久しぶりの外出で「膝が痛い…」誰でも起こりうる「コロナ膝」の危険性と簡単にできる予防体操

 久しぶりの外出で「膝が痛い…」誰でも起こりうる「コロナ膝」の危険性と簡単にできる予防体操
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約3年ぶりに行動制限がなくなり、久しぶりにレジャーやお出かけを楽しんでいる人も多いのではないでしょうか。そんな楽しい時間に突然、膝が「痛っ!」となり、不安を抱える人たちが増えています。いわゆる「コロナ膝」と呼ばれるこの症状について、変形性膝関節症に対する再生医療を専門にしている大鶴任彦医師にお話をうかがいいました。

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教えてくれたのは…大鶴任彦先生

東京女子医科大学病院整形外科やその関連病院に20年勤務し、その後、大宮ひざ関節症クリニック院長に就任。東京女子医科大学病院整形外科非常勤講師も兼務し、医学博士、日本股関節学会学術評議員、日本整形外科学会認定専門医、厚生労働省認定臨床研修指導医などの資格・肩書を持つ。変形性膝関節症に対する再生医療をメインテーマに取り組んでいる。

大鶴任彦先生
大鶴任彦先生

誰でも起こりうる「コロナ膝」の危険性

「久々に友だちと会って、あちこち歩き回ったら、なんだか膝に痛みが出てきて……」というケースに、心当たりはありませんか。また、以下の項目に心当たりはありませんか?

・歩いたり動かしたりしたときに膝から音がする
・膝周りが固まる感覚、ふわふわする感覚がある
・立ち上がる際、膝に力が入りづらい
・膝に今までと何か違う感じがある
・階段の上り下りの時に足が動かしづらい
・足に踏ん張りがきかない

これらは、いわゆる「コロナ膝」と呼ばれる症状の典型例。具体的に、何が原因なのでしょうか? 

「『コロナ膝』は、自宅に閉じこもり、座った状態で長時間過ごしていたことが原因と考えられます。その結果、膝関節の筋肉が固まり、可動域が狭くなっている人が増えているんです」という、大鶴先生。
活動量が減ったことで下半身の筋肉が衰えてしまい、いざ歩こうとすると膝への負担が大きくなり、痛みや違和感を覚えるんだそう。

健康機器メーカーのオムロンヘルスケアが‘21年に40~70代の男女1055人にネット調査したところ、コロナ前と比べて外出の機会が減った人は7割を占め、また5人に1人が「膝に違和感を持つようになった」と回答しています。

「普段から運動不足に気をつけることが大切です。ですが、痛みが出た場合でも、簡単なエクセサイズを続けることで痛みを改善することができます」(大鶴先生)

おうちで簡単にできる、膝痛の予防体操

「膝周りの筋肉を維持することで、膝の負担を軽減できます。まずはとても簡単な膝の曲げ伸ばし体操から始めてみてください」(大鶴先生)

 

我慢できる痛み、放っておかないで!

コロナ膝といっても、病院に行くほどでもないし、ずっと痛みを感じるわけではないと、治療やセルフケアを放置してしまう人がいます。でもそうしているうちに「変形性膝関節症」を引き起こしてしまうことも。

「膝は大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)と膝蓋骨(お皿の骨)で構成されています。人体の中で最も大きな関節です。歩行や階段、立ち座りなど、日常動作に非常に重要な役割を持っているため、ここが痛み出すと生活そのものがツラくなってしまいます。痛みは放置せず、早めに整形外科にかかるようにしましょう」(大鶴先生)

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Text by Yuki Ikeda

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ヨガジャーナルオンライン編集部

ヨガジャーナルオンライン編集部

ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。



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