【ピーマン】緑から変色したピーマンは食べてOK?管理栄養士が教えるピーマンの賞味期限と保存方法
ピーマンは独特な苦みがあり、子どもだけでなく大人も苦手という人は少なくありません。しかし、ピーマンは組織がしっかりしているため、加熱してもビタミンCの損失が少なく、健康・美容の味方になる野菜の1つです。食べようと買っておいたピーマンに、しわができ、色が変わっていたという経験はありませんか。今回は、ピーマンを長持ちさせる保存方法や賞味期限の見分け方についてお伝えします。
ピーマンを少しでも長持ちさせる方法とは
野菜は、賞味期限の明記は不要とされています。そのためピーマンの包装袋に賞味期限がなく、いつまでに食べていいのか悩むこともありますよね。ピーマンをおいしく食べるため、まずは鮮度のよいピーマンを選ぶことが大切です。これから、ピーマンの選び方、保存方法のポイントをみていきましょう。
【選び方】
・ツヤツヤしてハリがある
・へたがピンとしている
鮮度の高いピーマンは、水分・栄養素がしっかりとつまっているので、見た目もツヤやハリがあります。へたから劣化していくため、へたをチェックすることがポイントです。
【保存方法】
・2~3個ずつペーパータオルで包み、ポリ袋に入れ、野菜室で保存
夏野菜であるピーマンは暑い環境で育つため、低温下で保存すると、低温障害をおこしやすいです。ピーマンの最適貯蔵温度は7~10℃であるため、野菜室で保存します。また、ピーマンは水気・湿気に弱いため、湿気がこもらないようにポリ袋に穴をあけるか野菜保存袋を使いましょう。保存期間は、2週間が目安です。
ピーマンの”しわ” は賞味期限切れのサイン
ピーマンの賞味期限(おいしく食べられる期限)が切れると・・・
・しわができ、しなびている
・種が変色している
・溶けて汁がでている
・カビが生えている
・酸っぱい臭いがする
しわができ、しなびてしまうのは、時間が経つにつれ水分が蒸発したためです。また、へたや種から劣化するため、種の変色だけで、実の部分に問題がなければ食べることができます。溶けて汁がでている、カビが生えている、酸っぱい臭いがある場合は、腐敗しているため食べるのは控えましょう。
ピーマンが緑から赤に!?実は…おいしさ・栄養価UP
緑色だったピーマンが、いつの間にか赤みが帯びていたということはありませんか。緑ピーマンは未熟のときに収穫されたもので、ピーマンは完熟するにしたがって赤い色素が増えて赤ピーマンになります。赤ピーマンは、緑ピーマンよりも苦みがおさえられ、甘みが増し、ビタミンC、葉酸などの栄養素が多くなるので、うれしい変化ですね!注意したいのは熟して赤くなっているため、日持ちしません。赤くなっていることに気がついたら早めに食べることをおすすめします。
まとめ
SDGsが話題となり、食品ロス(本来食べられるのに捨てられてしまう食品)を減らすことが注目されています。今回お伝えしたピーマンの特徴に合わせた保存方法を試し、おいしい間にピーマンを食べ、食品ロス削減に貢献していきましょう!
【参考文献】
1. 社団法人 農山漁村文化協会 . 地域食材大百科 第2巻 野菜 . 2010
2. 島本美由紀 . 野菜保存のアイデア帖 . 株式会社パイインターナショナル .2019
3. 高橋秀雄 . 新・野菜の便利帳 おいしい編 . 高橋書店 . 2019
4.農研機構「野菜の最適貯蔵条件」
5.農林水産省「パプリカはピーマンとは違うのですか。」
6. 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
(すべて2022年11月20日閲覧)
AUTHOR
山﨑礼絵
管理栄養士。島根県出身、3児の母。大学・大学院で、生活習慣病について研究。卒業後、製薬会社勤務を経て、「食」の大切さを人に伝えていきたいという想いから、管理栄養士を取得。オンライン栄養指導、行政栄養士を経験。現在、特定保健指導、健康・栄養分野の執筆などで活動中。
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