血糖値が高いときはどんなものを食べたら良い?おすすめの食べ物ランキング|管理栄養士が解説
健康診断で血糖値が高いといわれて、気になっている方もいらっしゃるかもしれません。そのままにしていると糖尿病やその他の病気につながる可能性があるため、早めに対策したいですよね。 ほとんどの場合、血糖値が高くなるのは食事や運動などの生活習慣が大きく関わっているとされています。そのため、食生活を見直して改善することが重要です。 食事では糖質の摂りすぎに注意しつつ、栄養バランスを意識することが基本となります。そうはいっても「血糖値を下げるのに役立つ食べ物はないかな?」と思う方もいらっしゃるでしょう。 そこで今回の記事では、血糖値が高いときに役立つかもしれない食べ物をランキングでご紹介します。
血糖値が高い場合におすすめしたい食べ物とは?
血糖値・糖尿病と食べ物の関連については国内外でさまざまな検証が行われています。それらの研究報告をもとに糖尿病の予防につながると考えられる食べ物をランキングでご紹介します。
3位 大豆製品
大豆製品を摂取することで糖尿病のリスクが下がる可能性があるといわれています。
大豆の摂取と糖尿病・心疾患のリスクとの関連を検証した試験をまとめた論文によると、大豆を摂取することで糖尿病の発症リスクが下がるのに関連があると報告されています。
これは大豆に含まれるたんぱく質やイソフラボンのはたらきにより作用を発揮するのではないかと考えられています。
ただし性別による分析によると、この作用は女性のみにしか発揮しない可能性があるため、男性には期待できないかもしれません。
またどの大豆製品をどのくらい摂取すれば良いかは分かっておらず、より詳しい検証が必要だと考えられています。
2位 ヨーグルト
乳製品に対する糖尿病・肥満・高血圧への作用を検証した研究によると、ヨーグルトは糖尿病のリスクを下げる可能性があることを報告しています。
これはヨーグルトに含まれるビタミンKの一種であるフィロキロンが糖尿病のリスク低下に関わっていると考えられています。
ただし乳製品の摂取は調査対象者の記憶に頼る自己報告であるため、正確な摂取量は測定できてない可能性があり、具体的にどのくらい摂取すると作用があるかをお伝えするのは難しいといえます。
もし取り入れる場合は、糖質の多くない砂糖が添加されていないものを選ぶと良いでしょう。
1位 オリーブオイル
1位はオリーブオイルです。
オリーブオイルと糖尿病のリスクを検証した試験をまとめた研究によると、オリーブオイルを摂取すると血糖値が下がり糖尿病のリスクが低下する可能性があると示唆しています。
また毎日10gのオリーブオイルを摂取すると糖尿病のリスクが9%減少することも報告しています。
この作用はオリーブオイルに含まれるフェノール化合物やオレイン酸のはたらきによるものではないかと考えられています。
また、この研究ではオリーブオイルと他の油との比較も行われており、オリーブオイルの方が血糖値が下がることが分かっています。全ての油と比較できているわけではありませんが、オリーブオイルは血糖値をコントロールするのに役立つといえるでしょう。
今回はオリーブオイルのサプリメントや純粋なオリーブオイルを摂取した研究が含まれましたが、どのオリーブオイルがより効果があるかは明らかになっていません。
オリーブオイルはさまざまなメディアでも血糖値の上昇を抑える作用があるといわれています。1日スプーン1杯程度のオリーブオイルを食事に取り入れてみるのも良いかもしれませんね。
今回はさまざまな研究結果から、血糖値の改善や糖尿病の予防に役立つと考えられる食べ物をご紹介しました。
これらの食べ物はまだ血糖値や糖尿病に効果があるとははっきりとは言えないため、より精度の高い検証が必要とされます。
ただし今回ご紹介した食べ物は、必須脂肪酸やイソフラボンなど体にとって嬉しい作用を持つ栄養素が含まれており、私たちの健康作りに貢献する可能性はあるといえます。
まずは基本となる栄養バランスを意識しつつ、普段の食事に少しプラスしてみるなど取り入れてみると良いでしょう。
【参考文献】(2023年7月24日閲覧)
AUTHOR
一ノ木菜摘
管理栄養士/ライター。短大卒業後、病院で栄養士として働きながら管理栄養士免許を取得。その後は病院の管理栄養士やコールセンターなどの経験を経てライターとして活動を始める。ダイエットや食品、メンタルなどのヘルスケアについて論文などの科学的根拠をもとにコラムを執筆している。
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