NY在住パーソナルスタイルコンサルタントAsukaに聞く!サステナブルなクローゼットの作り方

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Asuka Cali
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着れなくなってしまった服との向き合い方

—— 着なくなった服について教えて下さい。

Asuka: 着なくなった洋服を表す時に、一般的には「捨てる」という言葉を使うと思いますが、わたしはその言葉を使いたくなくて「手放す」と言うようにしています。

—— 「捨てる」というとゴミのイメージがありますもんね。手放す上で大切なポイントは何でしょうか?

Asuka: 手放す服の中で再販売や寄付をする服は、誰もが着れる状態であることが大前提です。シミや穴が空いているものは失礼なので。まだ着れる状態のもので身近な方で似合いそうな方がいたら譲ったり、あとは交換会をしてみるのも楽しいと思います。

—— 身近な方が自分の大切だった服を大切にしてくれると嬉しいですし安心して手放せますね。

Asuka: はい。そういったことが難しい場合は寄付をするのも良いと思います。けれど、「場所」を選ぶ必要があります。

—— 「場所」とは?

Asuka: 寄付をする場合は、寄付をした先にどこにいくのかというのを知る必要があります。というのも、必要とされていない発展途上国に送りつけられていてゴミのように山積みになっていることが問題になっているんです。現地の産業を破壊していたり、環境問題を新たに作り出していないかということはしっかりと調べてみてください。

—— 穴が空いてしまったり、傷がついてしまった服の手放し方はありますか?

Asuka: そういった服は、リサイクルに回して新しい製品や繊維として生まれ変わらせたりする方法もありますが、自分が一度は好きで購入している服だと思うのでできればご自身で寿命を長くできるように工夫できたら素敵だと思います。例えば『ヴィジブル・メンディング(Visible Mending)』に挑戦してみてはいかがでしょうか。日本語では「見せるお直し」と意訳できますが、穴などを繕いアップデートしながら新しいデザインを楽しむ方法です。

そういった意味でも、服を買う時点で「この服がボロボロになっても直しながら着ていきたいと思えるくらい好きかなと」考えながら選んでいけることが大事かなと思います。

ライター取材後記

「オシャレをしたい」「素敵な洋服を着たい」という気持ちを持つ方は多いのではないでしょうか。何を隠そうわたしもその一人。けれどAsukaさんが10年前に感じたように、自分が良い気分になりたいだけのためにそれを作っている人々が過酷な労働環境を強いられていたり、自然環境が破壊されているのであればそれは許されないことだと思います。「知らなかった」というのは言い訳に過ぎず、それでは手遅れになってしまいます。これ以上の犠牲を出さないためにも、わたしたち一人ひとりがやるべきことを今一度考えてみましょう。

取材協力- パーソナルスタイルコンサルタント・クローゼットスタイリスト Asuka Cali

Asuka Cali
Asuka Cali

ニューヨークを拠点とするパーソナルスタイルコンサルタント、クローゼットスタイリスト。ニューヨークや世界で丁寧に、サステイナブルな方法で作られたスタイリッシュなアイテムのセレクトを通して、「あなたらしさ」を大切にしたパーソナルスタイリング、地球にも人にも優しいオシャレの始め方を提案している。一人一人に寄り添い、クローゼットのお洋服を通して良い変化を起こすきっかけを作るお手伝いをすることから、ファッション セラピストとしても親しまれている。

公式HP: Asuka M Style

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桑子麻衣子

桑子麻衣子

1986年横浜生まれの物書き。2013年よりシンガポール在住。日本、シンガポールで教育業界営業職、人材紹介コンサルタント、ヨガインストラクター、アーユルヴェーダアドバイザーをする傍、自主運営でwebマガジンを立ち上げたのち物書きとして独立。趣味は、森林浴。



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