【SNSをやめられない人へ】1日を幸福で神聖な実践に変える「7つの儀式」
間も無く発売のトレイシー・スタンレーさんによる新刊「ラディアント・レスト(Radiant Rest)」から今回ご紹介する抜粋内容では、彼女はヨガの実践の取り組み方を見直すことで、日々の暮らしの中、私たちの表情や目の輝きが変化するのを実感できるとしています。
私が20年以上指導してきた中、人々がヨガの実践の障壁になっているとよく指摘していたのは時間でした。私たちは、外部に焦点を当て、常にデータと情報を収集し、「いいね!」を通じて承認を求め、外部にリンクしているデバイスの電源を切るのが毎日24時間・毎週7日間難しく、強烈なFOMO(Fear of missing out:見逃しの恐れ)に屈する生活を作り出しました。この存在によって、私たちの内面の風景、ひたむきに実践すること、スピリチュアルな学び、私たち自身の健全さと幸福のためだけに喜びやリラックスをもたらすものを探求する余地がほぼない状態です。
選択をする
絶えず変化し、本当に真実を語る情報源ではないものと引き換えに、一貫して内面(精神)生活の重要性を否定する選択をするときというは、私たちは承認と意味を外部に求め続けています。
それは気晴らしと呼ばれ、それに屈することによって、私たちは自分の力を逃がしています。永続的な幸福をもたらすことは決してできないものを追いかけることで、私たちが持っているすべてのエネルギーは分散され、無駄になります。それらの気晴らしがどれだけ輝いていようとも、あなたの内面にホームを作る永遠の光ほどの輝きはありません。
おそらく皆さんも、目で見えるものを超える何かが存在すること、力強く前向きな一面があなたの中にも存在することを直感的に感じたことがあるでしょう。暮らしの中には圧倒的な要求が溢れ、まるで自分の一部を失ったように感じたことがあるかもしれません。しかし、ヨガの知恵は、勢いよく活気に満ちた輝きこそが私たちそのものであることを教えてくれます。
ニッシャラ・ジョイ・デヴィさんは、私のお気に入りのヨガ・スートラ第章36節viśokā vā jyotiṣmatī(ヴィショーカー ヴァー ジョーティシュマティー)を次のように訳しました:「内なる究極の光とこの上ない至福の光への献身を育みましょう」。このスートラは、私たちの条件付けや人生経験に左右されない全ての悲しみを超えた私たちの内なる光を意味します。それは決して汚れません。それは純粋で、幸福に満ち溢れ、永遠です。あなたが名前を授かる以前にそこに存在し、まだ肉体を持つ以前に存在し得るのです。私たちの人生の目的の一部は、この輝きを味わうことだと私は信じています。多くのヨガの伝統において、光は心臓の「洞窟」、つまり最も深い窪みの中にあると言われています。
残念ながら、私たちの焦点が常に外側に向けられていると、この内なる光を経験する機会は得られません。洞窟にでも暮らしていない限り、現代の生活では外に焦点を合わせる以外に選択肢がないように感じるかもしれません。私たちが家族、仕事、両親、ペットなどの責務や義務を背負いながら、ハウスホルダー(家事を切り盛りする人)としての生活を送っていると、ヨガを実践する時間がほとんどないように感じることがあります。
しかし、有意義で効果的な「実践」が1時間または90分である必要があると誰が言ったでしょうか?それは、精神的な自由につながる生涯の実践としてではなく、ウェルネス製品の販売促進のためのヨガの宣伝に由来しています。あれこれ線引きするのではなく、人生全てをスピリチュアルな実践として捉えたらどうでしょうか?
実践方法を見直す
人生がどれほど速く進んでいて、やるべきことがいくつあっても、私たちは実践する時間と空間を持っています。私たちは実践の捉え方を見直し、日常生活の中で実践を行える無数の機会を使うことができます。人生は私たちの実践そのものになり、私たちは心の祭壇に逃げ込むことができます。実践によって、私たちは人生が神聖であることを意識し、日常生活の中で輝きの質を体験することができます。あなたの実践を24時間周期として捉えてみましょう。あなたの一日に組み込むことができる呼吸、マントラ、ポーズ、ムードラ、瞑想が、
あなたのハウスホルダーとしての流れを作ります。24時間の実践は、目覚め、夢を見ているとき、深い眠りなど全ての意識の状態を通して行えます。家族の世話をしたり、通勤したり、会議の準備をしたり、オンライン授業を行ったり、子供をお風呂に入れたり、寝かしつけたりするとき、それがあなたをサポートする毛布のような存在になってくれます。ハウスホルダーとして、私たちは全ての日の出、全ての呼吸、呼吸の間の全てのポーズを神聖なポータル(入り口)に変えて実践することができます。
最も強力なポータルは、あなたが眠りに落ちるとき、そして目覚めようとしている瞬間です。そして、起きている時間帯に存在感と優雅さという新たな色合いを添える24時間の実践フローを作ります。あなたにとって時間と実践との関係が変化し始めていることに気付くかもしれません。そうすれば、より長く深いリラクゼーションの実践も取り入れられるようになるでしょう。
AUTHOR
ヨガジャーナルアメリカ版
全米で発行部数35万部を超える世界No.1のヨガ&ライフスタイル誌。「ヨガの歴史と伝統に敬意を払い、最新の科学的知識に基づいた上質な記事を提供する」という理念のもと、1975年にサンフランシスコで創刊。以来一貫してヨガによる心身の健康と幸せな生き方を提案し続けている。
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