中性脂肪が高いときはどんなものを食べたら良い?おすすめの食べ物ランキング|管理栄養士が解説

 中性脂肪が高いときはどんなものを食べたら良い?おすすめの食べ物ランキング|管理栄養士が解説
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健康診断で中性脂肪が高いと言われ、どうすれば良いかお困りの方もいらっしゃるかもしれません。 食事では食べ過ぎや飲み過ぎが中性脂肪値の上昇の原因となります。食べ過ぎや飲み過ぎていないかご自身の食生活を見直し、改善していきたいですね。 また中性脂肪を下げるのに役立つ食品を摂ることも重要です。 そこで今回は中性脂肪を下げるのにおすすめの食べ物をランキングで紹介します。

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中性脂肪値を下げるのにおすすめの食べ物とは?

中性脂肪の値を改善するためには、「n-3系多価不飽和脂肪酸」を含む食品を摂ることが良いとされています。n-3系多価不飽和脂肪酸はオメガ3系脂肪酸と呼ばれることもあります。

n-3系多価不飽和脂肪酸は脂肪を構成している要素である脂肪酸の一種で、植物や魚の油に多く含まれています。脂肪なら中性脂肪値を上げてしまうのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はn-3系多価不飽和脂肪酸は中性脂肪を下げる作用があると知られているのです。

では具体的にどんな食べ物に含まれており、どの食べ物がおすすめなのかランキングで紹介します。

中性脂肪に良いおすすめの食べ物ランキング!

3位 アマニ油

アマニ油は、n-3系多価不飽和脂肪酸を多く含んでいる植物油です。

アマニの摂取による血清脂質への効果を検証した研究によると、アマニを摂取することで中性脂肪の高い方や肥満の方の中性脂肪の値が改善したことが分かっています。

これはアマニ油のみで検証した研究ではありませんが、アマニ油を含むアマニに関する食品は中性脂肪を下げるのに役立つ可能性があるといえるでしょう。

アマニ油は熱に弱く酸化しやすい特徴があります。そのため、取り入れる場合はサラダや納豆にかけるなど生のまま摂ることがおすすめです。

アマに油
アマニ油 photo by Adobe Stock

2位 くるみ

くるみもn-3系多価不飽和脂肪酸を多く含んでいます。海外で行われた研究によると、くるみを摂取することで中性脂肪の値が改善する可能性があることが分かっています。

多くの方は普段の食事でくるみを食べることは少ないと思いますので、普段食べている間食をくるみに置き換えると良いでしょう。

ケーキやクッキーなどのお菓子は食べ過ぎると中性脂肪を上げる原因となります。そこで、お菓子をくるみに置き換えるだけで、中性脂肪の改善に期待ができると考えられます。

ただしくるみは高カロリー食品であるため、食べ過ぎには注意したいところです。間食として取り入れる場合は、20〜30g程度の素焼きのくるみを食べるのがおすすめです。

くるみ
くるみ photo by Adobe Stock

1位 青魚

中性脂肪を改善するのに最もおすすめなのはサバやアジなどの青魚です。青魚をはじめ魚にはn-3系多価不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。

健康な人と脂質異常症のある人を対象とした研究では、魚の油を摂取すると中性脂肪の低下につながることが報告しています。

これにより魚の油の摂取を増やすことは、中性脂肪の値を改善するのに有効と考えられています。

魚を食べる習慣のない方は、1日1回以上魚料理を取り入れ、積極的に摂取するように心掛けていきたいですね。

サバ
サバ photo by Adobe Stock

栄養バランスを基本に!上手に取り入れよう

今回は中性脂肪が高い場合に取り入れたい食べ物をご紹介しました。

ただし、今回ご紹介した食べ物のみを摂取すれば改善するというわけではありません。

まずは食事の基本となる栄養バランスの良い食事を意識して、おすすめの食べ物を上手に取り入れてくださいね。

【参考文献】(2023年6月30日閲覧)

厚生労働省, 日本人の食事摂取基準2020年版|脂質異常症
文部科学省, 日本食品標準成分表2020年版(八訂)
MS Masjedi ,et al. Effects of Flaxseed on Blood Lipids in Healthy and Dyslipidemic Subjects: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials. Curr Probl Cardiol, 2022 ;47(7):100931.
SM Alshahrani et ai. The Effect of Walnut Intake on Lipids: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trial. Nutrients, 2022 ;14(21):4460.
一般社団法人 日本動脈硬化学会 , 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版|第3章 動脈硬化性疾患予防のための包括的リスク管理

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AUTHOR

一ノ木菜摘

一ノ木菜摘

管理栄養士/ライター。短大卒業後、病院で栄養士として働きながら管理栄養士免許を取得。その後は病院の管理栄養士やコールセンターなどの経験を経てライターとして活動を始める。ダイエットや食品、メンタルなどのヘルスケアについて論文などの科学的根拠をもとにコラムを執筆している。



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