悲しいニュースから傷つきやすい心を守るために「アーユルヴェーダ的悲しみとの向き合い方」

 悲しいニュースから傷つきやすい心を守るために「アーユルヴェーダ的悲しみとの向き合い方」
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最近、「戦争のニュースを見るたびに心が痛くなり、他のことをしていても頭の片隅に残ってしまい、メンタルが落ちてしまいます。」という相談を受けました。中には「自分が平和に暮らしていることに罪悪感を感じ胸が痛くなります。」という意見もありました。世の中が暗いニュースであふれている時に、影響を受け過ぎないようにするにはどうすればいいか、参考になればと思い本日の記事を書きたいと思います。

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悲しいニュースに心が影響を受ける理由

「ネガティブなニュースを毎日見続けていると、傷ついてしまう」という相談をよく受けます。昨今は暗い話題が多いような気がするかもしれませんが、それと同時に心への影響が大きくなる原因はスマホに触れる機会が多いことでしょう。現代人が1日で触れる情報量は平安時代に生きる人が受ける情報の一生分と同等と言います。

スマホからは常に情報が入ってきて、自分が見ようと思っていなくても通知やタイムラインでネガティブな情報を含む膨大な量の情報が目に入ってきますから、感情が揺さぶられたり、情報の処理に追いつけなくなるのは無理もないことです。

また、インターネットは過去の閲覧履歴から関連性のある内容をレコメンドして出すようになっているので、
一度、ネガティブな情報を見てしまうと、関連した内容が出てきて、「悲しいニュースしかない」という印象を強く持ってしまうのです。

悲しいニュースから傷つきやすい自分を守る4つの方法

必要のない情報は受け取らない

まず、1つ目は冒頭の内容ともつながってきますが、必要以上の情報を取らないということです。常に情報にさらされているだけでも五感や脳が刺激され続けるので、心身の負担になります。スマホの利用時間を1日何時間まで、と決めたり、必要のないSNSの通知を消して、通知が来たらすぐにSNSを開く、という癖をやめましょう。

スマホ
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特に寝る前やお風呂に入っている、本来ならリラックスしている時間にスマホに触るのは良くありません。また、特に気をつけて欲しいのは「ながら」です。食事中のテレビの付けっ放しや、Youtubeの流し見は、交感神経を高め消化力も弱めます。

アーユルヴェーダでは特に「食事中の怒りや悲しみ、恐れなどのストレスは体内で毒素を作る原因となる」と言います。これは交感神経が高ぶっている時は、消化器の動きが鈍くなるので、その時に食べ物が内臓に入ってくるとうまく消化ができないためです。

自分は無力と感じるのではなく、自分の行動が世界に影響を与えると捉えること

ネガティブなニュースに無力感を感じたり、戦争や災害が起こっている一方で、何不自由なく暮らせている自分の生活に罪悪感を感じてしまう人は、「あちら側の世界」と「こちら側の世界」を分けて考えています。つまり、自分の言動は、遠い地の人には影響を与えないと考えているのです。

しかし、インド哲学では全ての人の意識は繋がっていると考えます。一人一人が怒りや不安を感じるほど、世界の意識は怒りや不安のエネルギーで満たされます。逆に私たちが優しい言葉や、人助けの行動を選ぶと、そのエネルギーは世界全体のエネルギーに影響を与えます。

もっと具体的に言うと、私たちの周りの人が影響を受け、その影響を受けた人が今度は他の人に影響を与えます。
そうやって一人の言動はその先の10人、100人、1000人と広がっていくのです。

私たちが誰かを傷つける言葉を発したり、物にあたって暴力的な行動をとったら、その言葉や行動は周りの人に影響を与えるだけでなく、カルマ(業)として、自分に返ってくるかもしれないし、家族に帰ってくるかもしれないし、あるいは遠く離れた地にいる人に返ってくるかもしれません。私たちがまずできることは、温かい言葉と人助けの行動をとること。そして、周りに不安や悲しみ、怒りを抱える人がいたら、その人を手助けすることです。

助ける
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世の中には完全に良いものも、完全に悪いものもない

もう一つ、重要な考え方は、この世には完全に良いものも、完全に悪いものもないと言うことです。もちろん、戦争はいかなる理由であっても正当化されるべきではありません。しかし、歴史を紐解くときに、立場を変えてみると、どちらの側にも言い分があり、視点を変えれば悪者と思っていたものが被害者に見えたり、被害者に見えた方が実は加害者であることなどもあります。

メディアの報道を鵜呑みにして、善と悪を決めつけると、自分と対立する立場のものを否定したり攻撃しがちです。それは、新たな暴力のエネルギーを生むので避けたいことです。

善悪
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ルーティーンを守る

ネガティブなニュースで心を傷つけないように守るための方法の4つ目は、ルーティーンを守って心身の状態を整え、心穏やかでいることです。特に早起きや瞑想、セルフマッサージなどのアーユルヴェーダのルーティーンは、セロトニン神経を刺激し、感情が悪い方へ揺さぶられることを防ぎやすくします。

逆に寝坊、引きこもり、食生活の乱れなど、生活が不規則になると感情のコントロールが難しくなります。日々のルーティンをする中で、「周りの環境が変わっても大丈夫」「自分が安定していればなんでも乗り越えられる」とポジティブな意識を持つことが助けになります。

どんな状況も、捉え方次第で自分の心の反応をコントロールすることができます。厳しい状況の時こそ、思いやりの気落ちと、強い心を忘れないようにしましょう。

ルーティン
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アカリ・リッピ―

アカリ・リッピ―

アーユルヴェーダ著者・セラピスト。本場スリランカでアーユルヴェーダ医師のもと修行。帰国後、1万人の体質改善コンサルをしながら講座で実践的なアーユルヴェーダを指導。著書「アーユルヴェーダが教える、せかいいち心地よいこころとからだの磨き方」 (三笠書房)5刷。都内でサロン経営。大手企業の営業マンだった時の経験を活かし、「忙しい人でも無理なくできる」現代的なアーユルヴェーダを発信。



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