【ライフイベントに揺らぐ女性必見】日常生活で取り組めるマインドフルネスとは|臨床心理士が解説

 【ライフイベントに揺らぐ女性必見】日常生活で取り組めるマインドフルネスとは|臨床心理士が解説
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南 舞
南 舞
2023-01-26

マインドフルネス=瞑想や呼吸法というイメージを持たれがちですが、実はそれだけではありません。日常生活で取り組める方法を心の専門家・臨床心理士が解説。

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マインドフルネスは日常生活でもできる

マインドフルネスとは、『今、この瞬間起きていることに意識を向けること』です。メンタルヘルスに役立つ方法として、各方面から注目されています。マインドフルネスは誰にでも必要なスキルですが、ライフイベントが多く、心と身体がゆらぎやすい女性たちには特に実践してもらいたいもの。しかし、良いものだとは分かっているけれど、マインドフルネスに対して『難しい・・・』『敷居が高い・・・』といった声を聞くことが多々あります。また、マインドフルネスは呼吸法や瞑想でしか練習できないのでは?と思っている人も多いようです。そこで、わざわざ時間を作らなくても、日常生活の中で簡単に取り組めるマインドフルネスの方法をご紹介します。

日常生活で取り組めるマインドフルネスとは?

朝のマインドフルネス

毎朝ルーティンとして行っているものからひとつ対象を決め、その行動をいつもよりていねいに集中して行います。例えばスキンケアだとしたら、自分の腕の動き、触った時の肌の質感、手のひらの温かみ、石鹸のにおいなどを五感をフルに使って感じていきます。

家事のマインドフルネス

いつもは淡々とこなしている家事もマインドフルネスの練習に使うことができます。例えば皿洗いだとしたら、腕を流れる水の感覚、洗剤の泡の食感、キュッキュッとなる食器の音など。五感を使い、ていねいに観察してみましょう。

楽しみのマインドフルネス

好きな音楽やポッドキャストを聴く、友人と食事をする、ペットと戯れる、アクティビティをするなど、自分にとって楽しみや心地よさを感じる活動を選び、その活動に集中して最初から最後まで楽しむことを心がけてみましょう。

ランチのマインドフルネス

1人のランチタイムは、マインドフルネスを行うのにピッタリ。食事のにおい、舌に載せた時の食感、食材の彩りなど五感で感じたり、咀嚼の回数を増やして味わって食べるなど。食事をしている様子を実況中継するように心の中で唱えてみても良いでしょう。いつもよりも少し時間をかけて食事をしてみて。

雑念が生まれたら、目の前の行動に意識を戻そう

日々たくさんの情報の中で生きている私たちには、『あれもやらなきゃいけなかった!』とか『この後の予定は・・・』など様々な思考が浮かんできて、マインドフルネスな状態になることが最初はハードルが高いかもしれません。また、退屈さや不安などのネガティブな感情が湧いてくることもあるかもしれません。そういった時は、『〇〇と感じている自分がいる』と自分の状態に名前をつけ、そういったものに良し悪しをつけずに、今目の前で取り組んでいる行動に意識を向け直していきましょう。最初は難しいかもしれませんが、そういったことのくり返しによって、徐々にマインドフルネスなモードに切り替えやすくなっていきます。できることから少しずつ取り組んでみてくださいね。

【参考文献】

ラス・ハリス(著)武藤崇(監訳)『よくわかるACT 〜明日から使えるACT入門』 星和書店(2012)

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南 舞

南 舞

公認心理師 / 臨床心理士 / ヨガ講師 中学生の時に心理カウンセラーを志す。大学、大学院でカウンセリングを学び、2018年には国家資格「公認心理師」を取得。現在は学校や企業にてカウンセラーとして活動中。ヨガとの出会いは学生時代。カラダが自由になっていく感覚への心地よさ、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングの考え方と近いものを感じヨガの道へ。専門である臨床心理学(心理カウンセリング )・ヨガ・ウェルネスの3つの軸から、ウェルビーイング(幸福感)高めたり、もともと心の中に備わっているリソース(強み・できていること)を引き出していくお手伝いをしていきたいと日々活動中。



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