エアリアルヨガの魅力|逆さまになることに良い効果が?いま注目を集める理由

Yoga Hawaii Magazine

エアリアルヨガの魅力|逆さまになることに良い効果が?いま注目を集める理由

上下逆さまになるということには、何かがある?いま人気の「エアリアルヨガ」の魅力を『ヨガハワイマガジン』が紹介する。

エアリアルヨガと普通のヨガは何が違う?

血液がサーッと頭へ流れ込む。突然、なぜかは分からないが、あなたは笑顔になっている。これはエアリアルヨガをはじめて体験した人に多く見られる反射的な効果。上下逆さまになるということには、何かがあるのだ。体の中身が逆になるのと同時に、身の回りの世界へのパースペクティブもまた、すっかり変化させられる。

「どんなプラクティスも、ときどき新しい刺激でもって活気づけられる必要があります」そう語るのはウェンディ・リンチ。彼女はエアリアルヨガ・ハワイの創立者だ。「アーサナがマンネリ化してしまうことってよくあると思うんです。自分の好きなポーズばかり繰り返し練習してしまうとか、あるいは、ずっと同じクラスに出席しつづけてから、やっと自分には何か新しいものが必要だと気づくなんてこともあります。エアリアルヨガは、あなたの今のプラクティスに新鮮なインスピレーションをもたらしてくれるはずです」

たしかに、エアリアルヨガは新鮮で楽しい。まったく普通のヨガとは違う。軽さ、驚き、無重力といったさまざまな感覚が、クラスに参加している時間ずっと、体中に広がっていく。体の動きに、まったく新しい次元が加わるのだ。ヨガにおいては、究極的には内的なつながりを見出すことが目指されている。「私が現在存在している」という、きわめてシンプルな事実にたいして挑むこと。これ以上に、自分の真の本質を見出すのにふさわしいやり方があるだろうか?

エアリアルヨガの一番の魅力とは

エアリアルヨガのいちばんの魅力は、揺れることができるということ。このため、従来にはなかった空間の感覚が産み出される。自分が空間のなかにどう位置するかが、つねに変化し続けるのである。私たちの生活におけるたいていの活動は直線的なものだ。典型的には、真っすぐに立ち、真っすぐに歩き、直線上で体を動かす。他方で、エアリアルヨガは、やさしい円状の動きへと体をいざなう。クラスで使う動きはどれもシンプルなものばかりだが、それでも他のエクササイズにはない、流れるような感覚の複雑な潮流を引き起こしてくれる。体が宙に浮いているため、エアリアルヨガでは、バランスを取るための小さな筋肉と同時に、体幹全体を使う必要がある。揺られている最中に体を回転させたり動かしたりすることになるので、結果的に頭もかなり使う。クラスでは、ゆっくりと揺れ、包み込まれながら、体をくねらせて姿勢を取っていく。右と左、上と下を間違えることも珍しくない。宙に浮いた状態で、体・動き・呼吸をシンクロさせることを求められるため、エアリアルヨガはまったく新しいレベルでの集中力をやしなってくれる。
地面から離れて空中でアーサナをきめることで、結局は体のアライメントについてあらためて考えさせられることになる。「ハンモックの動きによって、体はつねに微調整を求められます」リンチはそう説明する。「体はひとつひとつの動きに磨きをかけ、改良していきます。空中でとる基本的なポーズの多くは、体のバランスを保つために、頭と手足へより多くの注意を払うことを要求してきます」地面をはなれて行うプラクティスは、思い込みを手放してみたら、きっともっと簡単になるはず。オープンマインドで、ユーモアの感覚を忘れずにいれば、怖さや抵抗感もなくなるだろう。

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「『アドブタ』という驚きを表すサンスクリット語がありますが、この姿勢を大事にしたいと思っています」リンチは続ける。「新しい動きの型を学ぶことで、新しい可能性を育み、見つけ出すことができるのです。精神的、身体的の双方の意味での可能性です。驚きの気持ちは人を若くします。あなたのプラクティスは、本来、もっとたくさんの笑いや、好奇心や、喜び、新しいコミュニティといったものを活かすことができるはずです。エアリアルヨガに取り組むことで、空間のなかで体を動かすときの自分のもつ力に、もっと自信が持てるようになるだけでなく、こうした前向きな考えが心身に浸透していくことで、毎日の生活をより健康的に、より楽しく過ごすことができるようになるのです」重力を無視して動くことについて怖さがあるとしたら、リンチがそれを和らげてくれる。「私たちは、飛べるんです。そのことがはっきりしました」こう彼女は語る。
エアリアルヨガにはまる人が出てくるのは、アクロバティックな要素や中毒性のある多幸感だけが理由ではなく、空中で上下逆さになってプラクティスに取り組むことで、たくさんの身体的、精神的な利益をもたらされるから。インバージョン(倒立)は脳への血流量を増加させ、全身の排出経路を刺激するということが知られている。しかし、ごく平均的に言って、長時間インバージョンのポーズを継続することは大変だし、安全性の面から見ても難しい。

エアリアルヨガの効果

体を逆さにすると体にどんな変化や効果が現れる?

