老けたくないなら「こんがり焼く」のは今すぐやめるべし!その理由とは
「こんがり」は体に悪い!?
茶色い焼き目のついたトースト、パンケーキ、ワッフル、食欲をそそるカリッと上がった唐揚げや揚げ物……。そんな「おいしそうな焼き色」が、まさか老化の原因を作っているなんて! なぜ「こんがり」が体に悪いのか? 『20万人を診た老化物質「AGE」の専門医が教える 老化をとめる本』(フォレスト出版)の著者で、老化の研究を続け数々の著書を発表している牧田善二医師に、その理由を教えてもらいました。
加熱が老化の原因「AGE」を生み出す
老化は、体内で発生する「AGE(終末糖化産物)」が引き起こしていることが、最近の研究で判明しました。
「AGEは『肌のコゲ』といわれており、タンパク質や脂肪にブドウ糖が結合(糖化)し、生まれる物質です。AGEは老化の元凶だけでなく、命に直結する病気を発生させるなど、人類最大の敵と言っても過言ではありません」(牧田医師)
そんなAGEが体内に入るためには、2つのルートがあります。
・体内の糖質・タンパク質が体温で結びつく
・AGEを含む食品を食べる
AGEを多く含む食品とは、一体どんなものでしょうか?
「こんがり」はAGE過多のサイン!
パンケーキの材料である、小麦粉や砂糖は「糖質」です。そこに卵の「タンパク質」を加え、加熱することで「AGE過多の食品」が生まれます。
「タンパク質(アミノ酸)と糖質を一緒に加熱すると褐色になることを、メイラード反応と呼んでいます。メイラード反応があるということは、同時にAGEが大量発生している、ということなのです」(牧田医師)
メイラード反応が起こっている料理=AGE過多=老化の元凶!
「こんがりおいしそうな焼き目のついた食品」は、美容や健康の視点から見ると、悪者でした。
AGEは体外に排出されにくい
「体内で発生したり、口から取り込んだAGEは、吸収され溜まると、なかなか体外に排出されません。それは体内のあらゆるところに溜まって、組織を壊し、老化の原因になります」(牧田医師)
最近なんだか、肌のたるみが気になると感じたら、それはAGEが引き起こしている、老化なのかもしれません。体に溜まったAGEは、肌のハリを支えるコラーゲン繊維とエラスチン繊維に直接的なダメージを与えています。それぞれの繊維の働きを妨害することで、たるみやシミが増えているのです。
若々しさを保つためにすべきこと
「老化が怖いからといって、AGEを全く摂らない生活は不可能です。ですが、できる限り老化を防ぎたいなら、できるだけメイラード反応を起こしている食品を食べないこと。AGEを引き起こす糖質を制限することに加え、下記の行動を同時に行うことで、若々しさを保つことができます」(牧田医師)
お茶でカテキンを摂る
ポリフェノールの一種「カテキン」には、AGEを防ぐ効果が確認されています。
ビタミンB群を摂る
B1は糖化を抑制、B6はAGE値を低下させます。
筋トレをする
高血糖はAGE蓄積の元! 筋肉を増やせば血糖値を下げる効果が高まります。
ウォーキングをする
食後すぐに行うと、高血糖を予防できます。
ほんの少し生活習慣を変える、できるだけ加熱されていない食品を選ぶ。たったこれだけで、年齢に関係なく、老化の元凶AGEの発生を抑えることができます。
教えてくれたのは……牧田善二先生
医学博士。糖尿病などの生活習慣病を扱う専門クリニック「AGE牧田クリニック」院長。世界アンチエイジング学会に所属し、エイジングケアやダイエットの分野でも活躍。これまでに、延べ20万人以上の患者を診察。著書に『20万人を診た老化物質「AGE」の専門医が教える 老化をとめる本』(フォレスト出版)がある。
AUTHOR
ヨガジャーナルオンライン編集部
ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く