【中医学からみた冷え症、お腹の緊張ケア】胃腸を元気に!消化力を高めるセルフ内臓セラピー&陰ヨガ

 【中医学からみた冷え症、お腹の緊張ケア】胃腸を元気に!消化力を高めるセルフ内臓セラピー&陰ヨガ
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手のひらでみぞおちまわりをじっくりゆるめるセルフ内臓セラピーと、お腹をゆるめながらじんわりと胃の経絡を伸ばす陰ヨガポーズでお腹ポカポカ、気持ちもスッキリ、消化力を高めましょう!

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年末年始の暴飲暴食で胃腸が弱っていませんか?

✓なんとなく身体が重くてやる気が出ない
✓手足を温めても改善されない冷え症
✓お腹を壊しやすい、軟便が続く
✓ゲップ、お腹のハリ
✓食欲不振
✓全身が浮腫みやすい
✓クヨクヨ考え事をしてしまい行動できない
✓食べると眠くて動けない

もしかしたら、胃腸が冷えやストレスで弱っているサインかもしれません。セルフ内臓セラピー、陰ヨガポーズでお腹のこわばりをゆるめてポカポカに、内臓のはたらきを高めましょう。身体の内側から健やかに。春夏秋冬、季節の変化を楽しめる身体の土台を養ってみませんか?

胃が痛い
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陰ヨガは中医学と陰ヨガを融合したヨガ。中医学は古代中国から大陸を渡って伝わり、日本では漢方と呼ばれています。中医学の物事の見方「整体観」として「天人合一」「五臓一体」という物事を俯瞰(ふかん)しながら全体的に捉えるという考え方が根本にあります。

「天人合一」

人間は水や食材などの飲食物や、呼吸によって自然界の恵みを受けて生かされていますよね。
人間は自然の一部であり、自然の変化の影響を受けているので、季節・気候の変化に寄り添いながら養生することで健康を保つことができますし、不調和な生活を続けるとさなざまな不調を引き起こし病気の原因に繋がるという考え方です。

「五臓一体」

人体には五臓六腑を中心に、経絡という目には見えないエネルギーラインが通っていて、全身が一つに結ばれていると考えられています。経絡は全身に気血(エネルギーと栄養)を運んでくれている供給通路。経絡は強さ(パワー)と流れ(巡っていること)が重要。経絡の巡りが悪くなると繋がっているラインや内臓が弱まったり、内臓が弱まると全身に栄養を運ぶ力が弱まる原因に。血流を良くするヨガやストレッチなど適度な運動で巡りを良くすることができます。

陰ヨガでは、筋肉をゆるめた状態で、重力に委ねながら3〜5分ほどポーズを保持することでじっくりと関節や腱、靱帯といった身体の奥にある水分の少ない組織の固着や詰まりを解消していく静的なヨガです。時間をかけて結合組織のしなやかさを引き出してくとともに、各臓器に繋がっている経絡のラインにフォーカスをして滞りを解消し、内臓の働きをサポート。また、中医学においては内臓には感情が宿していて、溜め込みすぎたり過度な感情変化が、関連する臓腑を痛めつける原因になると考えられているので、メンタル面においても良い効果が期待できます。

中医学は陰陽バランスの医学とも言われています。そしてそのバランスをととのええるための具体的な調節方法が陰陽五行。胃は五臓のエレメントの中で”脾”の臓器にあたります。中医学視点から見た脾のはたらきと、整え方についてをご紹介します。

陰陽五行

脾のはたらきとは?

消化器、また水分代謝、内分泌身体の新陳代謝に関わっています。運化を司る=口から取り入れた飲食物を、”気血”エネルギー、栄養に変えて、”津液”水分を生成し全身に運ぶ役割。

昇清作用=栄養成分を頭、肺、心に送る、内臓の位置を安定させる
統血を主る=脾気が血管のまわりをサポートし、生理や内出血などの不正出血を防ぐ

脾(胃)の整え方のポイント

以下のことに注意して、過ごしてみましょう。

◯胃を冷やさない
◯よく噛んで、ゆっくりと時間をかけて食べる。 
◯腹八分目を原則とする。※腹八分目は長寿の秘訣 
◯人に話を聞いてもらう。※愚痴を吐き出す(邪気) 
◯腹部のセルフ内蔵セラピー(みぞおち、左肋骨の内側を中心に) 
◯脾が活発にはたらく時間(9〜11時)朝食の後のこの時間帯に水分多めにとる 
◯胃、脾の経絡を伸ばす陰ヨガポーズ で通り道の滞りを解消
◯甘味は胃の緊張をやわらげてくれます。適度に甘いものを食べて胃をリラックス

脾は、自然界では土のエレメント

豊かな大地のように口に入れたものを全て受け止めて、飲食物を消化しやすいように変化してくれています。
胃が弱まって消化力が落ちると、栄養を作るエネルギーはもちろん運も弱まり、水分代謝が低下、老廃物が溜まりやすく貧血や冷え性、浮腫や肌のたるみ、セルライトの原因にもつながります。
内臓の状態は感情にも影響を与えます。脾が弱るとヘドロのようなドロドロのイメージ。考えすぎたり、クヨクヨ思い悩んだり、水毒によって身体が重だるくなります。逆もしかりで、脾を元気に整えることで時には、養分たっぷりの水はけの良い大地のイメージ。何事も受け入れるおおらかさ湧いて、身体のフットワークも軽くなります。

体質や刺激の強い食べ物など、胃が弱る原因は様々ですが、自分の選んだ食べ物がダイレクトに届く場所なので、生活習慣の中で調節できることができるのが良いところ。ストレスなどの緊張による胃の硬さはご自身の手のひらで直接お腹をほぐす内臓セラピーがおすすめ。みぞおちあたりのこわばりをほぐしたあとは、お腹全体をじっくりと伸ばす陰ヨガポーズでお腹の前側を流れる胃の経絡の滞りを解消しましょう。

消化力を高める陰ヨガポーズ

今回の1番のターゲット部位はお腹の前側の伸びです。ボルスターブロックがない場合は背中と後頭部の下にしクッションやブランケットで高さを作ってみてください。慣れている方は脚をサドルポーズにしてポーズを深めても良いでしょう。身体が緊張しない程度に、心地よい刺激を感じることから始めてみましょう。頑張ることではなく、力みを抜くことでじんわりと身体のスペースが広がっていく感覚を是非体感してみてください。

ポーズのとり方

ボルスターブランケットブロックやクッションを用意します。
ボルスターブランケットを腰が浮かないように背中の下に敷いて、後頭部の下にクッションかブロックを置いてお腹の前側の伸びを感じるところを探します。
③腕を横に広げることで脇のあたりが、脚は慣れている方は割り座になってサドルでも、伸ばして踵を大きく広げるのも付け根が伸びるのでおすすめ。
腰に負荷がかかりすぎないように膝を立てたり、下半身が安定するところで3分間ポーズに留まります。

 

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AUTHOR

高西由貴子

高西由貴子

内臓ケアサロンMaitriesセラピスト 陰ヨガを通じて出会った中医学の学びを続けながら、都内を中心にサロンオーナー、ヨガインストラクター、セルフケア講座のセミナー講師と多岐に渡って活動。2020年、より一人一人の心と身体をサポートしたいという想いを元にボディケアサロンMaitriesをオープン。心と身体両面から、女性の美と健康のサポートをしている。



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