「子供が生まれてから夫との関係が良くない」関係改善のカギを握るものは?臨床心理士が答える
臨床心理士でありヨガ講師である筆者が皆さんの悩みにお答えするシリーズ。カウンセリングやクラス、SNSなどで皆さんから頂いた質問について、心理学の知識やカウンセリングの手法、ヨガのマインドに基づきながらお話ししていきます。
お悩み「家事育児にあまり協力的ではない夫に悩んでいます」
Q:子供が生まれてから、育児や家事に追われて1日を過ごすのがやっとな状態。そういった私の状況をわかっているはずなのに、夫はあまり協力してくれません。それを問い詰めると、向こうも機嫌が悪くなってしまい、以前より関係が悪化してしまったような気がしていて…。どうしたら良いのでしょうか。
コミュニケーションの"回数"よりも"質"に目を向けてみましょう
A:お子さんが生まれたことで環境もガラッと変わり、そして日によって変わっていくお子さんの状況、その中で家のこともやらねばならないとなると、とても大変だろうと思います。そういった中で、一番の理解者であるはずのパートナーとうまくいかないというのは悲しいですよね。ご夫婦間のうまくいかなさについてのご相談を頂く中で感じるのが、多くの場合が【コミュニケーション不足】によって問題が大きくなっているということです。これは、話す機会の多さなどのコミュニケーションの回数というよりも、伝えたいことが明確になっているか、気持ちが伝わっているかなどのコミュニケーションの質がポイントであるような気がします。そこで今回は、【DESC法】というコミュニケーションスキルを具体例と共に紹介したいと思います。
夫婦間のコミュニケーションの質をグッと高める【DESC法】とは?
子育て以外にも、夫婦間では話し合わなければいけないこと、解決しなければいけないことがたくさんありますよね。そんな時にオススメしているコミュニケーションスキルが【DESC法】と呼ばれるものです。DESC法を活用することで、相手に自分の気持ちをしっかり伝え、それと同時に相手にも選択肢を与えながら、問題解決をしていくことができます。
下記の4つのステップを踏んでいきましょう。
Describe(状況を描写する)
自分が相手と話し合いたい、あるいは解決したいと思っていることを客観的に、そして具体的に伝える。また、自分の考えや相手に対して困っている具体的な言動や行動を例として取り上げる。
例:『子供が生まれてから、育児と家のことでいっぱいいっぱいになってるんだよね』
Express(表現する)
Describeで伝えた事柄について、自分がどう考えているか、自分の気持ちを表現する。
例:『仕事が大変なのは分かっているけど、家のことも手伝ってくれるとうれしいな』
Specify(具体的な提案をする)
相手にしてほしい行動や妥協案、解決策などを具体的に提案する。(なるべく相手が実現可能なものであると良いです)
例:『一度家事の分担など話し合いたいんだけど、週末時間作ってくれない?』
Choose(選択する)
Specifyで伝えた具体的な提案に対して、相手からYesの反応が来た場合、Noがきた場合を想定して答えを用意しておく。
例:Yesの時『ありがとう、そう言ってもらえて安心したよ』
Noの時『あなたにも予定があるのは知ってるよ。そしたら他の都合の良い日を教えて』
まずは話せる関係作りから
こうしてDESC法について知ると、『難しい』『違和感がある』と感じるかもしれません。ヨガのポーズに例えるなら、最初からできたわけではなく、練習を重ねることによってできるようになった、という人の方が多いのではないでしょうか。それと同じように、コミュニケーションにも練習することで身につき、スムーズに使えるようになっていきます。しかし場合によっては、DESC法を行う前に、大切なことを話し合える関係作りを先に行う方が大切です。当人同士で行うのが難しい場合は、専門機関で相談してみるのもひとつ。お二人にとって最適な方法が見つかることを願っています。
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