「肥満になりやすい人」がやりがちな5つの習慣とは?医師が教える、太りにくい体を作る方法

 「肥満になりやすい人」がやりがちな5つの習慣とは?医師が教える、太りにくい体を作る方法
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「努力してもなかなか痩せない」「みんなと同じものしか食べていないのに太ってしまう」などと思ったことはないでしょうか。本記事では肥満になりやすい体質や特徴について医師が解説します。

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太りやすい人の特徴

太りやすい人の特徴はその日常生活に原因が潜んでいることが多いです。まずはその一例について解説していきます。

1.朝食を食べない

朝食
食事量を減らそうとして朝食を抜いてしまうと逆効果!photo by Adobe Stock

食事量を減らそうとして朝食を抜いてしまうと逆効果です。朝食を食べないことで、体がエネルギー不足となり、筋肉を分解してエネルギーを作ろうとしてしまいます。筋肉が減少すると、後ほど解説しますが基礎代謝が低下しますます痩せにくい体質になってしまいます。また、朝食を抜いた後に昼食を食べると、長く空腹が続いた状態であったため血糖値が上がりやすくなります。血糖値が高くなると、糖を脂肪に変換するインスリンというホルモンが作られやすくなるため、より太りやすくなってしまいます。

2.早食い

よく噛まない早食いも肥満になりやすい特徴です。食べるスピードが速すぎると、脳にある満腹中枢が満腹感を感じる前に食べ過ぎてしまうため、太る原因になってしまいます。

3.不規則な食事時間

食事時間が不規則になると、いつ食べ物が体内に入ってくるか分からないため、体がエネルギーとして脂肪を蓄えるようになります。総摂取カロリーが同じでも、食事回数が少ないほど脂肪を溜め込みやすくなります。とはいえ間食にも注意が必要であり、お菓子やチョコレートなど高カロリーなものを食べると当然肥満に繋がります。どうしても小腹が空いた場合などはヨーグルトや果物などがおすすめです。

4.運動不足

デスクワーク中心の生活をされている方は、運動不足になりやすいです。カロリーの消費もできず、基礎代謝の低下にも繋がります。

5.睡眠不足

しっかりとした睡眠がとれていないと、グレリンという食欲増加作用のあるホルモンが増え、レスリンという食欲低下作用のあるホルモンが減っていきます。これによりついつい食べ過ぎてしまうことが多くなることがあります。

睡眠不足
睡眠不足が原因で食べ過ぎてしまうことも。photo by Adobe Stock

肥満になりやすい体質になってしまう原因には上記のような要因があることが多く、基礎代謝が重要なポイントになります。基礎代謝とは心拍や呼吸、体温維持などに使われるエネルギーのことです。じっと座っている間でも消費されるエネルギーのため、基礎代謝が高いほど太りにくく痩せやすい体質であると言えます。

肥満になりにくい体質づくり

肥満になりにくくするには、基礎代謝を高め、規則正しい生活を送ることが重要です。重要なポイントを解説していきます。

筋肉量

筋肉は基礎代謝の中でも、特に多くのエネルギーを消費してくれます。つまり筋肉が多ければ多いほど、多くのエネルギーを消費し、痩せやすい体質になるのです。運動不足になればなるほど、筋肉量も低下し、どんどん太りやすい体質になってしまうため、運動する習慣を作ることが重要です。

規則正しい食事、栄養バランス

不規則な食生活は体に脂肪を溜め込んでしまいます。決まった時間に、1日3食をよく噛んで食べるようにしましょう。栄養もタンパク質、脂質、炭水化物をバランスよく摂取することが重要です。タンパク質3~4割、脂質1~2割、炭水化物4~6割程度にバランスを整えることが、肥満になりにくい体質に繋がります。

ここまでは生活に関わる肥満になりやすい要素について解説してきましたが、この他にも太りやすくなる「肥満遺伝子」と呼ばれる遺伝の要素も存在します。肥満関連の遺伝子は何十種類も存在しており、基礎代謝に関わっているため、同じダイエットを行っても効果に差が出ることがあります。しかし肥満の原因の多くは生活習慣に関わるものであるため、本人の努力次第で太りにくい体質を作ることは充分に可能です。

まとめ

肥満になりやすい体質について解説いたしました。バランスの取れた食生活や、適度な運動が重要になりますので、太りにくい体質を目指していきましょう。

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AUTHOR

Dr.しろくま

Dr.しろくま

循環器内科医。医学部卒業後、関東の総合病院で初期研修を行い、医師3年目から高度医療機関で循環器内科医として勤務。臨床業務だけでなく、国内外での学会発表や多数の英語論文執筆など、幅広く医療活動を行っている。



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