カラダに溜まる錆に効果あり?「フィトケミカル」ってなに?いますぐ食べたくなる、野菜の新知識
野菜がカラダに良いことは皆さんご存知の通り。しかし、習慣化して食べられていないという人も多いはず。実は野菜には摂取することで最強の抗酸化作用を発揮してくれる「ある栄養素」が含まれています。今回は、岩崎真宏さんの著書『野菜は最強のインベストメントである』(フローラル出版)より野菜がもつ最強の成分についてご紹介します。
野菜に含まれる「フィトケミカル」ってなに?
野菜には香り成分であったり、色や渋みであったり、ほかにも辛味やネバネバ成分など、それぞれ特徴があります。これらの、外から受ける攻撃から身を守るために作り出された物質の総称が「フィトケミカル」です。野菜の種類によって身を守る方法が異なるのと同じように、フィトケミカルには多数の種類が存在します。そして種類は異なれど、フィトケミカルに共通していえるのは「最強の抗酸化作用」があるということ。では、抗酸化作用とは具体的に私たちのカラダにどのような効果をもたらしてくれるのでしょうか。
カラダに溜まる錆に効果あり
抗酸化作用について説明する前に、「活性酸素」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?本来、人間の体内に取り込まれた酸素は水素と結びつき、水として処理されます。そのとき結合できず、あふれてしまった酸素を活性酸素と呼び、この活性酸素が増え過ぎてしまった状態を「酸化ストレス」といいます。鉄などの金属が酸素と結びつくと錆びてしまうように、活性酸素の活動はカラダの中に錆を作るようなもの。この錆を落とす役割こそ、抗酸化作用なのです。野菜にはさまざまな種類の抗酸化作用をもつフィトケミカルが含まれており、見た目の老化予防だけでなく、心筋梗塞や脳梗塞、アルツハイマー病や免疫疾患などを予防してくれる効果が期待できます。
野菜がもつフィトケミカルは1万種以上!?
現存するフィトケミカルは、大きく分類すると「カロテノイド系」「ポリフェノール系」「イオウ化合物系」などに分かれ、その数は1万種以上にもなるといわれています。いまこの瞬間にも新たなフィトケミカルや、その機能性が発見され続けています。同時に、野菜に含まれるフィトケミカルの種類や機能性も未知数であり、まだまだ多数の抗酸化作用効果を秘めている可能性があるのです。
特定の種類に固執せず、いろんな野菜を食べる
活性酸素を撃退してくれるフィトケミカルで、現在発見されているのは氷山の一角程度なのだそう。もしも、あなたが野菜をしっかり食べた翌日に「スッキリ感」や「カラダが軽い感じ」といった体感があったなら、それは未だ未発見のフィトケミカルが働いた可能性も十分考えられる、ということです。岩崎さんも書籍の中で、「ここで書いている栄養素だけを摂ろうと思わずに、とにかく色々な野菜にチャレンジしていただきたい」と言っています。あの野菜を食べた翌日はなんだか調子がいい……そんな風に感じられる野菜があれば、ぜひ積極的に摂取してみてください!
『野菜は最強のインベストメントである』著者……岩崎真宏(いわさき・まさひろ)
医学研究者。管理栄養士。一般社団法人日本栄養コンシェルジュ協会を設立し、栄養に関する指導者・教育者育成と活動支援を行う。アスリートへの栄養サポートも経験豊富。栄養学からみた野菜の健康価値と野菜不足の社会課題のギャップ、廃棄野菜や食糧安全保障などの農業課題を解決するため、ヘルスケアと農業の循環型事業に取り組むベジタブルテック株式会社を創業。好きな野菜は小松菜。
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ヨガジャーナルオンライン編集部
ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。
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