【40代からの膝の痛みケア】健康に歩き続けるために鍛えるべき内側広筋トレーニング
女性の平均寿命は87.45歳と言われています(2021年の厚生労働省の発表)が、健康寿命は12.06歳短い75.39歳と言われています。健康寿命と寿命の差を縮め、長く元気に過ごしていくために今からできることは?
伸び続ける日本の平均寿命
日本におけるの女性の平均寿命は、2021年の厚生労働省の発表で87.45歳。しかし、健康寿命と呼ばれる「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」でいうと、寿命よりも12.06歳短い75.39歳と言われています。男性は、平均寿命が72.68歳に対し、健康寿命が72.68歳で、その差は8.73歳。つまり、女性の方が日常の制限がある不調を感じながら生活する期間が、約4年も長いということになります。
できることなら健康寿命を延ばし、元気に過ごせる期間を伸ばしていきたいもの。そのためのケアはいつ始めても遅くはありませんが、身体の節々に痛みや不調を感じ始める40代から、意識を高めていきましょう。
健康寿命を延ばすためにケアすべきは膝
二足歩行する人間にとって、膝はもっとも体重がかかりすく、痛めやすい関節と言われています。膝が痛くて歩くのが億劫になったり、階段を上ることがつらくなり家から出なくなる。それによって筋力がさらに衰え寝たきりになるという具合に進行する可能性もあり、膝の痛みは歩ける・歩けないの問題だけでなく生活を一変してしまうほど大きな問題です。
代表的な膝のトラブルは「変形性膝関節症」といわれる膝関節の軟骨がすり減ることにより炎症が起きる疾患。この変形性膝関節症は50代以上の中高年に多く、また男性より女性の方が1対4の割合で患者数が多いとのこと。特に40代からの女性は、膝の痛みやちょっとした違和感を放置せず対処していきましょう。
変形性膝関節症とは
初期症状(休んだり、しばらくすると痛みがなくなる)
・立ち始めで膝に違和感や痛みがある
・歩き始めで、膝に違和感や痛みがある
・朝、起き上がろうとすると膝がこわばったり、重たくて動かしづらい感覚がある
中期症状(休むとおさまっていた痛みが取れづらくなる)
・正座で座るのがツライ
・階段の上り下りで膝の痛みを感じる
・膝が腫れてきている
・O脚になったり、膝が変形してくる
末期症状(日常生活でかなり困難を感じる)
・歩行・階段昇降が困難になる
膝の痛みを予防するには?
変形性膝関節症を含む加齢による膝の痛みの大きな原因の1つは、脚の筋力の低下。ウォーキングや軽いジョギング、ヨガなどの運動習慣をつけておくことは、筋力の衰えを予防するにも効果的です。さらに膝に特化して筋力を鍛えるのであれば、大腿四頭筋の内側広筋という筋肉を鍛えましょう。
この筋肉が衰えると膝の内側が弱くなるため、膝関節が外側に引っ張られて脚がO脚にやりやすくなります。すると、膝関節の内側の骨同士がぶつかり合い、軟骨がすり減って炎症や痛みの原因になるのです。
寝たままできる!内側広筋&内もものトレーニング
1)仰向けになったら両脚を天井方向に持ち上げ、かかと同士をつける
2)かかとをつけたまま、吸って両ひざを曲げ、吐きながら両ひざを伸ばすを繰り返す。20~30回を目安に行いましょう。かかとを離さないように行うのがポイントです
AUTHOR
伊藤香奈
股関節ヨガインストラクター。会社員歴20年の長年の座り仕事&長時間通勤で、股関節と腰の痛みに悩まされる。解剖学とヨガ・ストレッチ・筋膜リリース・骨格調整などを学び自らの痛みを克服した経験をもとに、オリジナルメソッド「股関節ヨガ」を考案。「立つ・歩く・家事をする・仕事をする」といった日常の動きが楽になるほか、股関節が整うことで、美脚・美尻・むくみ解消・ボディメイクの効果や便秘解消といった女性に嬉しい効果もあると人気が広まっている。
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