カチカチに固まった砂糖、まだ使える？古い砂糖を捨てる目安は？管理栄養士が勧める適切な保存方法

砂糖の賞味期限はいつ？

実は、砂糖には賞味期限が設定されていません。砂糖は腐敗や品質劣化のおそれが極めて少ないので、JAS法で「賞味期限を表示する必要のない食品」に定められています。

販売されている砂糖のパッケージにも、賞味期限は基本的に記載されていません。正しく保存することで、砂糖は賞味期限を気にすることなく使える調味料なのです。

ただし、黒糖の場合は賞味期限に注意が必要です。黒糖は長期的に保存していることにより、風味が変わるおそれがあります。風味が変わっても食べられますが、メーカーによっては賞味期限を設定し、パッケージに記載しています。

黒糖を購入するときに使い切れる量のものを選んだり、購入後になるべく早く使い切ったりするようにしましょう。

砂糖を捨てる目安とは？

砂糖には賞味期限がないとはいえ、状態によっては劣化してしまうおそれがあります。湿気や水分により砂糖が溶けてしまったときや、部分的に色が変わってしまったとき、虫が混入しているときは食べずに捨てるようにしましょう。

砂糖がカチカチに固まってしまうことがありますが、固まった砂糖は劣化しているわけではありません。乾燥したことで砂糖の結晶同士がくっついているだけなので、料理やお菓子づくりに問題なく使えます。

砂糖の保存方法とは？

賞味期限を気にすることなく使用できる砂糖ですが、適した保存場所があります。より砂糖が劣化しにくい場所に置いておき、安心して使えるようにしておきましょう。

温度や湿度変化の少ない常温

「冷蔵庫に入れた方がいい？」と思うかもしれませんが、冷蔵庫内は乾燥しているため砂糖の保存には適していません。また、使うたびに冷蔵庫から出し入れすることで、温度の影響を受けます。

キッチンの上部にある棚など、温度変化が少ない場所に置くことで湿気を防げます。コンロの近くに置くと使いやすくて便利ですが、温度変化をうけやすいので砂糖の保存場所として適切ではありません。

密閉容器

砂糖を開封したら、密閉容器に入れましょう。密閉容器に入れることで、湿気や乾燥から砂糖を守り、虫の混入も防げます。

ただし、しっかりと密閉できる容器であっても、料理のたびに何度も開け閉めしていると湿度変化の影響を受けます。購入した砂糖すべてを密閉容器に入れるのではなく、小分けして保存するのがベターです。

においの影響を受けない場所

砂糖は、ほかのさまざまな調味料や食材と同じ場所に保存するかもしれません。そのときに注意したいのが、においうつりです。

スパイス系の調味料のにおいが砂糖にうつってしまうので、なるべくにおいの影響を受けない場所に置くようにしましょう。密閉容器に保存することで、においうつりを防ぐこともできますよ。

砂糖は、日々の料理に欠かせない調味料です。賞味期限がなく、開封・未開封に関わらず長期的に食べられますが、正しく保存しなければやはり劣化してしまいます。安心して使うためにも、高温多湿やにおいを避けて密閉容器に入れて保存しておきましょう。

参照：
農林水産省｜砂糖あれこれ
日新製糖株式会社｜よくあるご質問