「インバージョンの目的は重力の作用を逆向きにはたらかせることです」エアリアルヨガプレイのクリエイター、ジェン・ヒーリーはそう説明する。「逆向きにしたとき、重力の力はかなり体にきつく感じられます。逆さになることで、ものすごい量のプレッシャーを取り除き、ふだんのリズムを中断させることになります。これが、ほかのエクササイズでは得ることのできない利益をもたらしてくれるのです」インバージョンは治癒効果がきわめて高いのである。栄養たっぷりの血液が頭に流れ込むおかげで、インバージョンはストレス症状を和らげ、集中力を高め、脳の機能を全体的に改善してくれる。正しい倒立のポジションは、慢性的な背部痛の軽減をはじめ、姿勢、バランス、柔軟性の改善に役立つし、関節の健康、消化器官の健康を大いに増進してくれる。
体を逆さにすることは他にも、リンパや内分泌系を刺激してくれる――老廃物のろ過やホルモン供給のための経路は、血液の循環系とは異なり、生命維持に必要な流体であるのに、その分泌や流れを助けるためのポンプにあたる器官をもっていない。しかし、自力では上下逆さまの状態を保つのが難しい人でも、エアリアルヨガでなら、実質的にどんな体の持ち主であっても、倒立が可能となる。ヨガスイング、ハンモックなどエアリアルヨガ用の装備は、通常ではなかなか難しいインバージョンを可能にする優しいソリューションであり、バランスの悪さや慢性的な痛みといった問題に取り組むための穏やかな方法なのである。逆さまになって、ふだん体にかかっている圧力を減じることで、理想的なストレッチが可能になる。そのことによって、脊椎の状態を全体として改善することができる。しかも直立しているときにかかっているのと同じ力を使って、そうすることができるのだ。さらに、エアリアルヨガのインバージョンのほとんどは、筋肉をほとんど、あるいはまったく使うことなく行うことができる。それに加えて、体そのものがひとりでにきちんと調整されるため、ポーズをとるために努力したり、無理したりすることもないのだ。

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エアリアルヨガプレイのスイングは体を空中に吊すために使えるもっとも効果的な道具のひとつです。縮こまった脊椎を伸ばし、首と腰により多くの空間を作り出します。通常は無理な力がかかっているこれらの部位を修復しようというときに、独自の長所があるのです」ヒーリーはそう語る。「スイングがヨガプラクティスのさいに体を支えてくれるので、難しいポーズに挑戦できるようにしてくれます。たとえばバックベントやインバージョンといったようなポーズに、より安全に、簡単に取り組むことができるようになります」逆さまに吊されているという以上のことが、エアリアルヨガにはあるのだ。それは体と心と精神のうちに新しい何かを発見することに他ならない。エアリアルヨガは、身のうちに眠る「変化」への感覚に火をつける。ダンスとよく似て、新しいやり方で体を動かしたくなるのだ。こうしてうながされた自由な動きの感覚が、エアリアルヨガを単なるヨガを超えたものと感じさせてくれる。これはダンスであり、アートの一形態なのだ。

恥ずかしがらずに、ぜひ空中を飛んでみてほしい。プラクティスもレベルアップするはずだ。
 

ライター/アマンダ・ファージウェル
アマンダは、さまざまなフィットネス設備をそなえたBody in Balanceのオーナー。また、マウイで最初のエアリアルアートとポールフィットネスのスタジオであるThe Pole Roomのオーナーでもある。どちらもマウイ島のラハイナにある。彼女はエアリアルヨガを始め、シルク(空中演技)、ポールなどなど、地面を離れて行うあらゆるアクティビティを楽しんでいる。ヨガ講師歴も15年と長く、多様なスタイルのヨガを教えている。アマンダはフィットネスが楽しいものとなるよう心がけている。それと同時に、人々が自分自身を愛せるようになるようエンパワーしていくことを自分の使命としている。

Article from yogaHAWAIImagazine.com
Translated by Miyuki Hosoya

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