆっくり外を散歩してみてください。
5. 18時前に食事は済ませる
更年期にすでに減速し始めた代謝は、夕方から夜にかけて最も遅くなると考えられています。18時以降に摂取した食べ物は、消化不良や毒素の形成、体重増加のリスクを高めることになります。 言い換えると、毎晩18時前に軽い夕食を摂ることで、消化代謝を高め、体重減少を促進させることができるので意識してみてください。
6. セルフケア
ストレス過多は、中腰太りの主な原因であるコルチゾールレベルの上昇を生みだすそう。また、消化器系の機能が低下し、有害物質が蓄積されることもあります。 ですので、ヨガや瞑想、アビヤンガ(セルフオイルマッサージ)、湯船に浸かる、屋外でのウォーキング、運動など、過労の回避など、栄養価の高いセルフケアでストレスレベルをコントロールすることを心がけるのも体重増加を食い止めるのに重要です◎。
7. 充分な睡眠をとる
睡眠はストレスレベル、食欲調節、代謝のホメオスタシスにも重要な役割を果たします。 睡眠もまた、更年期の時期にシフトしがちな分野ですので、しっかりケアして、必要であれば専門医に相談するのも◎。漢方など自然の生薬で改善するケースもあるので、検討してみてくださいね。
AUTHOR
桑子麻衣子
1986年横浜生まれの物書き。2013年よりシンガポール在住。日本、シンガポールで教育業界営業職、人材紹介コンサルタント、ヨガインストラクター、アーユルヴェーダアドバイザーをする傍、自主運営でwebマガジンを立ち上げたのち物書きとして独立。趣味は、森林浴。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く