近年再注目されている【シスターフッド】に学ぶ、大人女性の人間関係の築き方|臨床心理士が解説
自分らしくありたいのに、周囲の目が気になる…という人が増えている
筆者の周りのクライエントさんや生徒さんの話を聞いていると、年齢的には大人であってもチャムグループを延長していると思われるような人間関係の中にいて、それによって悩んでいるといった声を聞くことがあります。例えば、
・本音では良いと思っていなくてもNOと言えない
・みんなと同じでないと嫌われるような気がして不安
・いつも一緒にいることが友情である
など。こうした悩みとどう向き合っていくと良いのでしょうか。
シスターフッドからまなぶ、大人の女性の人間関係のあり方とは
自分と相手との違いを受け止めてみて
学生の頃は同じ年齢で置かれた状況も似たような人が多かったと思いますが、大人になると事情が変わっていきます。様々な年代や自分とは異なる背景を持った人と関わらなければいけない機会の方が増え、自分と相手との違いを認めていかなければうまくいかないことも多いでしょう。誤解されやすいのですが、認めるとは完全に相手の言うことに共感することだけではありません。『私は思わないけど、そういう考えもあるのね』と相手の考えに良し悪しのジャッジをつけずに受け止めることも含まれます。
自分らしさを大切にする
人生には選択を迫られる場面が幾度となくありますが、それに対する考え方や、どのような選択をしていくかは人それぞれ。周囲と違う選択をしたとしてもそれはわがままでも間違いでもなく、『自分らしさ』です。心理学では、周囲と考え方が違うこともあっても、それを自分なりに受け入れ、そして相手にも受け入れられることでアイデンティティ(自分らしさ)が確立していきます。お互いのアイデンティティを尊重していくのが本来の大人の人付き合いなのです。
学生の頃のような人間関係から卒業できない…そんな時は
女性同士の人間関係において、違和感を感じつつも『どうしても友人の顔色を伺ってしまう…』『みんなと違うことをするのが不安』など様々な葛藤がある人もいるかもしれません。しかし、そういったモヤモヤを放置していくと、年齢を重ねるに連れてますます辛くなってしまうかも。自分の力で現状を変えるのが難しいと感じているなら、専門家を頼りながら『自分がどうありたいのか』ということを考えていくという方法もあります。自分らしくあることを大切にした人間関係が築いていけると良いですね。
AUTHOR
南 舞
公認心理師 / 臨床心理士 / ヨガ講師 中学生の時に心理カウンセラーを志す。大学、大学院でカウンセリングを学び、2018年には国家資格「公認心理師」を取得。現在は学校や企業にてカウンセラーとして活動中。ヨガとの出会いは学生時代。カラダが自由になっていく感覚への心地よさ、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングの考え方と近いものを感じヨガの道へ。専門である臨床心理学(心理カウンセリング )・ヨガ・ウェルネスの3つの軸から、ウェルビーイング(幸福感)高めたり、もともと心の中に備わっているリソース(強み・できていること)を引き出していくお手伝いをしていきたいと日々活動中。
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