【相談】「たくさん寝ているはずなのに寝起きがスッキリしない…」# 毒出し保健室
アーユルヴェーダアドバイザーからのアドバイス
原因: 自然のリズムに逆らった光の浴び方をしている可能性大
わたしたちの睡眠は、想像以上に”光”の影響を受けていると言われています。スマホやパソコンなど便利な道具が生まれるよりももっと昔、時計(時間)なんてものがなかった頃には、太陽が昇ったら起きて活動し、太陽が沈んだら寝るというとても単純な生活を送っていました。自然のリズムに合わせた暮らしをする他にチョイスがなかったんですよね。
現在は、太陽が沈んだあとでも部屋が明るいのは当たり前。部屋を明るくするための照明に加えてそれにデジタル機器のブルーライトの白い光は、太陽光に似ているため、夜に浴びてしまうと「昼間」だと勘違いしてしまうんです。
改善策1: 起床・就寝時間の見直し
アーユルヴェーダでは、日の出前の96分から日の出までの間に目覚めることが進められています。日の出時間は季節によって変化しますが、理想は6時頃までに目覚めるようにすると◎。朝6時までの時間帯は、自然界全体的に「軽」特性を持つのエネルギーが高まります。その法則に従って活動を開始すると軽快に1日をスタートできるかもしれません。
一方で、就寝時間は22時までとされています。22時以降ですと活動的なエネルギーが高まるため、それ以前の静のエネルギーが高い時間帯に就寝するとが◎。体も気持ちも静まっている時間帯に就寝することで、睡眠の質を上げることにもつながるかもしれません。
改善策2: 朝一番に太陽の光を浴びよう
朝一番に太陽の光を浴びるのも重要。わたしたち人間の体は、太陽の光を浴びてから約14時間から16時間後に「メラトニン」という睡眠を促すホルモンを分泌するようになってことが現代医学で分かっています。つまり、朝7時に太陽の光を浴びると23時頃には眠たくなるということですね。
このメラトニンがしっかりと生成されることで寝入りが良くなると言われています。寝入りの最初の3時間をいかに深くすることが寝起きを良くすることにつながると言われているので、午前中は短い時間になるべく外に出るようにしてみて下さい。
改善策3: デジタル機器の使用を見直す
先述したとおり、スマホやPCなどのブルーライトは太陽光に似ているため、脳は夜でも「昼間」だと思ってしまうのです。就寝前のスマホやPCの使用を見直すようにしましょう。
アーユルヴェーダでは、21時以降は、なるべくゆっくりと刺激をおさえて過ごすことがおすすめされています。湯船に浸かるなどリラックスする時間に当てるのは◎。ただし、入浴は就寝の1時間半前がベスト。深部からの温まりが冷める頃に、眠気がやってきます。
とは言っても、どうしても使用しなくてはいけない時や、この時間しか使用できないという場合もあるかと思います。太陽が沈んだあとには、スマホは黒い画面のナイトモードに設定するなどで刺激を抑えることにつながりますので試してみて下さい。
改善策4: 就寝時は部屋の明かりを消す
就寝時は、部屋の明かりを消すようにしてみて下さい。小さなことでも、睡眠を妨げる刺激を遠ざけるようにしましょう。また、夜中にトイレなどに起きた時にも、電気はつけずに暗いままトイレに行くようにして下さい。間違っても、スマホで時間を確認しないように注意して下さいね。
アーユルヴェーダでは、わたしたちは自然の一部であると考えます。つまり、太陽が昇ったら活動をして、太陽が沈んだら寝るという自然のリズムに沿った暮らしをすることが快適に暮らすことにつながります。ですので、まずは生活の中の光をなるべく本来の自然な状態に近づけるようにしてみましょう。
AUTHOR
桑子麻衣子
1986年横浜生まれの物書き。2013年よりシンガポール在住。日本、シンガポールで教育業界営業職、人材紹介コンサルタント、ヨガインストラクター、アーユルヴェーダアドバイザーをする傍、自主運営でwebマガジンを立ち上げたのち物書きとして独立。趣味は、森林浴。
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