夏バテ・冷房病に負けない!夏バテに効くとっておきのドリンク剤の選び方とは?薬剤師が解説

 夏バテ・冷房病に負けない!夏バテに効くとっておきのドリンク剤の選び方とは?薬剤師が解説
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猛暑が続くこの夏。「疲れがたまっている」、「あっさりした食事しか胃が受けつけない」、「疲れてやる気が起こらない」など、夏バテの症状を感じている人は多いでしょう。夏バテを解消するには、ドリンク剤の利用が効果的です。この記事では、夏バテに効くとっておきのドリンク剤を紹介します。

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夏バテの症状

夏バテは、おもに食欲の低下、睡眠不足、体がだるい、疲れる、めまいなどの症状が起こります。また、人によっては下痢や便秘、頭痛、イライラ感、むくみ、女性の場合、月経不順などが起こる場合もあります。

夏バテは真夏だけでなく、夏の終わりごろになって夏の疲れとして現れることもあるため、シーズンを通して注意が必要です。

夏バテはなぜ起こる?

夏バテの原因は、「暑さ」と「冷房」の2つが考えられます。

暑さが原因

暑さによって多量に汗をかくと水分を摂り過ぎ、胃液が薄まって胃の機能が低下。その結果、食欲不振や消化不良で栄養不足となるため、体の疲れやだるさなどを感じるようになります。また、暑さで夜眠れなくなると睡眠不足となり、疲労感が残ります。

冷房が原因

冷房の効き過ぎによる体の冷えや、冷房の効いた屋内と暑い屋外を頻繁に行き来することにより、大きな温度差に体がついていけなくなり、自律神経のバランスが崩れます。これは冷房病(クーラー病)とも呼ばれる、自律神経失調症という症状で夏バテの原因になります。

夏バテに効くとっておきのドリンク剤とは?

一般的なドリンク剤には、製品にもよりますが、タウリン、アスパラギン酸、フルスルチアミン、ビタミンB群などの成分が配合されています。これらの成分は疲労回復や糖質をエネルギーに変える働きを助けるため、夏バテに一定の効果はあります。

タウリン

しかし、こうしたドリンク剤よりも、夏バテに効くとっておきのドリンク剤があります。それは、“アミノ酸を配合したドリンク剤” です。

アミノ酸は、たんぱく質を構成する成分で、エネルギーの産生、スタミナや体力の維持、脳が感じる疲労を緩和する効果などがあります。

とくに、「BCAA」(分岐鎖アミノ酸)とよばれる、バリン、ロイシン、イソロイシインの3つの必須アミノ酸は、エネルギーの産生や疲労物質を分解する「クエン酸回路」という代謝システムを活発に働かせる作用があります。エネルギーを効率的に作り出するとともに、疲れやだるさ、冷えの元となる乳酸の代謝を促進します。

疲れたときに、「レモンの砂糖漬け」を食べると良い、と聞いたことがあると思います。これはレモンに含まれるクエン酸が、乳酸の分解を助ける働きがあるからです。

BCAAは、こうしたクエン酸回路の働きを活性化させ、体に必要なエネルギーを生み出すとともに、疲れの元となる乳酸などの疲労物質を分解する働きを高めるため、夏バテにはとっておきのドリンク剤といえるのです。

レモン 砂糖
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ドリンク剤には即効性がある!

アミノ酸はタンパク質から摂ることもできますが、夏場は食欲が低下することも多く、タンパク質を多く含む肉や魚などボリュームのある食べ物は、控えめになりがちです。そのうえ、肉や魚は消化・吸収に時間がかかるため、胃腸にも負担がかかります。

ドリンク剤であれば、タンパク質を最小単位のアミノ酸という形で摂ることができるため、胃腸に負担をかけず、消化する時間もかからないため即効性があります。これも、アミノ酸のドリンク剤を利用する大きなメリットです。

いつ飲めば良い?ドリンク剤の注意点

ドリンク剤は、疲れやだるさなど夏バテの症状を感じたときに飲んでください。また、疲れる前に飲めば、夏バテの予防にもなります。ただし、カフェインが入っているドリンク剤は、飲むタイミングによっては、夜眠れなくなる場合もあるため、注意してください。

できれば、スポーツドリンクのようなものではなく、「医薬品」もしくは医薬品に準拠した「指定医薬部外品」と表示されたドリンク剤を利用すると良いでしょう。

アミノ酸ドリンクの製品例

「アニマリンA」(大正製薬)、「リポビタンDプレミアム」(大正製薬)、「アリナミンR-off」(アリナミン製薬)、「ヘパリーゼアミノ」(ゼリア新薬)、「アミノコンクV」(中部薬品)、「4種の必須アミノ酸配合タウリン入りドリンク」(トップバリュ)、「アミノバリューBCAA」(大塚製薬) など

夏バテの予防・解消のために日常生活で行うと良いこと

夏バテを予防するには、次のようなことを心がけると良いでしょう。

・ 朝食を抜かない。少量でも良いので3食たべる。
・ 冷たい飲食物の摂り過ぎに注意する。
・ 冷房は、寝冷えしない程度で、一晩中かけて睡眠を十分にとる。
・ 室内の冷房温度は25~28度。外気温との差は5~7度以内を目安にする。
・ シャワーだけで済まさず、入浴でゆっくり体を温める。(疲労回復と寝つきが良くなるため)
・ 体温調節機能を良好に保つために、軽く汗をかく運動をする。
・ 寝る前にパソコンやスマホの画面を見ない。

まとめ  

夏バテや冷房病を解消するにはBCAAなどのアミノ酸を配合したドリンク剤が効果的です。胃腸に負担をかけず即効性もあるため、夏バテの症状を感じたら利用すると良いでしょう。ただし、どのようなアミノ酸が配合されているか、表示が分かりにくい場合もあるため、薬剤師などに相談して適切なドリンク剤を選んで利用してください。

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AUTHOR

小笠原まさひろ 薬剤師

小笠原まさひろ

東京薬科大学大学院 博士課程修了(薬剤師・薬学博士) 理化学研究所、城西大学薬学部、大手製薬会社、朝日カルチャーセンターなどで勤務した後、医療分野専門の「医療ライター」として活動。ライター歴9年。病気や疾患の解説、予防・治療法、健康の維持増進、医薬品(医療用・OTC、栄養、漢方(中医学)、薬機法関連、先端医療など幅広く記事を執筆。専門的な内容でも一般の人に分かりやすく、役に立つ医療情報を生活者目線で提供することをモットーにしており、“いつもあなたの健康のそばにいる” そんな薬剤師でありたいと考えている。



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