【玉ねぎ】すぐ使わない玉ねぎは冷凍したほうが良い理由|冷凍の意外なメリットを管理栄養士が解説
サラダや煮込み料理、炒め物…とさまざまな料理で使える玉ねぎは常備しておきたい野菜の1つですよね。玉ねぎは基本的に常温保存する野菜ですが、冷凍すると栄養価はどうなるのでしょうか。今回は冷凍玉ねぎの栄養価や冷凍方法についてお伝えします。
冷凍すると玉ねぎの栄養価やうまみはどうなる?
冷凍玉ねぎの栄養価は
玉ねぎは冷凍すると栄養価が落ちるように思いますが、実は栄養価はさほど変わりません。「栄養価が変わらない」のであれば、冷凍ではなく常温保存のままで問題ないですよね。
しかし、玉ねぎを購入してからしばらく保管していると玉ねぎの芽が伸びてしまった経験はありませんか?
常温保存していると、芽が伸びたり、保管場所によっては腐らしてしまったりします。「すぐに使わない玉ねぎ」を冷凍することにより栄養価を保つことが可能です。
ただし、水に溶けやすい水溶性のビタミンは解凍時に流出してしまいます。すべての栄養素を保てるわけではないので、注意してくださいね。
冷凍玉ねぎの味は
水分が多い玉ねぎは、冷凍すると味が落ちるイメージがありますよね。しかし、意外なことに玉ねぎは冷凍により「甘味が増し、おいしくなる」のです。
甘味が増す理由は、冷凍により辛味成分が分解され甘味を感じやすくなるからです。玉ねぎの辛味が苦手な方は冷凍により食べやすくなりますよ。
冷凍時の注意点
カットは使用方法に合わせて
玉ねぎを冷凍するときは、使用方法に合わせてカットの方法やサイズを選びましょう。丸ごとのまま冷凍することも可能ですが、冷凍後にカットするのが大変です。
くし切り、スライス、みじん切りにしておくと使いやすいのでおすすめです。
一方で玉ねぎのすりおろしをしたいときは、丸ごとのまま冷凍してみましょう。凍った玉ねぎは目にしみにくいので、すりおろしやすくなります。
水気をきって、霜がつかないように
野菜を冷凍すると、どうしても霜がついてしまいます。玉ねぎに霜がつくと水っぽくなってしまうので、なるべく水気をきってから冷凍するようにしましょう。
使いやすい量を、平たくして
玉ねぎを冷凍するときは、使いやすい分量にわけて、なるべく平たくしておきましょう。厚みのある大きなかたまりのまま冷凍してしまうと、使いたい分だけ取り出せず、また加熱に時間がかかります。
解凍時の注意点
サラダなど生で食べるには不向き
冷凍した玉ねぎはシャキシャキとした食感がなくなるため、サラダなど生で食べる料理には不向きです。
玉ねぎを冷凍したときは、煮込み料理やソースなどとろりとした玉ねぎにしたいレシピに使用しましょう。
水にさらすと栄養価も食感もダウン
冷凍した玉ねぎを水にさらして解凍すると、水溶性ビタミンが流出するだけでなく、食感も損ないます。
玉ねぎは解凍せずにそのまま加熱するか、電子レンジで半解凍するのがおすすめです。解凍しすぎると水っぽくなるので、ご自宅の電子レンジの設定に合わせて半解凍にしておきましょう。
玉ねぎはまとめて買う機会の多い野菜ではないでしょうか?1〜2玉はすぐに使用する予定があっても、残り数個はしばらく使う予定がないということもあるでしょう。
風通しのよい場所に置いておくと長期間保存可能ですが、加熱して使う分は冷凍しておくのがおすすめです。栄養価をキープできるだけでなく、甘味が増し、飴色玉ねぎなどを時短でつくれます。ぜひ、冷凍玉ねぎに挑戦してみてくださいね。
AUTHOR
なつめももこ
管理栄養士/Webライター/イラストレーター。管理栄養士として病院に7年間勤務。出産を機に「子どもとの時間を大切にしながら働くこと」を目標にフリーランスのWebライター&イラストレーターとして活動開始。現在は栄養に関する記事を執筆するほか、未経験からイラストレーターになる方法について発信している。
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