【体が硬い人ほど効く「ボール」を使ったほぐし方】たった30秒!癒着がはがれる「筋膜リリース」
股関節を柔らかくしたくても、むやみにストレッチをするだけでは叶いません。股関節まわりの筋肉を包む筋膜をゆるめ、もともと持っている可動域を取り戻す「筋膜リリース」を廣田なお先生が伝授!
筋肉同士の癒着をほどき本来の動かしやすさに
長時間座りっぱなしや運動不足になりがちな現代人は、筋肉を動かしていないぶん固まりやすく、筋肉を覆う筋膜が癒着していることも。そこで、いきなり運動やストレッチをするよりも、まずは筋膜をゆるめることで可動域も柔軟性もUPすると廣田先生。
「筋膜リリースは、筋肉の境目や腱などをほぐすことにより、くっついた筋膜の癒着をほどくのが目的。それにより、一つひとつの筋肉がスムーズに動かしやすくなり、柔軟性が高まるんです。今回は股関節の可動域を司る、太腿の前、後ろ、内側、お尻の筋膜をゆるめる方法をご紹介します。さらに筋膜がゆるんだあと、股関節の動きに関わるインナーマッスルのストレッチと筋トレを行うと、より効果的に可動域を広げることができます!」
お尻をリリース
大臀筋と中臀筋の境目をほぐす
しゃがんだ状態から立ち上がるとき、お尻の筋肉は使われますが、現代生活ではあまり行われなくなった動き。そのため、お尻は弱化して股関節の動きを妨げる結果に。大臀筋と中臀筋の癒着をゆるめると、股関節まわりの動きも良くなります。
ボールを使って
境目ラインに沿ってボールを移動
仙骨の横から大転子に向かうラインが、大臀筋と中臀筋の筋膜が重なり合う境界線。そこにボールを当てて揺らすことでほぐします。
◆やり方
横向きで左足首を右膝にかけたら、仙骨の横から大転子までの斜めのライン=境目ラインをイメージし、ライン上でボールを小刻みに揺らす。反対も。
タオルでもOK!
これでもOK!
脚を4の字にするのが辛い人は、膝を揃えたまま大転子にボールを当ててほぐしてもOK。
POINT
お尻が伸びた状態で刺激するほうがリリース効果は高まるので、脚はなるべく4の字に。
大臀筋と中臀筋の境目は仙骨の横から大転子に向かう、斜めのライン。まず仙骨の横からスタート。
仙骨の横にボールを当てて30秒揺らしたら、斜め下にずらして同様に30秒揺らす。
さらに大転子に近づくライン上に、斜め下にボールをずらしたら、同様に30秒揺らす。
腿の付け根の外側にある大転子の下にボールを当てて30秒揺らし、仙骨の横まで戻る。
手を使って
ボールがなくても、同じ境目ラインを指で押しながら揺らしてもゆるみやすい!
仙骨の横を親指で押しながら2〜3回揺らして。強めに押すと効果的。
ボールと同様、仙骨の横から大転子に向かう斜めラインに沿って指をずらして押し揺らす。
大転子付近を押すときは、人差し指など押しやすい指に替えてもOK。 仙骨〜大転子までを5往復。
ボールや手がキツいときはローラーでもOK!
ローラーの凸凹を境目ラインに当て、体を上下に揺らしてほぐしながら、境目ラインを往復。反対も。
POINT
境目ラインに対して垂直になるようにローラーを当てるのがコツ。ボールや指同様、なるべくピンポイントで刺激して。
教えてくれたのは...廣田なお先生
ヨガインストラクター。美筋ヨガインストラクター。「ほぐす+のばす+鍛える」を組み合わせた「美筋ヨガ」は、しなやかなボディを目指す女性に大好評。「美筋ヨガ」オンラインサロン主宰。TVや雑誌、ラジオにも多数出演する。
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