「何だかいつもイライラする…」原因は栄養不足?!怒り・イライラを抑える【3つの栄養素】
気付けば眉間にシワが寄っている、仕事でイライラしやすい、子供やパートナーにもついカッとなっちゃう、衝動的にキレてしまう…。いつも穏やかで居たいのになぜかできない、と感じている方は多いのではないでしょうか。実は、不足するとイライラを感じやすくなる栄養素があるのです。
1.亜鉛
イライラと関連の深い栄養素は亜鉛です。亜鉛は人体に必須のミネラルで精神の安定や興奮性を抑えてくれる栄養素です。
病院の外来や健康診断で血液中の亜鉛を測定することは稀ですが、栄養学的な血液検査では亜鉛の確認は必須な程、亜鉛の不足が身体の不調や精神状態に影響しています。
イライラにはカルシウム不足と思われる方も多いと思いますが、亜鉛不足もイライラにとても関係があります。子供の成長期のイライラや反抗期にも実は亜鉛不足が隠れているんです。
亜鉛は食事から必要量を十分に賄う事が中々難しく、食事摂取基準の一日の推奨量を満たすには、毎日牡蠣を4個程食べなければいけません。不足がおきやすく、またお酒でも消費量が増えますのでサプリで効率よく補いたいミネラルです。
2.銅
銅は不足というより、体内で多くなるとイライラがおきやすくなります。銅は女性ホルモンのエストロゲンと関係があり、エストロゲンが増えると銅も増える関係にあるため、女性は銅が増えやすくイライラしやすいという傾向があります。
また、多くなった銅を減らしバランスをとってくれるミネラルが亜鉛です。体内で銅と亜鉛は1:1で存在している状態が良いバランスなのですが、亜鉛不足や女性ホルモンバランスの乱れによってエストロゲン過剰から銅も増えてしまっている方が多く、イライラが起こりやすいのです。
銅は、牡蠣、するめなどの魚介類、レバー、ナッツ、大豆、ココアなどに多く含まれています。
3.ビタミンB6
ビタミンB群の一つであるB6は「神経ビタミン」と呼ばれるくらい脳内の神経伝達物質を作る際に大きく関わる栄養素です。ビタミンB6は、興奮性を高めるアドレナリンや不安を発生させるノルアドレナリンの分解をするCOMTという酵素の補酵素として必須の働きをします。
また、COMT酵素は過剰なエストロゲンを分解する酵素でもあるため、B6が不足すると興奮性や不安の強くなる神経伝達物質が分解されず身体に残り、更に過剰なエストロゲンも多くなることから銅が増えて、よりイライラが起きやすくなってしまいます。
女性は年齢が上がっていくにつれ、身体のシステムとして自然とエストロゲン過剰になりやすいため銅も多くなり亜鉛とのバランスが崩れやすいです。更年期世代はイライラしやすいという話も分子栄養学的に考えると頷けますね。
B6の不足は血液検査を栄養学的に読むことでも分かります。肝臓の数値であるAST、ALTの差が2以上開いていたり、ASTやALTが20よりも低い数値であるとB6の不足が考えられます。これは健康診断でも測定する項目ですので是非結果を見返してみてください。
ビタミンB6はレバー、青汁、カツオに多いです。ビタミンB群のサプリメントを使うのもとてもオススメですね。
栄養でイライラとさよなら
本来はハッピーに過ごせたであろう時間を『ただの栄養不足』でイライラと過ごしてしまうのは、とても勿体ないですよね。ぜひ血液検査で測定したり食事やサプリで補ってみてはどうでしょうか。
AUTHOR
立山貴美恵
6年の闘病経験から「分子栄養学」に出会い、分子栄養学カウンセラー・カラダリビルドコーチとして活動中。症状を薬などで対処し続ける事ではなく”不調の根本原因”を探するアプローチや、体を立て直し再構築する考え方を提供。栄養、食事、代謝、ホルモン、メンタルについて記事執筆。HP『カラダリビルド』。様々な不調に悩む方へ個人カウンセリングや栄養療法クリニックでの指導を行う。食欲コントロールダイエットインストラクターとしてもオプティマルヘルスの実現をサポート。
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