【禅宗の僧侶が伝授】今こそ知りたい!心がすっと軽くなる「禅語法話」

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【禅宗の僧侶が伝授】今こそ知りたい!心がすっと軽くなる「禅語法話」

物事の見方や考え方をちょっと変えるだけで、抱えている悩みが軽くなることがあります。そのための気づきを与えてくれるのが、仏教の教えをもとに僧侶が話し聞かせてくれる「法話」です。悩み多きこの時代、曹洞宗の僧侶である河口智賢さんによる法話から心のモヤモヤを晴らすヒントを探してみませんか。

世界のエグゼクティブが実践!国境を超えて広がる禅(ZEN)の教え

禅は海外で「ZEN」として広まり、Appleの共同創業者であるスティーブ・ジョブスが禅(ZEN)から派生したマインドフルネスを実践していた話しは有名ですが、ほかにもGoogleやFacebookの企業研修でも瞑想が取り入れられています。ビジネス界では禅が意識や行動にどのような変化をもたらしているのでしょうか。

「私も日本国内の企業に講演に行く機会がありますが、禅(ZEN)を通して経営者や社員の間に利他の精神を養い、会社のより良い成長につなげたいという思いを感じます。会社の発展には利益の追求が不可欠ですが、自分だけが富を得ようとするとひずみが生じるものです。仏教では『利益』とかいて『りやく』と読み、まずは社員やその家族を守り、お客様に喜びを提供する、または地域貢献や社会貢献など相手のためにして差し上げようという利他的な行動の結果、その『御利益』として会社が潤うという循環を作ることが発展を続けるための秘訣です。そうした意識変容、行動変容のツールとして禅(ZEN)が注目されていると感じます」(河口智賢さん)

禅
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心を楽にする「禅語法話」を悩み別に解説

お悩み:「つねに過去の後悔と、未来への不安に捉われて気持ちが落ち着きません」

「私たちを悩ませる捉われ事の多くは、過去への後悔と未来に対する不安です。しかしこれから先、同じ事でつまずかないための学びと捉えれば過去の失敗を悔やむ必要はなくなります。未来とは、過去と今の積み重ねのうえにあるため、今この瞬間を一生懸命生きることで見えない未来に対する不安は減っていくのではないでしょうか。道元禅師は『因果の道理、歴然(れきねん)として私なし』と説いており、この教え通り善い行いは善い結果を、悪い行いは悪い結果を生むので、今日のこの一瞬を大切に生きることに意識を向けてください。

また人生には雨の日もあれば、晴れの日もあります。雨が降るから晴れた日の心地良さを実感でき、晴れて暑い日に降る雨は涼感と実りをもたらします。良いときだけでなく悪いと感じることにも意味があり『日々是好日(にちにちこれこうじつ)』と捉え、今この瞬間こそが自分にとって必要と思えば、過去と未来に対する捉われを手放すことができます」(河口智賢さん)

雨
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お悩み:「SNSの投稿やコメントに嫉妬したり、傷ついたり…でも止められません。情報に振り回されずにいるには、どうしたらいいでしょうか」

「強い執着心は自分を苦しめる原因になります。最近ではスマホを使って常に情報を集めたり、SNSのいいねやリツイートの数が気になったりして、スマホを手離せない人は多いのではないでしょうか。ひとつの物事に心が偏り過ぎると正しい判断ができなくなるため、一旦抱えている執着心を手放し、客観的に状況を眺める時間を作ってみましょう。

仏教では、このように一切の執着から離れることを『放下着(ほうげじゃく)』と言います。自分を客観視する方法は、例えばスマホをオフにして30分間坐禅を行い、自分の心がどのように変化するかを観察します。その30分間を穏やかに過ごせればスマホに捉われ過ぎていたなと気づくことができ、本当に必要な物事と共にもっとシンプルな生き方ができるようになります。禅(ZEN)は自分にとって不要なものをはがしていく引き算の教え。あまり必要ない物事に対しては距離を置く、手放すという選択もより良く生きるには大切です」(河口智賢さん)

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プロフィール/河口智賢さん

河口智賢さん

曹洞宗耕雲院副住職(山梨県都留市)。曹洞宗大本山永平寺で修行を積み、現在は副住職の傍ら曹洞宗布教師、梅花流師範、全日本仏教青年会理事、全国曹洞宗青年会第22期副会長を経て地域、学校、行政、企業と交流し「禅」の魅力を発信。主な活動はオンライン座禅会、精進料理教室、講演、子ども食堂、ヨガとのコラボレーション企画など。映画『典座-TENZO-』に主演、製作も行い第72回カンヌ国際映画祭で高い評価を受け、マルセイユ国際映画祭では観客賞を受賞している。「オンライン坐禅会」毎週日曜日朝6時〜7時、毎週月曜日夜9時〜9:20開催。禅の食べ方教室「典座教室」毎月月末開催。

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ヨガジャーナルオンライン編集部

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ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。

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