【血流を促し柔らかい体に】体が硬くても簡単、じわじわ効かせる「骨盤まわりをゆるめるポーズ」
柔軟性を高める効果が期待できる陰ヨガ。今回は、完成形にとらわれず、体の硬い人でも無理なくできるやさしい陰ヨガを高西由貴子先生に教えていただきました。
ゆだねる陰ヨガでじわじわ効かせる
陰ヨガは、ヨガに中医学を融 合させたもので、パワーヨガなどアクティブな陽ヨガを補うものとして生まれました。
「陽ヨガでは筋肉をしっかり使いますが、やりすぎると関節に負荷がかかります。そこで、陰ヨガでは、骨や関節をつなぐ結合組織にアプローチし、リカバリーしていきます」(高西由貴子先生)
陰ヨガを行うときのポイントは、ターゲットとする部位以外くつろがせることだと高西先生。特に体が硬い人は、余分な力を抜くことが柔軟性への近道に。そのため、ボルスターなどの道具も積極的に利用します。
「リラックスして、自重と深い呼吸で、じっくり時間をかけて刺激を与えると、関節の滑液の循環が促され、可動域は広がり、しなやかさが引き出されます」
また、柔軟性を上げるためには、体の内側の力みを取ることも大切なのだそう。
「中医学で言う、内臓を中心に流れている経絡はエネルギーライン。滞りを取ると内側からゆるむので、ポーズと一緒にプレワークも行ってみてください」
体が硬い人の陰ヨガは...
①骨盤&股関節まわりをほぐす
骨盤は大きな骨で頑丈な組織で守られているため、血流、水分が滞りやすい部分。また股関節は下半身の血流に影響します。ここの詰まりを取ると、循環が良くなり体の土台ができます。
②プロップスを使ってゆだねる
体の奥の組織を刺激するには、体のリラックスが重要。クッションやボルスターなどを使い、身をゆだねましょう。膝や肩が浮く場合は、隙間にブランケットなどを入れて安定させましょう。
③キープ時間は徐々に長くする
陰ヨガは3分くらいかけて行いますが、最初は1分くらいから始めて。効くというより長く心地よさを感じられるポジションで、体の奥がじわじわゆるんでくる感覚を味わいましょう。
血流を促し柔らかい体に|骨盤まわりの硬さをゆるめる
骨盤は頑丈な組織で守られている分硬くなりやすいので、詰まりを取ってゆるめていきましょう。腰椎にも刺激を入れると効果的です。
バタフライ
前屈の姿勢で骨盤周辺に効かせる
前屈のポーズは、「前に、前に」という意識を持たず、ボルスターを使って背中をくつろがせ、股関節やお尻(仙腸関 節)がじわじわ伸びるのを感じて。骨盤周辺の血流が良くなります。
膝を開いて座り、足の裏を合わせる。かかとの位置は前屈したとき頭が下りるところに。ボルスターを足先に置いて肘をつき、体をゆだねて呼吸を深める。
・背中はリラックスさせて
・肘をついて体をゆだねる
・坐骨は床につける
POINT
背中が緊張しないよう、ボルスターやクッションを活用。
できる人は...
ボルスターを使わず、上体を前に倒して。かかとは引き寄せすぎず、上体を倒したときその上に頭がくるように。
教えてくれたのは...高西由貴子先生
ヨガインストラクター、セルフケア講座講師。陰ヨガとの出会いを機に中医学を学び、それをベースにカッピングやかっさで老廃物や毒素を排出し内臓をケアするサロンを経営。「ヨガジャーナルオンライン」で陰ヨガのコラムも執筆。
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