【更年期の運動】朝の散歩を習慣化するのに3年を要した私が考える、更年期世代が運動を続けるための鍵
更年期と聞いてイメージするのは何でしょうか?イライラしている、のぼせて汗をかいている…そんなイメージを持つ人が多いと思いますが、実は肩こりや頭痛、疲れやすさも更年期症状なのです。そんな"知られざる更年期"について、更年期の方に向けたサービス「よりそる」を運営する高本玲代さんが綴るコラム連載です。高本さんご自身もまさに更年期世代。わかりやすい不調だけではない更年期の影響について、体験を交えてお話しいただきます。
更年期のための運動はタイミングが最も重要
更年期になって様々な自分の症状に向き合ってきましたが、医療にかかる→周囲の協力を求める→生活を整える、というのが経験上必勝パターンに思います。
その中の「生活を整える」という中に「睡眠・運動・食事」という3大要素が不可欠と言えるでしょう。
しかし、多くの方が経験されるように更年期は不眠を感じられる方もおられます。ホルモン補充療法や漢方でホットフラッシュを軽減し、夜に暑さで目が覚める、ということがないようにすることもおススメです。
更に良質の睡眠をとるためにも運動は欠かせません。私にとって特によかったのは朝の散歩です。太陽の光を浴びるので、体内時計が整い夜はスムーズに眠れるようになりました。
食事や運動も睡眠に直結するので良い習慣を取り入れていってください。
しかし「運動は体にいいですよ」とは誰でも知っている話。しかし実際私がこのように朝に散歩するまでにはなんと3年の期間が要していたのです。そのくらい人にとって「体に良いはず」なのになかなかできないというのは「現状維持したい」という気持ちが働くからです。
つまり今の習慣を変えるのは「めんどくさい」と思うのですよね。
しかしそれは「根性」の問題ではなく「仕組み」の問題なのです。
「面倒くさい」を「できるかも」に変えるには
タイミング的に今「運動はおススメですよ」と言っても難しいでしょう。なぜなら「暑い!」今でこそ私は早朝に散歩しているので、日中との気温差を感じながら贅沢な時間を楽しんでいますが、そもそも体調がもともと悪く、睡眠状態が悪い人に「朝早く起きたら涼しいから歩いてみようよ」と言っても煙たがられるに決まっています。
基本早起きでなくても起きてすぐに散歩するのは体にいいのですが、起きる時間が遅くなればなるほど気温が上がるので、散歩へのハードルは益々上がるでしょう。
ところで私に運動習慣が身についたのは、ゴールデンウィーク明けに散歩を始めたからです。その時は気温がちょうどよかったので、外に出るのもおっくうではありませんでした。
また、連休中は自分の生活習慣とは違うパターンで過ごすので、日頃の生活習慣を振り返る余裕ができます。いつものバタバタしている生活の中で急に運動と言われても「できない!」となります。
ですから、気候が良い時期、休みが続く時期、の連休明けに運動を始めるのはとてもおススメです。
「運動を周りに宣言する」「誰かと一緒にやる」などの工夫も大事
たまたまですが、私の友人も4月くらいから朝の散歩を始めたようです。毎朝SNSに散歩の景色をアップ。周りの人がコメントしてくれたりその時間に合わせて一緒に散歩に合流してくれるようです。そうなるとなかなかやめたくてもやめられないですよね。続けるモチベーションにもつながります。
こういう仕組みを作っていくことが大事で、習慣化は「やめたくてもやめられない」ような形に持っていくことはおススメです。
あとは子供と歩く、パートナーと歩く、友達とあるく、親と散歩に出る、など「誰かと一緒」にやることもおススメです。
一人だと「今日はもういいか」となりがちですが、やる気がある誰かとやると続けやすいですよ。
今は同じ志を持った人でつながって習慣化するアプリもあったりするので、そういうものを使うのもおススメです。
ちなみに3か月くらい運動が続くともう習慣化されるので、苦ではなくなってきます。
次に皆さんが運動を始めるタイミングは9月のお彼岸の連休か10月の連休くらいがおススメかもしれませんね。
AUTHOR
高本玲代
フェムテック起業家・社会活動家。自身のウツや更年期の経験から更年期女性のケアプロ グラム「よりそる」を立ち上げる。東京都をはじめとする自治体やポーラをはじめとする 企業向けに研修を実施。NHKをはじめメディア掲載50社以上。「がんばらない更年期」 についてYoutube「更年期アカデミー よりそる」で発信中。
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