正月に増えた体重は食べて落とす!「精進けんちん汁」のレシピ|管理栄養士が教える健康スープ

 正月に増えた体重は食べて落とす!「精進けんちん汁」のレシピ|管理栄養士が教える健康スープ
Kazuki Maruo
圓尾和紀
圓尾和紀
2021-01-17

旬の食材、発酵食品…先人たちの知恵や工夫がたっぷり詰まった「和食」は、私たちを健やかな心身に導き、腸内の環境を改善することで健康やスリムな体形も叶えてくれます。食の欧米化が進んだ現代社会で、今こそ昔ながらの「和ごはん」に立ち返りませんか?一汁一菜でなくてもOK!手軽に日常の食卓に取り入れられる和風スープレシピを、管理栄養士の圓尾和紀さんが連載形式で教えてくれます。

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この年末年始は寒さも厳しく、家でゆっくり過ごされた方も多かったのではないでしょうか。食べる量が増えて動く量が減ると、どうしても体重に跳ね返ってきてしまうもの。

なるべく早く増えてしまった体重を元に戻したい。こんな時こそ、日本の伝統スープの力を借りましょう。今回は根菜類をたっぷり使った精進けんちん汁のレシピをご紹介します。

そもそもけんちん汁の由来は?

「けんちん汁」というと、学校給食に出てきた記憶を思い出して懐かしくなる方も多いかもしれません。口にするとやさしいほっこりとした風味がどこか気持ちを和らげてくれます。

そもそもけんちん汁の由来は何かというと、鎌倉にある建長寺(けんちょうじ)というおてらが発祥だと言われており、豆腐と野菜を加えた精進料理が話題を呼んで「建長寺汁」からけんちん汁に変化し、全国に広がったと言われています。

最近では鶏肉を入れることも多くなりましたが、ご馳走が続いた年末年始を考えると、本来の精進レシピを取り入れて胃腸を休めましょう。

ご馳走続きで実は栄養不足に陥っている可能性も

ハレの日のご馳走が続いた年末年始、それで増えてしまった体重を落とそうと早る気持ちは分かりますが、ここで極端な食事制限など無理なダイエットをしてしまうとその後のリバウンドでしっぺ返しをくらいます。ビタミンやミネラル、食物繊維など、ハレの日の食事では不足しやすい栄養素もあるので、しっかり食べつつ無理なく体重を落としていきましょう。

そこで活用したいのがごぼうや里芋などの根菜類。根菜類というと糖質が多いのでは?と不安に思うかもしれませんが、野菜に含まれる糖質は砂糖などの糖質と違って血糖値を急激に上げることもなく、安心してとることができます。

材料(二人分)

・木綿豆腐 1/2丁

・油揚げ 1/3枚

・大根 3センチ

・人参 1/4本

・ごぼう 1/4本

・里芋 2コ

・干し椎茸 二枚

・長ねぎ 1/4本

・ごま油 小さじ1

・醤油 大さじ1

・酒 大さじ1

・塩 ひとつまみ

・水 500ml(干し椎茸の戻し汁をあわせて500ml)

作り方

①干し椎茸は水につけて戻しておく(戻し汁は取っておく)。水気を絞って石づきを取り、四つに切る。里芋は皮をむいて熱湯で5分ほど下茹でする。豆腐はキッチンペーパーで水切りをする。

②大根と人参は皮をむいて乱切りに、ごぼうはたわしで表面をこすりながら洗ってから乱切りにする。下茹でした里芋は大きい場合は食べやすい大きさに切る。長ねぎは斜めに薄切りにする。油揚げは油抜きをして1センチ角に切る。

③鍋にごま油を熱し、大根、にんじん、ごぼうを炒める。野菜から水分が出てきたら水と干し椎茸の戻し汁を加えてひと煮立ちさせる。椎茸と里芋を加えてさらに煮込み、里芋に火が通ったら油揚げと豆腐を手で崩しながら加える。醤油、酒、塩で味を整えたら火を止め、器に盛る。

ライター/圓尾和紀
株式会社ふること代表。管理栄養士、フードコーディネーター。“伝統食の良いところを現代に取り入れる“をコンセプトに活動している。著書『一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方』がワニブックスより発売中。

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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