【免疫アップ&夏の熱中症対策にも】カンタン混ぜるだけ!発酵食品「塩こうじ」の効能と作り方
塩こうじの作り方をご紹介します。
【 材料 】
生麹の場合
生麹 200g
塩 60g ※天然の塩をお使いください。
水 200ml
乾燥麹の場合
乾燥麹 150g
塩 50g
水 200ml
【 作り方 】
1,麹を大き目のボールに広げて、食塩を全量振りかける。
2,麹が割れるくらい強く握って「塩キリ麹」を作る。
3,10分程度そのまま置く。
4,約40℃の水を前面にかかるように注ぐ。
5,30分~1時間置き、麹が柔らかくなるようになじませる。
6,両手ですり合わせ、粘りを出しミルク状にする。
7,容器に移し、軽く蓋をして涼しい場所に置き、毎日1回清潔なスプーンでかき混ぜる。
8,容器の中の粒が菌により分解され、柔らかく、混ぜてみて程よいとろみが出てきたらできあがり。
9,蓋をしっかりしめて冷蔵庫で保存。使用の際は綺麗なスプーンですくい、半年ほどで使い切りましょう。
出来上がりの目安:7~10日(夏場の場合)
※素手に抵抗がある場合は、スプーンやヘラを使って混ぜても問題ありません。
塩こうじを作る際のアドバイス
◆季節や食べている物によって「こうじ」を変えてみましょう
前ページでお伝えしたように、こうじは米こうじの他、麦から作られた「麦こうじ」、大豆から作られた「豆こうじ」などがあります。お米から作られる「こうじ」の中にも白米から作られた「米こうじ」もあれば、玄米から作られた「玄米こうじ」もあります。白米よりも玄米の方がミネラルが豊富のため、玄米こうじを使ったこうじ作りもおすすめです。また、私たちが日常取り入れている「味噌」が豆と米麹からできているため、栄養のバランスを考え、「麦」を使った「麦こうじ」も良いでしょう。(お米は「ご飯」として食べるため、お味噌を麦みそに変えるのもおすすめです。)
◆夏場や初心者は「米こうじ」から始めてみましょう
玄米や麦の外皮は雑菌がわきやすく、白米よりも麹菌の繁殖に時間がかかるため、初めての方は白米の「米こうじ」から始めてみると良いでしょう。
◆発酵食品を作る際の容器
菌は生きています。塩こうじやお味噌などを保管する際にプラスチックやビニールなどの容器に入れると、溶けたりにおい移りの恐れがあります。容器はガラス製の容器や瓶をおすすめします。
◆カビを見つけたら
発酵と腐敗は紙一重。米こうじの表面や蓋にはどうしてもカビが浮いたり着く場合があります。一日一回かき混ぜる際に見つけたら、スプーンですくったり紙でぬぐうなどしてカビを取り除きましょう。味噌もそうですが、混ぜ込んでしまっても菌が分解するので安全と言われていますが、腐敗につながる恐れがありますので取り除くのが賢明です。
※カビの中にも良いカビもあり、例えば糠味噌の白カビは「産膜酵母」と言われ良いカビとされています。
◆できあがりの状態がよくわからない場合
塩こうじは変化の少ない発酵食品ですので、できあがりの判断が少し難しいかもしれません。米こうじはできあがるとカサが増し、甘い香りがし、指で簡単に潰せるくらい柔らかくなります。あまり長時間放置し過ぎて過醗酵になり酸っぱいにおいがしてくる前に冷蔵庫に入れて保管しましょう。
塩こうじを使ったレシピ
塩こうじのレシピはインターネットや書籍でもたくさん紹介されているかと思いますので、こちらでは色々と応用していただけるようなレシピのヒントをご紹介します。
◆タンパク質を柔らかくする
お肉やお魚の下味として調理の10分~30分前に漬け込むだけで、火を通した後の柔らかさとうまみが格段に増すことはご存知の方も多いかと思います。その他にもお刺身に塩こうじとお醤油を漬け込んだ「漬け」はお刺身も柔らかくコクとうまみが増すのでお勧めです。タンパク質を分解するため味が染み込む時間が短くて済むのも嬉しいですね。ただし長時間漬け込んでしまうとお刺身が溶けてしまいますので、10分程度でじゅうぶんです。オリーブオイルと混ぜてカルパッチョにするのも良いでしょう。
また、塩こうじは塩分量が高いため、食品の保存性を高めます。多く買い過ぎたお肉やお魚を凍らせる前に塩こうじに漬け込んでから冷凍するのも良いでしょう。
※塩こうじは焦げやすいので、焼く前に表面について塩こうじを少し落としてから焼くと綺麗に焼けます。
◆塩の代わりに
野菜炒めなどの味付けの塩の代わりに塩こうじを入れるのはもちろんのこと、水炊きや肉じゃがなど「旨味」を引き出したいお料理にもおすすめです。塩こうじは火を通さなくても食べられますので、野菜の塩もみなどの代わりに塩こうじを使うと、こうじの白い粒がアクセントになって一味違う食感になります。納豆の調味料としても良いですね。
※塩こうじが上手にできたか心配な方、塩こうじ独特の香りが苦手な方は火を通しての調理をおすすめします。
◆塩こうじに向かない料理
麹はでんぷんやタンパク質を分解してしまうため、おにぎりなどでんぷん質の固形が難しくなります。おにぎりに塩こうじを入れて握るとどんなに強く握っても崩れてしまいます。また、じゃがいもなどのでんぷん質のものに混ぜるとパサパサになり、味もぼやけてしまうため、ポテトサラダなどは不向きです。
それを逆手に取ったのが「チャーハン」どうしてもパラパラしな場合は塩こうじを入れてみてください。美味しくできるはずです。
◆火を通したら菌が死んでしまうのでは?
菌は30~40℃で急速に増殖、0℃以下/60℃以上ではほとんど増殖しない、70℃以上の加熱(25分以上)によってほとんどの菌が殺菌される、と言われています。しかし近年では、死んだ菌も細胞のエサとなり細胞が活性化されることがわかってきています。非加熱・加熱にかかわらず発酵食品は積極的に摂ることをおすすめします。
いかがでしたでしょうか。塩こうじは常備しておくとなにかと重宝する調味料のひとつです。菌を味方につけ美味しい「塩こうじ料理」で免疫力を上げ、暑い夏を乗り切りましょう!
AUTHOR
半田葉子
バウエル腸セラピスト/vegan菓子 [ 素果子|sugashi ] 店主 幼い頃から環境問題に興味を持つ。20代に心身のバランスを崩したことをきっかけに「からだに入れる選択」「免疫力」「心と身体のバランス」「出す力」の大切さに気づき、自然生活に活かせる食や腸を学びはじめる。会社員、自身のカフェでの菜食調理、地方veganカフェの立ち上げやメニュー提供、海外のオーガニック事情調査、腸講師などを経て、「からだ想いのお菓子を」とオンラインストア [ 素果子|sugashi ] を始動。お菓子作りを続ける傍ら、 長年のマクロビオティック生活と自身の経験や知識を活かし、個人の体質改善カウンセリング・腸マッサージの施術を行っている。InstagramID:kurashinotane_
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