あなたももしかして「面倒な人」?精神科医Sidow先生に聞く、面倒な人にならないためにすべきこと
人間関係で悩み、体調を崩してしまう人も多い現代社会。前回は、私たちの周りに意外と多くいる「面倒な人」に、人生を乗っ取られないための対処法をご紹介しました。ですが、対処法を知ったからといって安心するのはまだ早い!?もしかしたら自分自身が「面倒な人」になっている可能性もあるかも。今回は、『もし世の中から面倒な人がひとりもいなくなったとしたら 面倒な人・苦手な人のトリセツ』の著者でありメンタルドクター(精神科医)のSidow先生に、自分が面倒な人にならないためにできることについてお話を伺いました。
面倒な人と関わり続けることで起こる弊害
メンタルを害されることで起こる疾患は、やはりうつ病や適応障害が代表的といえるでしょう。いじめやDVのように、直接攻撃を受けたことがきっかけで、心を病んでしまうケースもあるかもしれません。ですが、メンタルドクター(精神科医)のSidow先生によれば、精神科の現場では、患者の近くにいる「面倒な人」によって病気が引き起こされていると気付く場面が想像以上に多いそう。また、面倒な人によって苦しめられ、身体に不調をきたしていても、「精神科にかかるほどではない」と出口のない苦しみに耐え続けている方も少なくないようです。
―――いままさに、面倒な人と関わっているという人の体調やメンタルが、「こんな状態になっていたら気をつけたほうがいい」といった、精神疾患を患っている可能性をセルフチェックできる方法、見極めるためのポイントがあれば教えてください。
Sodow先生:「生活習慣が乱れることで心身にストレスが溜まり、精神疾患を引き起こすケースもあれば、ストレスが溜まっていることで生活習慣が乱れ始めるというケースもあります。どちらにせよ、生活リズムの乱れや睡眠が取れていないといった状態が、一定期間続いているような場合、これは身体から出ているSOSのサインといえるでしょう。
普段の生活ができなくなっている……という時点で、精神疾患を患っている可能性があると疑ってもいいかもしれません。単に、仕事でプロジェクトが忙しい時期だから……という場合もあるかもしれませんが、そこにストレスを感じ、いつもの生活が乱れていたらSOSのサインかもしれません」
自分が「面倒な人」にならないためにできること
どれだけ面倒な人に対する対処法を知っていて、実践できていたとしても、あなた自身が周囲にとって「面倒な人」になっていては本末転倒。必要以上に出来事を振り返って自分を責めるようなことはしなくてもいいですが、時々は自分の行動や言動を振り返るタイミングも必要であると感じます。
―――書籍では、面倒な人が45タイプ別に解説されていましたね。知らず知らずのうちに、自分も「面倒な人」になってしまっているかもしれない……そんなドキッとする内容がいくつかありました。読者自身が面倒な人にならないために、普段の生活で気をつけるべきポイントはありますか?
Sidow先生:「現代人が面倒な人になりやすい場面のひとつに、SNSでの発信があげられると思います。SNSは、ほとんどの人が使用している当たり前のツールになりました。その分『発信する内容によって、どんな受け取り方をされるのか?』という想像ができていない人がいるのも事実です。ある程度、周囲からの反応を数パターンほど想像してから送信ボタンを押すということが、面倒な人にならないためのポイントではないでしょうか。
世間からの反応を想定している人と、していない人では、リアクションが返ってきたときの自分のメンタル状態も変わってくるはずです。『否定されている』『なんでこの人はこんなことを言ってくるのだろう』といったモヤモヤを生まずに済む、ということにも繋がります。これはYouTubeなど、動画投稿でも同じことがいえます。どこまで相手の気持ちを想像できるか=自分のメンタルを守れるか、みたいなところもあると思います」
情報やライフスタイルを発信することで生計を立てている人も増えてきていますが、やり方として「炎上商法」というものがないわけではありません。そのため一概にはいえませんが、配信者として活動する人であれば、「相手の気持ちや反応をどこまで想定できるか?」という想像力も、備えておくべきひとつの才能といえそうです。
ですが、「自分のSNS投稿、普段の行いや言動を過度に振り返って反省する必要はない」ともSidow先生は教えてくれました。あまり頻繁に振り返りをしてしまうと、今度は自分の欠点探しをはじめてしまい、自分責めの方向にいってしまう人も多いそう。
自分の仕事や普段の生活、人間関係が上手くいっているときは、その瞬間を楽しんで生きていれば大丈夫……そう思うと少し気が楽になりますね!
チェックリストを使って自己診断してみよう
Sidow先生の本を読んで、「自分も面倒な人になっているかもしれない」と、気付く人は多いようです。もし、自分が面倒な人予備軍になっていたとしても、その事実に気がついている人とそうでない人では、周囲に害を及ぼす程度も変わってくるはず。
ここでは、Sidow先生の著書『もし世の中から面倒な人がひとりもいなくなったとしたら 面倒な人・苦手な人のトリセツ』の一部を抜粋し、チェックリストを用意しました。ぜひ、読者のみなさんも「面倒な人」にならないためにリストを活用してみてください!
AUTHOR
ヨガジャーナルオンライン編集部
ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。
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