免疫低下、血糖値や血中脂肪値の上昇…ストレスが体に与える影響と【ストレス対処に有効な5つの方法】

 免疫低下、血糖値や血中脂肪値の上昇…ストレスが体に与える影響と【ストレス対処に有効な5つの方法】

ある医師が、ストレスに支配されたときに私たちの体に何が起こるのか、そしてその対処法を紹介します。

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私たちはいつの間にか、ストレスや疲れを感じていることは名誉なことだと考えるようになりました。誰かに元気かどうか尋ねると、たいていは「忙しかった」「大変だった」と答えが返ってきます。もちろん、私たちにはやるべきことがたくさんありますが、なぜこのような形で公にするのでしょうか?疲れていることや、ストレスの多い生活をしていることを誇りに思うのはなぜでしょうか。いつの間にか、それが成功や達成の代名詞になってしまったのです。しかし、実際のところ、常にストレスにさらされていることは、体にとって良いことではありません。

幸運なことに、科学者たちはストレスに関してより多くのことを明らかにしており、それが結果的にストレスとうまく付き合うための助けとなっています。最近、イェール大学の研究者たちは、人間を対象に、ストレスを感じたときに作られる神経接続を特定することに成功しました。イェール大学の児童研究センターと神経科学部の教授であるラジータ・シンハは、「今回の発見は、複数のターゲットに合わせた治療的介入に役立つでしょう」と述べています。

ストレスが体に与える影響

研究によると、ストレスは実際に脳の配線を変えたり、再構築したりすることがわかっています。感情や記憶を司る大脳辺縁系に影響を与える可能性があります。また、新しい研究では、ストレスを感じたときに放出されるノルエピネフリンがタンパク質の合成を抑制することがわかっています。

影響を受けるのは脳だけではありません。「The Emotion Code(エモーション・コード)」の著者であるブラッドリー・ネルソン博士(D.C.)は、「マウスを使った研究では、強いストレスを受けたマウスの脳には身体的な変化が起こり、うつ病や不安症になりやすいことが明らかになりました」と言います。ネルソン博士によると、その他の副作用として、免疫機能の低下、血糖値や血中脂肪値の上昇などがあるそうです。

ネルソン博士は、「慢性的なストレスは、炎症反応、つまり外傷や怪我に対する体の反応を調整する能力を失わせます」と述べています。「さらに現在、別の興味深い研究によって、ストレスによって引き起こされる体内の炎症レベルは、人がストレス状況に応じて選択する感情に直接関係していることが示されています。ネガティブな感情を選択すれば、より多くの炎症を選択していることになりますが、ストレスのかかる状況でも明るく受け入れて対応することを選択すれば、炎症レベルは低くなります。炎症は、アレルギー、消化器系疾患、糖尿病、心臓病、がんなど、多くの病気の根本的な原因であると考えられています」。

慢性的なストレスを抱えていると、病気にかかりやすくなったり、うつ、不安、アレルギー、疲労などの症状が出たり、関節や筋肉の痛みが増したりすることがあります。

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By ASHLEY LAURETTA
Translated by Hanae Yamaguchi

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ヨガジャーナルアメリカ版

ヨガジャーナルアメリカ版

全米で発行部数35万部を超える世界No.1のヨガ&ライフスタイル誌。「ヨガの歴史と伝統に敬意を払い、最新の科学的知識に基づいた上質な記事を提供する」という理念のもと、1975年にサンフランシスコで創刊。以来一貫してヨガによる心身の健康と幸せな生き方を提案し続けている。



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