ピーマンの種&ワタ、実は食べられる!管理栄養士が教える、メリット・デメリットとおいしく食べる工夫

 ピーマンの種&ワタ、実は食べられる!管理栄養士が教える、メリット・デメリットとおいしく食べる工夫
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藤倉詩織
藤倉詩織
2023-06-10

ピーマンは、種やワタを捨ててから調理するという方がほとんどではないでしょうか。しかしピーマンは種やワタまで、余すことなく食べることができるのです!そこで今回は、捨ててしまいがちなピーマンの種やワタを料理に使うメリットとデメリット、おいしく食べる工夫について解説します。

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ピーマンを丸ごと食べるメリット

ピーマンは種とワタを残したままでも、問題なく食べられます。しかし、普段は捨ててしまう種やワタを食べることに抵抗がある方も多いのではないでしょうか?

そこで、ここではピーマンを丸ごと食べるメリットを3つ紹介します。

栄養素をムダなく摂れる

ピーマンの種やワタには、緑色の実の部分よりも「ピラジン」という成分が多く含まれています。ピラジンは、ピーマン特有の青臭さのもととなる成分です。独特な香りをもたらすピラジンですが、血液をサラサラにするといわれ、生活習慣病を予防する効果が期待されています。

そのほかにも、種とワタにはカリウムなどの栄養素も含まれています。ピーマンを丸ごと料理に使えば、今まで捨ててしまっていた栄養素までしっかりと摂ることができるでしょう。

時短になる

下ごしらえするピーマンの量が多くなるほど、種とワタを取り除くというちょっとした作業が面倒に感じますよね。しかし、ピーマンを丸ごと料理に使えば、表面をササッと洗ったあとに、種とワタはつけたまま、使いやすい大きさにカットするだけ。調理の手間が省け、時短にもつながります。

食品ロスを減らせる

ピーマンの種とワタを食べることは、食品ロスの削減にもつながります。食品ロスとは、まだ食べられるのに、さまざまな理由で廃棄されてしまう食品のことです。日本では年間約500 万トンと、食品ロスの量が多いことが話題となっています。最近では食品ロスを減らす動きが活発になっており、食材の廃棄部分を減らすことも工夫のひとつとされています。

デメリットは「苦みが強くなりやすい」こと

ピーマンの種とワタ
photo by photoAC

ここまで紹介したように、ピーマンの種やワタを食べることには、さまざまなメリットがあります。その一方で、種やワタには苦み成分も多いため、「料理の仕上がりが苦くなりやすい」というデメリットも。個人差が大きい部分ではありますが、普段種やワタを食べ慣れていないようであれば、「苦みが強い」「口あたりが苦手」などと感じる人もいるでしょう。

おすすめの食べ方は?

種とワタを残したピーマンのおすすめの食べ方を2つ紹介します。

1つ目は「ピーマンの肉詰め」です。種とワタはジューシーな肉だねとの相性がよく、苦みや食感が気にならない仕上がりに。また、種とワタが残っているおかげで詰めた肉だねがはがれにくくなるのも、うれしいポイントです。

2つ目は、じっくり加熱したピーマンを調味料に浸して作る「焼き浸し」です。きれいに洗ったピーマンの表面に数か所穴をあけ、そのまま丸ごとフライパンでゆっくり焼いていきます。焼き色がついたら、めんつゆや白だしなど、お好みの調味料で作った漬け汁を加えましょう。ピーマンがしんなりするまで数分煮込んだら「焼き浸し」のできあがりです。ピーマンに漬け汁がしっかりとしみこむため、種やワタの苦みが和らぎ、おいしくいただけます。

まとめ

種とワタを残したままのピーマンは、栄養価が高く、料理の時短にもつながります。また、料理に種とワタの食感や味わいが加わるため、いつもと違ったおいしさに出会えるかもしれません。気になる方は、ぜひ試してみてくださいね。

【参考文献】

・東京慈恵会医科大学附属病院栄養部,2017年「その調理、9割の栄養捨ててます!」世界文化社

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AUTHOR

藤倉詩織

藤倉詩織

管理栄養士。【予防医療】にかかわりたいという思いから、大学卒業後は健診センターに就職。メタボリックシンドロームや生活習慣病の方への栄養指導・特定保健指導を経験し、現在はフリーランスの管理栄養士・ライターとして活動中。



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