「口角が切れる人」は胃が荒れている?口に現れる胃のストレス度と胃腸をケアするヨガ
口は声を出したり食事をしたり人間にとって大切な器官ですが、内臓のあるところとも密接な関係があります。
コロナ禍でマスク生活をしていると口を隠している状態ですが、口は健康状態を診るバロメーターの一つ。胃や腸の今の健康状態が反映されていて口腔内を見れば現状を知ることができると言われています。
下図を見てもらえらえば、口は消化管の入り口であると分かります。口は消化器の一部で口と胃腸はひとつづきの器官なので、胃腸に炎症があれば口にも炎症が起きやすくなります。
「口角が切れやすい」という人は胃腸の調子が良くないサインかも?!まず、口もとのチェックをしてみましょう。
口元チェック
■ 口角が切れる→胃があれている
■ 口の周りに吹き出物がある→胃があれている・胃が虚弱
■ 口がただれている、歯肉や口角が腫れる→胃がただれている
■ 唇がガサガサ→胃が乾燥している
■ 唇が白い→血が不足している
■ 唇が赤い→余分な熱がたまっている・気が停滞している
■ 口が渇いてベタベタしている→水が不足している
■ 口臭がくさい→飲食物を小腸・大腸へ移動させる胃の生理機能が弱っている
胃の経絡を見てみよう
胃経絡の始まりは「承泣(しょうきゅう)」という目の中央下のあたり。そして、胃経絡の終わりは「厲兌(れいだ)」と呼ばれる足の人差し指のつけ根、中指側になります。
また、胃経絡は口の横や腸を通っていることから、口と胃腸はとても深い関係があると分かります。今回は胃経絡にしっかり呼吸を送り、胃の生理機能を循環良くさせ滞っていたものを流すサポートができる動きをお伝えします。
胃腸を元気にする①
① 四つん這いから右ひざを曲げ、両手の間に右ひざを入れる。左脚は後ろへまっすぐ伸ばす。左ひざを一旦浮かし、胃経絡の終わりの人差し指までしっかり伸ばす。
※骨盤がどちらかに傾いてしまったり、後ろ脚がまっすぐ伸ばせない場合、曲げた脚のお尻の下にブランケットを敷き、高さをだす。
② 胃経絡の始まりと終わりを意識し胸を開き呼吸を流す。
③ 曲げた右脚を後ろへ下げ、お尻をかかとへおろす。
※反対脚も同じようにする。
胃腸を元気にする②
① 床にうつぶせになり足の甲を寝かせる。小指のつけ根からかかとのラインを床に近づける意識。また、胃経絡の終わりの人差し指までしっかり伸ばす。
② 肩の真下にひじをつき、ひじから手のひらまで床を真下に押す。
③ 息を吸いながら、胸の中心を天井に向けるようにアゴを引きながら上体を起こす。わき・ひじを締めて二の腕の外側を後ろに引きながら胸を開く。胃経絡の始まりと終わりを意識し呼吸を流す。
④ 息を吐きながら、うつぶせにゆっくり戻る。
胃腸の疲れが反映されやすい口元。口を診ることは、東洋医学の観点からも「口の望診」と言われ、とても大事にされています。今の健康状態が反映されやすいので、口の状態をチェックすることはストレスやお疲れ度をチェックすることにもつながり、未病を防ぐ一歩ともなり得ます。これから暑い夏に向かっていきますが、胃腸も元気に体調に気をつけて過ごしていきましょう。
AUTHOR
元田裕子
ヨガインストラクター。図書館司書として働いていた頃にヨガと出会う。心身がすっきり解放される感覚に魅了され、指導者資格を取得。現在は、オンラインレッスンのほか、横浜市内のヨガスタジオ、カルチャーセンター、子育て支援施設、神社などでクラスを担当。子どもから大人まで幅広い世代へセルフケアの大切さを伝えている。全米ヨガアライアンス500時間修了/龍村ヨガ指導者養成講座修了/経絡YOGA認定講師。インドのアーユルヴェーダDr.よりアーユルヴェーダ・マルマセラピーを学んでおり、アーユルヴェーダアドバイザー、マルマセラピストとしても活動の幅を広げている。
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