【姿勢を良くしたい人はやってみて】肩を強化する7つのポーズ
ヨガジャーナルアメリカ版の人気記事を厳選紹介!姿勢を良くしたい人、逆転のポーズを安定させたい人はこの7つのポーズを練習しよう
夏から秋にかけての薄着の季節、肩は実によく働いているはずだ。肩がしなやかで健康であれば、腕をよく伸ばせるほか、姿勢が良くなり、水着を入れた袋やリュックサックもなんなく持ち上げることができる。
肩関節は肩甲骨と上腕骨頭(じょうわんこっとう)と鎖骨が交差する部分である。肩関節は球関節であるため、ほぼ全方向に動かすことができる。ただ、このように可動域が広いため、安定性を維持するには筋肉と腱が強くなければならない。肩の回旋筋腱板を構成する4つの筋肉<棘上筋(きょくじょうきん)、棘下筋(きょくかきん)、小円筋、肩甲下筋>と肩関節の上部にある三角筋は、連動して肩関節を動かしたり保護する役目を果たしている。
肩関節を酷使している場合や肩関節にゆがみがある場合は、腱炎や滑液包炎のほか、断裂が引き起こされる可能性がある。クリスティン・レアルは腱炎と滑液包炎と断裂について、『MetaAnatomy:A Modern Yogi's Practical Guide to the Physical and Energetic Anatomy of Your Amazing Body』(邦訳未刊)のなかで「肩関節を屈曲させる前に腕を外旋させることを徹底しなければ、ヨガをしていてもよく起きる問題である」と書いている。
また、サーランバサルヴァーンガーサナ(支えのある肩立ちのポーズ)やピンチャマユーラーサナ(クジャクの羽のポーズ)などの逆転のポーズで体を支えるときにも、肩が安定していることが重要になる。今回紹介するポーズは、そのような難度の高い逆転のポーズをするうえでも肩の可動性を確保するうえでも欠かせない肩の強化に役立つ。良い姿勢を保ち続けることにもつながるポーズである。
逆転のポーズで体を支えるためには、肩が強くて安定していなければならない。強くて安定した肩は良い姿勢を保つのにも役立つ。
椅子に座ったウールドゥヴァハスターサナ(手を上に上げるポーズ)
1.椅子に座って頭頂部を引き上げ、足裏全体を床に平らにおく。
2.脊柱を伸ばし、肋骨の前面をゆるめながら、頭頂部が骨盤の真上にくるようにして、あごを床に平行にするように引き上げる。
3.腕を頭上に上げる。左右の手をほぼ肩幅に開いて、手のひらを向き合わせる。
4.腕が耳の横に伸びていることを確認する。上腕二頭筋を後方に回転させることによって、肩甲骨が引き上げられて脊柱から離れるようにする。このとき肩を丸めないようにする。
5.ここで呼吸をする。ポーズを出るには、腕をゆるめて体側に下ろす。
+肩の可動域が狭い場合は、左右の腕をV字に開くか、真上ではなくて前方に伸ばそう。可動域が広がってきたら、腕をV字に開いた場合はV字を閉じていき、前方に伸ばした場合は上に上げていこう。
ゴムカーサナ(牛の顔のポーズ)
1.ダンダーサナ(杖のポーズ)で座って、右膝の上に左膝を重ねる。膝を曲げて、かかとを反対側の腰の外側に出す。脊柱を伸ばす。
2.息を吸いながら、左腕を体側に伸ばして、手のひらが後方を向くように腕を回転させる。
3.息を吐きながら、左肘を曲げて腕を後ろに持ってきて、手のひらを後方に向ける。上腕を肋骨に近づけて、前腕を上に伸ばす。
4.息を吸いながら、右腕を天井に向かって伸ばす。
5.息を吐きながら、右肘を曲げ、右手を背中のほうに伸ばす。右肘を頭に近づけて、天井に向かって引き上げる。
6.両手を近づけていき、手を握る。届かない場合はストラップを利用する。
7.ここで呼吸する。ポーズを出るには、丁寧に腕を解放する。反対側も同様に行う。
+このポーズでは、肩を十分回転させる必要がある。ポーズをつくるときもポーズから出るときもゆっくり丁寧に動いて、けがを防ごう。
椅子に座ったガルーダーサナ(ワシのポーズ)
1.左右の足を少し離して椅子に座り、足裏を床にしっかり下ろす(左脚を上にして脚を組んでもよい)。頭頂部を引き上げて、脊柱を伸ばす。
2.両腕を前方に伸ばして、肘より上のところで右腕と左腕を交差させる(右腕が左腕の上)。肘を曲げながら肩の高さに上げて、左右の前腕を絡ませる。
3.手のひらか手の甲をぴったり合わせる。
4.ここで呼吸をして、背中の上部が伸びるのを感じる。腕と脚をほどいてポーズから出たら、反対側も同様に行う。
+体形的に腕を絡ませることが難しい場合や心地よくない場合は、自分を抱きしめるように腕を交差させて手を反対側の肩においてみよう。
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