血管に嬉しい作用がある栄養素アントシアニンとは?どんな食材に多いの?管理栄養士が解説

 血管に嬉しい作用がある栄養素アントシアニンとは?どんな食材に多いの?管理栄養士が解説
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アントシアニンという成分をご存知でしょうか?名前は聞いたことあるけれど具体的なことは知らない、あるいはサプリメントの成分としてしか見たことがないという方も多いかもしれません。今回は、アントシアニンの効果やそれが多く含まれる食材について、管理栄養士が解説します。

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アントシアニンはどんな成分なの?  

アントシアニンは色素の成分です。アントシアニンは主に紫色や青紫色の植物に多く含まれる色素の一種です。ポリフェノールの一種とされており、その中にはさまざまな健康効果が含まれますが、その中でも最もよく知られているのが「抗酸化作用」です。アントシアニンの摂取は、毛細血管を保護し、血管を広げる効果があり、研究により高血圧の発症を約10%低下させることが報告されています。また、毛細血管の保護により血管の浸透性が減少すると、肩こりや腰のこりの改善につながるとも指摘されています。

血圧
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アントシアニンを多く含む食材は?

アントシアニンは野菜や果物に多く含まれているため、生活の中に取り入れやすい栄養素です。

  • アサイー
  • ブルーベリー
  • なす
  • ぶどう

これらの食材には皮の部分にアントシアニンが多く存在しているため、皮ごと食べられるアサイーやブルーベリーなどのベリー系、またブドウの皮ごと食べられる品種から、より多くのアントシアニンを摂取することができます。

果物
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効率的に摂るには?

効率的に摂取するためにはどうすればいいでしょうか? アントシアニンの効果をしっかり体に吸収するために、いくつか注意点があります。アントシアニンは水に溶けやすい性質を持ち、吸収時間も比較的短いため素早く体内に取り込まれます。しかし、その効果は長く続かないため、日々の生活の中で少しずつ摂取することが推奨されています。また、アントシアニンには日本の食事摂取基準で定められた1日の摂取量がないため、毎日の健康を意識しながら過剰摂取しないように注意することも大切です。

管理栄養士からのコメント

夏はブルーベリーやナスなど、アントシアニンが豊富な食材を手に入れやすい季節です。色鮮やかな食材は食事の時に気分も明るくしてくれますね。ブルーベリーは冷凍保存も可能なので、日々の食事に手軽に取り入れることができます。
ぜひ、血管の健康の維持を野菜や果物の色素から意識して生活に取り入れてみましょう。

ブルーベリー
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参考

Recent Research on the Health Benefits of Blueberries and Their Anthocyanins

厚生労働省 日本人食事摂取基準

ブルーペリーのアントシアニン組成とブルーペリー・ワインの生理的効果

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AUTHOR

竹内寿美恵

竹内寿美恵

保育園栄養士、スポーツ栄養士、国立病院にて臨床栄養を経験。さまざまな経験を積む中で、ストレスの軽減をし、心身共に幸せな生き方をしたいと心に決める。 そのために『食×栄養×ヨガ』を組み合わせたホリスティックな知識をより深く学ぼうとインドネシア、バリ島にてベジタリアン、ヴィーガン、ローフード、ヨガ栄養学の留学をする。 現在は栄養カウンセリング、ヨガインストラクターなどフリーランスの管理栄養士として活動。



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