力を入れてもいいの?ヨガではNGだと思っていたけれど、時にはしてもよいこと
ヨガをする時は△△せずに〇〇しましょう、と言われることがあります。そうする方が体を動かしやすい、心地よくいられるという理由からですが、しないことをする方が良い場合もあります。どんな時でしょうか…?
口で呼吸をする
「ヨガは鼻呼吸で」と一度は聞いたことがあるのでないでしょうか?鼻呼吸によって、呼吸の速度がゆったりとして心を落ち着けることができること、口と比べて一度にたくさん吸ったり吐いたりができない分呼吸に集中しやすくなる、外の冷たい空気が体内に入るまでに温まること、口呼吸による口や喉の乾燥を防ぐことができるといった理由があります。
けれども、ポーズをとっている最中に頑張りすぎて体に余計な力が入ったり、呼吸が止まってしまうような時はありませんか?そんな時には一度ため息をつくように口から大きく吐き出すと、心も体もゆるむ感じがするのでおすすめです。一旦力を抜いてからまたポーズに戻ってみましょう。
シャヴァーサナで力を入れる
クラスの最後に行われる休憩のポーズ、シャヴァーサナ。「体の力を抜きましょう」「リラックスしましょう」と言われますが、簡単そうでそうではないこともあります。動かずにじっとしているのに慣れていない場合や心がモヤモヤしている時には、シャヴァーサナの時にどうやって脱力したら良いのかわからないことも。そんな時にはあえて全身にぎゅっと力を入れてみると良いでしょう。握りこぶしをつくる、肩を耳の方へ近づける、つま先をすねのほうへ向けるように足首を曲げる、目をぎゅっとつぶって顔に力を入れるなどして、その後口で息を吐きながら一気に脱力して、力が入った時と抜けた時の違いを感じます。「緊張と弛緩」という真逆の体験をすることで力を抜いた時の感覚をつかんでみましょう。
目を閉じない
瞑想やシャヴァーサナでは目を閉じるのが当然だと思う人が多いかもしれません。目を閉じることで外部の余計な情報から離れて自分の内側を感じやすくするためですが、人によっては落ち着かなかったり、不安を引き起こす原因になることもあります。そんな時は目の前に見えるものや、シャヴァーサナの時は天井の一点をぼんやりとやさしく見つめていてもOK。気が散らなければ大丈夫です。
鼻呼吸、力を抜く、目を閉じるはヨガの基本だから反対のことはしない…と思いがちですが、時と場合によっては反対のことをする方が良い場合もあります。心と体の様子を感じながら臨機応変におこなってみてください。
ライター/吉田加代子
オーストラリア・ブリスベン在住。日本とオーストラリアでの会社員生活を経てヨガティーチャーに転身。2012年より在豪日本人やローカルの人たちを対象にヨガクラスをしている他、ヨガアプリ「Down Dog」の日本語翻訳とナレーションを担当。オーストラリアのゆったりした環境の中、ヨガで日々心地よく暮らすことを心掛け、一人でも多くの人にヨガを身近に感じてもらえることを目指して活動中。Instagram:@kayoko_yo
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く