頑張っても結果が出ない意外な原因は…|パーソナルトレーナーが伝えたい「努力の方向転換」のお話

 頑張っても結果が出ない意外な原因は…|パーソナルトレーナーが伝えたい「努力の方向転換」のお話
mikiko
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2022-08-20

「頑張れば結果が出るものだ」と思っていたり、「頑張ろう!」という気持ちが強い人ほど失敗しやすいのがダイエット。今回は「こんなに頑張ってるのに、結果の量が努力の量に見合わない」と悩んでいる人に向けた『努力の方向転換』の提案です。

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頑張ってるのに結果が出ない人の原因の1つがストレスです。ストレスは健康に悪いだけではなく、普段頑張って自分の健康やボディメイクのためにやっていることを台無しにする力を持っています。

ストレスの影響力を説明するために、こんな例を紹介します。

痩せるために、過密スケジュールの合間をぬってエクササイズにはげんでいる40代の母親。少しずつ体重が落ちてきたころ、クリスマス休暇で2週間、仕事も運動も休み、旅行に出かけて好き放題食べて帰ってきました。「もうブヨブヨだよ〜」なんて言いながら体重を測ってみると、旅行前より3kg落ちていた。

人の身体は2週間間で脂肪を3kgも燃やせるようにはできていないので、このほとんどは身体に溜まっていた水分、つまり『むくみ』です。普段ストレスがかかる生活、またはストレスを解消する機会がない生活をしていると、それだけで体重管理も健康管理も難しくなるんです。

この状況に「結果が出ないのは努力が足りないからだー!」とエクササイズや食事管理を厳しくして、さらに負担をかければ逆効果。厳しくしつけるように自分を虐めるのはやめましょう。あなたに必要なのは『努力の量に頼るダイエット』から卒業することかもしれません。

ストレスの種類と対処法

長期的にストレスがかかると、臓器の働きに悪影響が出て、先ほどの例のような不思議な現象が起きます。ストレスが心臓発作の原因になるという話は聞いたことあるかもしれませんが、それ以外にも、血液の循環が悪くなって筋肉が硬くなったり、免疫が落ちたり、体内の水分循環が悪化してむくんだりするんです。これ以上努力を増やして身体にムチを打っても前には進めません。それよりも必要なのは、むしろ努力を減らすこと。『ストレスマネジメント』が必要です。

まずは、自分の身の回りにどんなストレス源があるかを知りましょう。ストレスには大きく分けて2種類あります。

①身体的ストレス

ストレスというと精神的な方のイメージが沸くと思いますが、身体的なストレスも重要です。

身体的ストレスの原因は、
- 使いすぎ
- 休まなすぎ
- メンテナンスが足りない

使いすぎは、例えば、スポーツ選手が運動しすぎで怪我や疲労骨折する時。オフィスで働く人はマウスを使う右腕が痛くなったり、少し座ると腰が痛くなるとか、痛みとして出てきやすいストレスです。

休まなすぎは、燃焼カロリーが多い方が良いだろうと毎日運動したり、寝る時間を削ったりすること

メンテナンスが足りないは、マッサージ・ストレッチ・鍼・風呂などで回復を促す機会を十分に取らないこと。自分の車の方がメンテナンスの機会が多い人は要注意。車の寿命は20年、人間の寿命は100年です。身体のメンテナンスの時間を作ってあげないと必ずどこかでガタがきます。

②精神的ストレス

精神的なストレスの原因は、大きく2つに分けられます。
(1) 自分でコントロールできるもの
(2)自分ではどうにもならないもの

自分でコントロールできるものは、日々のスケジュールや、物事の捉え方、仕事量など。優先順位を決めて、もっとスケジュールを軽くできないか?外注など、お金で解決して自分の時間を作れないか?今のピンチを最大限に活かす方法はないか?など。

一方、自分ではどうにもならないものは、周囲にいる嫌な人だったり、政治状況だったり、コロナ禍や自然災害だったり。自分でどうにもならないものは、問題そのものを解決し、取り除くことができません。そのかわり、その問題への対処法・受け取り方を変えると、その環境自体から抜け出すことができます。

例えば

面と向かって「また太った?」と言われたけど、問題は私の身体ではなく、そういうことを人に言えてしまうその人の人生にあるので「かわいそうだな」と思ってその人から離れる。

変えられないものに気力を奪われるよりも、自分がコントロールできるものを変えていくことにエネルギーを使いましょう。

努力の量に頼らない

頑張ってるのに何だか空回りしているような気がするのであれば、一旦、その労力や時間をストレスマネジメントに当ててみてください。どれだけ頑張って西に進み続けても、北極点にはたどり着けませんよね。方向が間違っているのであれば、その努力に結果はついてきません。一旦立ち止まってコンパスを取り出して、北を探すべきです。

まずは、自分の身の回りにあるストレス源を探してみてください。知らず知らずのうちに、何か大きなものがあなたの心と身体を押し潰しているかも。そのストレスの存在に気付くことがストレスマネジメントの第一歩です。これ以上、努力の量に頼って「頑張りが足りないからだ!」と責めるのはやめて、もう少し自分の身体に耳を傾けてあげられると、自分と仲良くなれるのではないでしょうか。

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パーソナルトレーナー|自身の失敗経験を元に個人差や体質を重視した『mikiko式フィットネス論』を提唱|身体と人生観が変わるフィットネス哲学で、一生ブレないための視野と学びを発信しています|流行を根拠と本質で斬る人| 筑波大学健康増進学修士|NZベストトレーナー入賞



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