【学校に行きたくない】子供に言われたら?その時の親の心構えと対処法を臨床心理士が解説
子どもが休んでいる時に親ができる対応は?
安心して休める環境づくりを
学校を休んでいることに罪悪感を感じているお子さんがほとんど。なので、そのことを責めたりプレッシャーをかけないようにしましょう。身体の不調を訴えている場合もありますので、まずは安心して休める環境を作ってみてください。
行けない理由をはっきりさせることにこだわりすぎない
『行けない理由が分かれば行けるようになる』という思いから、理由を問い詰めてしまうケースがあります。しかし、中には自分でも分からない子もいるので、理由を明らかにすることにこだわること自体が親子間の関係を悪化させてしまう危険も。答えてくれたら、『そうだったんだね、教えてくれてありがとう』と。もし答えられなくても、『答えられそうだったら教えてほしい。何か力になりたいから』などと声掛けしてあげるのがおすすめです。
生活のリズムは崩さないようにする
学校をお休みするといつもと生活のリズムが崩れがちに。いざ登校しようと思っても、それがきっかけで足が遠のいてしまうことも。寝る時間や起きる時間、食事の時間などは普段と大きく崩れないようにサポートしてあげましょう。
できたこと、頑張ったことに対してポジティブな声がけを
学校に行けないことは、お子さん中では相当後ろめたいことであり、自分に対して自信を失ってしまう出来事でもあります。そんな時だからこそ、お子さんの自信を取り戻す声かけを意識してみてください。例えば、『手伝ってくれたからお母さん助かった!』とか『あなたのこういう声かけがうれしかったよ!』など。大人でもそうした声かけをされると悪い気はしませんよね。
自分の不安や焦りは自分で対処する
『学校に行きたくない』と言われて不安や焦り気持ちが起きるのは、誰にでも起こることです。しかし、その不安や焦りのやり場をお子さんに向けて、学校に行くことを必要以上に促してしまったり、お子さんの行動や言動を否定してしまうのは避けたいもの。自分の中の不安や焦りの気持ちは、周囲の方に相談したりするなどして自分なりの解決方法を持っておきたいですね。
子どものピンチはみんなで支えよう!
学校に行きたくないサインが出てきたら、早めに担任の先生に相談してみて。登校渋りへ対応は家庭だけでなく、学校側の協力も不可欠です。子どもの学校での様子を聞いてみたり、どんな対応をしていくか一緒に作戦会議をすることで、よりお子さんへのサポートが手厚くしていきましょう。また、学校にはスクールカウンセラーなど教員以外の専門家に相談できるシステムもあるので、場合によっては紹介してもらってより具体的な手立てを考えることもできます。家庭だけで抱えずに、周囲の大人がチームとなってお子さんを支えていきましょう。
AUTHOR
南 舞
公認心理師 / 臨床心理士 / ヨガ講師 中学生の時に心理カウンセラーを志す。大学、大学院でカウンセリングを学び、2018年には国家資格「公認心理師」を取得。現在は学校や企業にてカウンセラーとして活動中。ヨガとの出会いは学生時代。カラダが自由になっていく感覚への心地よさ、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングの考え方と近いものを感じヨガの道へ。専門である臨床心理学(心理カウンセリング )・ヨガ・ウェルネスの3つの軸から、ウェルビーイング(幸福感)高めたり、もともと心の中に備わっているリソース(強み・できていること)を引き出していくお手伝いをしていきたいと日々活動中。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く