【ガチガチ肩と背中】姿勢不良やストレスからくるコリや痛みに「肩甲骨周辺」の上手なほぐしかた
できることなら、“正しい姿勢”で過ごしたい! けれど、集中してパソコン作業をしていたりすると、気がついたときにはいわゆる“姿勢不良”の状態で固定されていることも…。その結果、肩甲骨周辺や体の背面は筋肉が凝り固まってガチガチ・パンパン。こんなときどのようなストレッチをしたらいいのでしょう。
肩甲骨のあいだ、痛くないですか?
多くの現代人に見られる姿勢不良。特に、長時間のデスクワークやスマートフォンを使用しているときの姿勢の影響で、巻き肩になってしまっている方は少なくありません。
<巻き肩とは>
肩が正常な位置よりも前に出て、内側に入り込んだ状態のこと。
肩のラインが横に丸まった姿勢になっているときは、左右の肩甲骨が外側に開いて離れた状態になっています。解剖学的にいうと、菱形筋(りょうけいきん)という背骨から肩甲骨につく筋肉が、常に外側に引っ張られた状態です。
菱形筋は、肩甲骨を背骨に近づける筋肉。正しく働くことで、左右の肩甲骨を中央に引き寄せて、内側に入った肩を外側に開いてくれるのですが、筋肉が凝り固まっていたり、緊張していたりすると、その力を発揮することができません。
菱形筋のほかにも肩甲骨を動かす筋肉はいくつもあります。ですが、姿勢不良によって、それらの筋肉にも同様に凝り・緊張が生じてしまうと、肩甲骨周辺の動きが悪くなり、さらなる姿勢の悪化や凝り、痛みとなって現われる恐れがあるのです。さらに、体の背面に位置する筋肉は、ストレスの影響によっても凝りがたまりやすいと言われているので、ストレッチやヨガなどをもちいて緩めてあげることが大事になってきます。
今回は、肩甲骨を中心に「体の背面(主に上部)を心地よく伸ばす」ストレッチを2つご紹介したいと思います。
座ったまま&寝たままできる「肩甲骨周辺」のストレッチ
座ったままおこなうストレッチ
1)あぐらの姿勢で座る。両腕を体の前に伸ばす
ポイント→左右の座骨(お尻の下のほうにある尖った骨)に、均等に体重を乗せましょう。
腰が反りやすい方は、お尻の中央のあたりをペタッと床につけるように意識して座ってみてください。腕は、肩の高さに持ち上げます。
2)両腕を体の前でクロスする
ポイント→右腕が上、左腕が下にくるように、体の中央でクロスします。左右の肩甲骨の広がりを意識しましょう。
3)両手のひらを天井に向けたら、ひじを曲げて指先を真上に向ける
ポイント→小指が顔のほうを向くように、手のひら同士を合わせます。ひじは、肩の高さをキープ。首・肩の力は抜いて、楽にしましょう。
4)【息を吐きながら】指先を高く持ち上げる
ポイント→指先を天井方向に持ち上げて、目線を上げましょう。ひじを体から遠く離すようにすると、背面の筋肉が伸びやすくなります。呼吸を5回繰り返したら、反対側も同様におこないましょう。
寝たままおこなうストレッチ
1)仰向けになる。ひざを立てたら、右足を左足の上に乗せて、深くからめる
ポイント→右のつま先は、左のふくらはぎに引っかけます。
2)両腕を天井方向に伸ばしたら、左腕が上になるようにクロスする
ポイント→ひざとひじ、それぞれが体の中央にくるように重ねましょう。
3)両手のひらを顔のほうに向けたら、ひじを曲げる
ポイント→両手の小指は、顔に向けます。
4)【息を吐きながら】手の指は頭の先、足はひざを軽く伸ばして、上下に引っ張り合う
ポイント→手の指先と足の指先で、上下に引っ張り合うようにしながら、呼吸を5回繰り返します。姿勢がツラい方は、腕や足のからませ具合を緩めてもOK。反対側も同様におこないましょう。
姿勢のクセによる肩甲骨周辺の凝りや痛みが気になる方は、ぜひ試してみてくださいね。
AUTHOR
高木沙織
ヨガインストラクター。「美」と「健康」には密接な関係があることから、インナービューティー・アウタービューティーの両方からアプローチ。ヨガインストラクターとしては、骨盤ヨガや産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、体幹トレーニングに特化したクラスなどボディメイクをサポートし、野菜や果物、雑穀に関する資格も複数所有。“スーパーフード”においては難関のスーパーフードエキスパートの資格を持つ。ボディメイクや食に関する記事執筆・イベントをおこない、多角的なサポートを得意とする。2018~2019年にはヨガの2大イベントである『yoga fest』『YOGA JAPAN』でのクラスも担当。
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